観客は、メンバーが声を掛けて集めた。

家族・知人・友人・同僚などなど。



私は誰にも声を掛けていない。


夫にさえも。

夫には声を掛けないどころか「来ないでください。」と言ってあった。



なぜなら

以前書いたが、夫が、私をバカにするどころか、夫の友達のバンド活動についてもバカにしているからである。

「バンドなんてバカじゃねえの?」

と言葉で言ったわけではないが、会話の端々にバカにする言葉がチラホラと見え隠れするのだ。



私は自分を利口だとは思っていないが…

夫が思うほど、バカだとも思っていない。



私が、歌の練習で1番苦しんでいるとき、私のほんの少しの弱音を一蹴したのだ。

それを…
「自分の奥さんが歌ってるのに」
「俺だって聴きに行きたい」
って言われたって、私が来て良いと言うわけがない。

自分で自分の歌に納得できていないのに、人のアラばかり探す人に聴いて欲しいと思う訳がないだろう。



とにかく私は、夫のいない場所で、この数ヶ月一緒に曲を作り上げてきたメンバーさんと、自由に伸び伸びと歌いたかったのだ。

邪魔されたくなかった。




お客さまは、歌っている間も帽子を振り回して曲にノってくださっていたり…

サビの部分では歓声をあげてくださったり、一緒に口を動かしてくださったり。



ライブが終わって、周りを見渡すと…


お客さまは拍手してくださっていて…

メンバーさんたちは笑顔だった。



なんとか、私をヴォーカルに誘ったメンバーさんの顔を潰さずに終えることができた…と安堵し…

今度は荷物持ちなどのスタッフで呼んでくださいと、切に思った。

やっと、ライブが終わった。

練習に明け暮れていたこの数ヶ月間、思うように歌えなくて苦しんでいたはずなのだが…

終わってみれば、楽しかったと思える自分がいることに少し驚いている。

何とか終わった。

終わったあとの打ち上げが1番楽しかったー!