兄が実家の整理をしていて、捨てられない荷物が届いています。

その中に、父が持っていたシチズンのオンサ(音叉)時計がありました。

 

私が小さい頃に、父がこれを自慢していたのを覚えています。

秒針がカチカチではなく、スーッと動くのです。SEIKOのSPRING DRIVEと同じ感じです。

 

 

早速裏蓋を開けてみます。

リング状のネジで裏蓋が止まっています。

 

ジャーン!!

電池が錆びています。液漏れでしょうか?

しかし、全くみたことのないデザインです。

電池を取り出します。

うーん。この電池は手に入るのだろうか???

ここで音叉時計についてネットで根掘り葉掘り調べてみました。。

 

電池は昔の水銀電池で1.3Vくらい。現在のSR1130SW 1.5Vで使えるらしい記事がありました。

 

動作原理が調べてみると画期的です。

写真上部左右にあるコイルが、音叉の動作用になっていて、時計の直径に近い音叉を一秒間に

360回振動させるらしい。

問題は、その振動をどうやって回転に変換するかだけど、そこがびっくりする方法です。

その部分はものすごく小さくて写真も上手く撮れないのですが、

写真中央の三角形の窓に、左から伸びる髪の毛ような線。

上側は音叉に乗っていて、振動している。

下側は音叉に乗ってなく、振動していない。

その線の先に歯車があり、上の線が歯車を振動で押す。下の線は歯車が逆戻りしないように止める。

ラチェットのような構造です。

ネットで調べたら、動作している動画も確認できます。

これで、月差1分くらいの精度が出るとのこと。

すごい。

 

果たして、恐る恐るSR1130SWを入れてみました。

動かない?  コツコツと振動を与えたら・・・ 動きました!!   でも止まったりする。

 

1971年頃の時計なので、完全にオイル切れだと思います。

しばらく考えて勇気を出して分解してみました。

 

リューズ取り外し。

 

ケースから取り出し。

 

文字盤取り外し。

裏面はこうです。

日付は12時ジャストで切り替わる方式です。

どんどん分解します。

プレートを外すとこうです。

一番下の小さい黒っぽい歯車が、最初に振動で回転を始めるものです。

この時点で、ここを再度組み立てるのは至難の業だろうと覚悟

 

あーあ

ほとんど全部取っちゃいました。

 

つづく