やりたいことに向かって突き進む自信がない君へ。
そんな君には、伝記を読むことが必要不可欠である。
ベートーヴェン、ピカソ、マザーテレサ、君が気に入ったのを読めばそれでかまわない。
しかし、一つ思うのは
伝記に出てくる人物達は皆天才ばかり
そして、それらはすべて活字で表されているということだ。
そんなときに、ひとつ僕のおすすめがある。
活字を読むこともなく、自らを天才の座に置くことを望まなかった人物の伝記だ。
『空手バカ一代』
泣く子も黙る史上最強の実践空手と言われた、極真空手の創始者の
生涯を描いた物語だ。
彼はたった一人の空手家として生き、牛殺しや自然石砕きなど数々の伝説を残した。
なぁんだ、結局はただの天才じゃないか、と思うのはまだ早い。
音楽や絵画、思想のように、武術は自然に身に付く才能では強くなれない。
大山総裁が天才でいられたのは、あくまで厳しい修行を積んだ為に他ならない。
わかりやすく言うと、『ドラゴンボール』の孫悟空のような純粋な向上心である。
上手に世渡りをしたい、金を儲けたいとはこれっぽっちも思わない。
ただ強くなりたい、強くなければならない、世渡り下手の空手バカ。
これは何も空手だけに限った話ではない。
芸術も、歌も、芝居も、スポーツも、君の目指す突拍子もない夢の
全ての原子が、このバカであることにかかっている。
バカになれ
人が文句を垂れるなら言わせてやれ。
あいつは頭がおかしいでも、君には才能がないでも言わせてやれ。
そういうときはこういってやるんだ。
「俺は俺にしか出来ない生き方をしてるんだ、お前らみたいな
誰でも出来る凡人人生なんてまっぴらごめんだ」と。
そしてバカになって培ったことを、ここぞとばかりに爆発させてやれ。
そうすれば、君をバカと言った奴らは何も文句が言えないんだ。
これが僕なりのレビューではあるが、武道家大山倍達の生涯を、
自分の人生に投影するといい。
バカであることこそが、最も楽で最も充実した人生なのだから。
若者よ、バカになれ。
バカであることを愛せ。
