双子の出産を終えて、点滴をしながら休んでいると、出血が漏れてる感じが。




急いでナースコールを押して看護師さんに来てもらうと、看護師さんのナプキンの当て方が悪かったようで、ベットまで血が漏れていた。





シーツや寝間着を取りに行くとき、



「お昼ご飯下げちゃいますね」


と運びはじめた。





私すかさず


「おかずだけ食べます!」





なんだか出産を終えたら、安堵感からなのか、急にお腹が空いてきた。





看護師さんがシーツを替えてくれている間、椅子に座りながらお昼ご飯の串カツを食べた。





なんだか変な感じ…。



夢なのか現実なのか…


私はここで何してるんだろう…






ベットを綺麗にしてもらって休んでいると、担当の先生が入ってきた。



「○○さん、お疲れ様。赤ちゃん今綺麗にしてもらっているから、後で是非会ってあげてね。」



そう言って出ていった。



と思ったらまたすぐ来て、


「退院日のこと話するの忘れてた!何も問題なければ、明日退院でもいいですよ。」



え?

明日?



最低でも2・3日入院すると思ってたからビックリした。



「えっ?明日?」

「あ、早く帰りたければ明日でもいいし、こっちのが落ち着ければ週末でもいつでもいいですよ!」



正直まだ帰りたいと言う気持ちがなかった。


子供達に会えないのは寂しいけど、病院の方が落ち着けるし、何よりもこの時は外の世界が怖くて、病院から出るのが嫌だった。




とりあえず退院日は週末にしてもらった。





そのあと看護師さんが


「双子君達に会いますか?」


と聞いてくれたので、部屋に連れてきてもらった。




二人は白くて小さい綺麗な箱に入れられていた。




まだ名前を付けていなかったので、箱には
【 Ⅰ 】【 Ⅱ 】
と貼られていた。



看護師さんからも
【 Ⅰ 号君】【 Ⅱ 号君】
と呼ばれていた。





呼吸を整えて箱を開けてもらう。





可愛い…

可愛い!!




箱にぴったりと収まっていた二人は、小さかったけど、ちゃんと人間の形をしていた。



今まで見た、私が知っている【赤ちゃん】とは、だいぶ違う二人だったけど、本当に可愛くて仕方がなかった。




処置前の先生からの話では、多分片手に乗るくらいのサイズでしょう…と言われていたが、実際生まれてきた二人は、体重は軽かったものの、身長はしっかりあった。



兄…身長 20㎝
      体重 150㌘

弟…身長 19㎝
      体重 150㌘




狭い所で、よくここまで成長してくれたね。


本当にありがとう。





そんな感謝の気持ちしかなかった。






二人とも眉毛が凛々しくて、息子に似ている気がした。




元気に生まれていれば、あの子みたいなイケメンになってたのかな…なんて思いながら、二人の写真を何枚か撮った。




辛くて悲しい…

苦しいし悔しい…


でもあの子達に会えて嬉しかった。