伊藤ようすけオフィシャルブログ Powered by Ameba -12ページ目

僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑫

4月1日。いよいよオープンエントリーのネット選挙開始。
書類選考と面接によって、500名近くの応募の中から自民党が選んだ12名のネットによるガチの戦い。
といっても、世間の認知はほぼゼロ。寸暇を惜しんで知り合いに会い、投票をお願いしながらも、この現実には虚しさを感じずにはいられなかった。
とにかく会う人、会う人、「オープンエントリー?何それ?」って感じ。
記者会見も想像通り、ほとんどメディアには取り上げられなかったし、まあ致し方ないところか。
7月に参議院選挙があることすら知らない人も多くて、政治への不信感を目の当たりにする日々が続く。
総理が出演しているオープンエントリーの意義を説明したyoutubeの再生回数も一向に上がる気配がない。
おそらく日本で一番知名度のあるタレントである総理が出演しているにもかかわらず、日に再生回数は数十回程度しか上がらないのだ。
嘗てCM制作に携わっていた人間からすると、これほど有名なタレントを使っていて、なぜもっと注目されるような映像ができないのかと文句の一つも言いたいところだが、当然そんな立場にはない。
「そもそも自民党の支持率が4割程度だし、その政党の候補者を決める選挙なんて、興味がなくて当たり前」と言い聞かせながらも、やるせない気持ちがどうしたって沸いてきてしまう。
一方で、せっかくのオープンエントリーという機会をこのまま終わらせてはならないという使命感にも駆られていた。
この企画が盛り上がらなければ、今後オープンな場で公認を受け、選挙を経た後に、国会で働きたいと願う若い人たちの希望の芽を摘み取ることにもなりかねない。
そのためには、候補者である自身がネットで発信し、人に会って、このプロジェクトの意義を説いて回るしかないのだ。
あまりに地道だけれども。
そして晴れて公認を得て、本番の選挙でも勝ち抜くことができれば、次回以降きっとこのオープンエントリーが注目を浴びるに違いない。

加えて悩まされたのが、ネット投票の行程の複雑さだ。
二重投票などを防ぐためとはいえ、投票完了までには通常10分くらいを要する。
普段からスマホを使いこなしている20代でも5、6分程度。
候補者へのよほどの思い入れがない限り、これほどの手間をかけて投票してくれる有権者はいないだろう。
確実に投票してもらうためには、直接会って目の前でスマホを操作してもらうしかない。
これって選挙?と思いながらも、立ち止まってる暇はなかった。
ここで負けたら、終わり。この3年間、僕なりに積み重ねてきた努力がすべて水の泡なのだ。
直に会う選挙運動以外にこれは効果あるかもと思ったのがLINEの活用。相手によって異なる自身の思いと共に、オープンエントリーのURLを貼り付けて、送付する。
久しぶりに連絡する人も多く、既読スルーもあったが、「応援してるよ」「すぐに拡散するね」といった返信も多く、力をもらった。

⑬に続く。
写真は津田大介氏を司会に迎えてのファイナリストによる討論会後。