ブログを一切更新しないままに家は建ち、引越しして数ヶ月が経過してしまいました。引越しやら仕事やらで非常に忙しく、ブログはほとんど放置していましたが、ここら辺で過去を振り返ってみようと思い立ち筆を執りました。
このシリーズでは、住宅建設の各段階で考えたことや感じたことを改めてまとめておこうと思います。長文ですが、人に読んでもらうことよりも自分でまとめることを重視した結果です。。。
その1は、業者の選択についてです。
業者の選択、それは家を建てるにあたり、一緒になってよい家になるように考えてくれるパートナーを選ぶ作業です。私はこの業者選択に6ヶ月以上かかってしまいました。(単に優柔不断だったのかも

)
パートナーを選ぶにあたり、一般の私たちがとりうる選択肢は、頼みやすい順番に
1.ハウスメーカーに頼む
2.工務店に頼む
3.建築士に頼む
とあるのではないかと思います。(建築条件付土地などの場合は、土地選び=業者選びなのでこの限りではないかもしれません。)
私が実際に検討したのは、1と3でしたのでその部分について述べたいと思います。
2については、特に伝もなかったので選択できなかったというのが本音です。2の選択はハウスメーカーほど単価が高くなく、かつ、建築士さんに頼むときの設計管理料が要らないため、一番安価にできると思います。しかし、特に伝のない私にはハイリスクに思えたため選択できなかったのです。伝がない、という意味では3も同じだったのですが、3の場合は、設計と施工が明確に分かれるのが普通ですので、お互いチェックが働きます。2の場合は、設計・施工が同じ業者さんなのでそういったチェックは期待できない部分があります。加えて、工務店は、実際に見積もりをお願いした感じですと、それぞれに得意分野や能力の差(これはお願いする大工の技量の差ですけど)がはっきりとあります。相互チェックが存在せず、得意分野や能力の差が大きいとなると、業者選択がすべてです。残念ながら、工務店さんの情報公開というか、お客さんに自分たちをアピールする能力というのは優れているとはいいがたいものがあり、WEBや雑誌を読んだり、見学会などにいってもなかなかわかりにくいものがあります。そういった状況の中では、伝といった口コミに頼らざる得ません。(ぜひ改善をお願いしたいところ)
以上のような理由から2という選択はなくなりました。そこでまずは、とっつきやすい1を検討し始めました。
まさに、週末毎に受託展示場に通う日々でした。
実際に検討したのは6社くらいで、図面を引いてもらったのは3社くらいでしょうか。
それなりにたくさんの業者と交渉したのですが、結局は建築士さんに頼むことを選びました(見積もってくれた業者さんごめんなさい)。
それはなぜだったか、今振り返って自己分析すると以下のような理由がありそうです。
A.営業の実力差でできる家が違いすぎるのに、公開情報を使って営業を選べない
B.家の建築費に対して信頼が置けない。透明性がないケース。
C.こちらの希望を反映してくれるのだが、反映しすぎて変な家になる
まずAについてですが、これは複数の業者さんを検討してみて本当に実感しました。この点は建築士にお願いした場合も同様なのですが、建築士の場合は、彼ら自身がどういうデザインをするとかどういう方針であるとかある程度調べることができます(というか、調べられない建築士さんは私の候補から無条件で外れます)。ところが、ハウスメーカーに頼む場合、特別な伝がないと基本的には住宅展示場で最初に応対した人が担当者になってくれます。つまりこの点、まったくの運です。
これは、ハウスメーカーを数社比較してわかったことですが、同じ希望を伝えていて、同じように各ハウスメーカーの設計担当が同席していても、まったく違う図面が出来上がってきます。それが特徴といえば面白いのですが、私の場合、営業の実力差(顧客の要望の解釈の力、予算感の把握力、力技の技量)としか思えませんでした。実際、見るからにパワーのある営業さんが担当してくれたハウスメーカの図面はかなり魅力的なものに仕上がってきましたが、別のケースでは、希望があまり反映されておらず痒いところにも手が届かないというような図面でした。
次にBについてですが、これは本当にびっくりします。交渉の仕方、時期で値段がぜんぜん変わってしまうんじゃないかと疑心暗鬼に陥ります。詳しくは書かないですが、コンペすると場合によってはびっくりするような値段の変動が起きます。さすがにこれでは信頼が置けませんでした。元の家の値段はいったいいくらなのかと。
最後はCについてです。これは今だからいえるのですが。。。
ハウスメーカーの営業さんや設計部の方は、少なくとも私が交渉した方は、とても真摯に素人である私の希望を反映した図面を作ってくれました(これは私が優秀と感じたハウスメーカーのほう)。ただ、今思うと、反映しすぎなんですよね。素人の希望を反映することに重点が置かれてなんとなくポリシーのない家になっていたなぁと思えます。いろいろ機能が盛り込まれて、デザインも面白いんだけど、なんだかばらけている、というような。それは設計の人の力不足とかではなくて、基本的に顧客第一なのでそういうことになるんだと思います。建築士さんと検討をしているとあっさりそれはちょっととアドバイスされることがあるのですが、ハウスメーカーとの相談ではあまりなかったなと。
ハウスメーカーのプランは、検討当初は機能にばかり目が行っていた私にとっては希望する機能が盛り込まれており品質も信頼が置ける、となりとても魅力的でした。ただ、今になって思うとその機能本当にいるのかとか、建物全体の調和というか、そういった点ではどうだったのかという疑問はあります。
これらの理由の中でもBの点が私にハウスメーカーでの建築をやめさせた最も強い理由です。いったい原価はいくらなのか。。。坪単価でしか話をしない業者もいましたが、それは論外です。いったい、自分の買う家の価格の何割が広告宣伝費や間接費なのか、、、、自分で仕掛けた値引き交渉ですが、そんなことを思っていまい候補から落としてしまいました。
そして、最後にたどり着いたのが3の建築士さんに頼む、でした。
自分で思うのですが、こんな検討経緯で建築士さんにたどり着く人はあまりいないのではないでしょうか。建築士さんに頼むというと、デザイナーズハウスがいいなとか、最初に建築士さん、というケースが多いのではないでしょうか。私の場合は、そういう希望が特にあったわけではないのです。ほしい家を適正な価格で作ってほしいという希望をぶつけていったら建築士さんになってしまった(すいません、誰となく)という感じなのです。
デザインセンスがあるわけでもなく、デザインに強いこだわりを持っているわけでもない私(服なんてひどいものです)が、なぜ建築士にお願いすることを選んだのか。結局はこの1点でしょうか。
ここまででずいぶんと考えが整理されていたので、建築士さんを選択する上で重視するポイントは明白でした。それは、機能をシンプルに実装してくれそうな人、私の話を聞いてくれる人、対等の立場でアドバイスをしてくれる人という点でした。さらにこれ加えて、建築予定地に事務所が近い人、というのもあります。やはり近所に家/事務所があるほうが街の雰囲気を理解していますし、工事管理フェーズでもすぐにいけて有利だろうという考慮からです。
ということで、建築士探しを始めたわけですが、これもなかなか難しいものでした。
よく出ているデザイナーズ建築系の書籍を買ってみましたが、身近な話のものはどこかの工法やらグループの宣伝だったり、デザイン的な書籍はとても頼めそうにない雲の上のデザイナーばかりだったり、、、、
そんなときに見つけたのはハウスコでした。
このサービスは地理条件で登録している建築士をフィルターしたり、その人たちが相談に答えている内容を見たり、作品を確認したりできました。作品を確認できるというものは多くあるのですが、相談に答えるという機能を追加することでその建築士さんの姿勢や考え方を理解できる、という点で非常に有用でした。私はハウスコの回し者ではないですが、Q&Aシステムを備えたデザイナーリストという点で非常に使い勝手のよいものだと思います。逆にハウスコの価値はQ&Aで建築士さんの人となりがわかることができるという点だと思うので、建築士さんの皆様には積極的に回答をしてもらいたいなと思います。
で結局、最終的に選んだのはアトリエ24の飯沼建築士です。今のところ(なんせ家なので、長い間すんでみないと結論はわかりませんよね!?)とても満足しています。
ハウスメーカーであれ、工務店であれ、建築士であれ、結局は住宅のことを相談するパートナーを選ぶ作業です。いい家を建てるためには、ハウスメーカーであれ建築士であれ、ベストな相談相手を選ぶ、これが肝かなと思います。
最後にコストの話を少しだけ。建築士はお金がかかるというイメージがありますが、そんなことはありません。限られた予算でベストなバランスを見つけ出すので設計管理料を含めても、ハウスメーカーで建てる場合と、とんとんというところだと思います。とんとん、ですので、特別割安でもないです。ただ、仕様を限定して作って値段を下げるということはやりやすいのでローコストはやりやすいかもしれません。もし、費用対満足という指標があれば、それは明らかに高いといえます。建築士さんとの検討は基本的には期末とか関係ないので、無駄に急がされないはずですから、じっくりと試行錯誤できます。