退院した日、帰り道で西松屋に寄ってもらい、双子君達に小さな靴下を買った。



本当は靴にしたかったけど、箱には入りそうになかったから靴下に。




【またこの子達の足で、私の元に戻ってきてくれます様に…】




そんな願いを込めて、アンパンマンの靴下を買った。




入院中に死産になってしまったことを、地元の友達に知らせたら、すぐに自宅に1つの小包が届いた。




中にはアンパンマンの赤ちゃん用のおもちゃが2つ。




突然の話だったから、家にあったアンパンマンのシールやカードを入れて、二人用におもちゃを買ってくれたらしい。




凄く有り難くて涙が出た。





だから靴下も、喧嘩しないようにアンパンマンを2足。






帰宅すると、子供達はパパと一緒に地区の行事に行ってていなかった。





そしていない間にお母さんと買ってきた毛糸を使って、簡単な靴的な物と、100均で買ってきた小さいハンドタオルを使って、簡単なスタイを作った。





私昔からお裁縫が苦手で…。


編み物も、経験はあるけど得意ではなく…。



それでもお母さんに教えてもらいながら、なんとかそれなりの形を作り上げました。





二人とも喜んでくれるかな~。




って思いながら、色違いや柄違いのものを完成させた。





帰宅してから何時間かして、子供達が帰って来た。





子供達が

「赤ちゃん見たい❗」

と言ってきた。



…………………………………………。



そうだよね…
みんな双子君達に会えるの楽しみにしてたもんね。





だからはじめにみんなに確認した。



「赤ちゃん凄く小さくて、みんなが知ってる赤ちゃんとは違うけど、それでも見る?」



すると子供達はみんな揃って



「大丈夫❗見たい❗」



と。



「分かった。じゃあ連れてくるね」



と、別室で休ませていた二人を連れてきた。






私も子供達も多分ドキドキしていた。



まだ7歳・5歳・3歳の子供達。

赤ちゃんを【怖い】と思ってしまったらどうしようか…。

そんな気持ちだった。





ゆっくり蓋を開けると、箱の中を覗きこみ


「わぁー❗可愛いー❗」



【可愛い】



子供達からその台詞が聞けて、本当に嬉しくて涙が出た。



みんなニコニコの笑顔で二人を【可愛い】と何度も言いながら、しばらく見てくれていた。



そして

「抱っこしたい❗」

と言ってくれたので、箱ごとだけど、一人ずつ抱っこもさせてあげた。




結音・緋音

お姉ちゃん・お兄ちゃんが抱っこしてくれたよ。

良かったね。





それからパパが買ってきた自撮り棒で、家族写真を撮った。



最初で最後の7人での家族写真。





夜子供達が二人にお手紙を書きたいと言ってきたので、帰りに買ってきたお空の柄の便箋を渡して、個々に手紙を書かせた。




その手紙をみんなが寝てからコッソリ見てみた。




長女の手紙。

二人の絵が描いてあって、二人は笑顔だけど涙を流していた。



そして最後に

【いと、ありがとう。ひお、ありがとう】

と書いてあった。





私、大号泣…。



【ありがとう】



子供ながらに【ありがとう】って思ってくれてたのが嬉しかった。






みんなに色んな事を教えてくれた、双子君達。


大切なことを教えてくれた双子君達。


本当に本当にありがとう。