何しろ最近は自分でクルマに乗らないので、日常的には分かりにくくなってるのですが、ガソリン高騰が報じられだしてきていて、気になっています。典型的には：

レギュラーガソリン、7週連続上昇
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110119-00000029-rps-bus_all

”石油情報センターが発表した石油製品の店頭小売価格の週次調査によると、1月17日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル当たり137.1円となり、前の週よりも1.2円値上がりした。

これで7週連続の値上がりで、ここ3週連続で1円以上の大幅な値上がりとなった。

石油元売り各社は、原油調達コストの上昇を理由に卸価格の引き上げ姿勢を強めており、小売価格も上昇を続けている。

都道府県別では福岡、島根、長野で140円台になった。

ハイオクガソリンは1.3円値上がりして147.9円、軽油は1.3円値上がりして117.7円となった。”

一方で、こういう報道も。但し、やや専門的だし長いので記事引用はしません：

円高が覆い隠す「インフレの芽」、日米量的緩和はいつまで続くか
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110125-00000855-reu-bus_all

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ただし、気を付けなければならないのは、非常に変動の激しい原油（特に指標となる原油先物）相場においては、１週間前の報道が全く今は違う・・・ということもあって、上記で引用したものもちょうど１週間前で今の相場とはかなり様相が異なります。

さきほど見てみたCME/NYMEXでのWTI相場チャートを見ると：

日足チャートでちょっと見にくいかもしれませんが、先週９３ドル超えをした後に急落し、現在８６ドル台前半で推移しています。原因としては、景気回復の足踏みで消費が伸び悩みそうな観測であること、在庫が積みあがっていること、インドの利上げ、更に中国での原油消費が昨年に比して、かなり抑えられそうなこと（とはいえ、結構な伸び率ではあるのですが）等々が挙げられているようです。

しかし、それでもなお、高値を窺う怖れはあり、引き続き要警戒水準ですし、国内在庫が一巡すれば更に引き上がって行く可能性は大です。そして、当然のことながら、原油及び石油製品の値上がりは、冷え込みが厳しいこの冬において、家計を圧迫しますし、また、農漁業などの生産に与えるインパクトも大でしょう。

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さて、問題なのは、こうした国際商品市況の高騰傾向が続く中で、いまだにデフレだけを叫んで金融緩和（それも単純な伝統的手法！）を目論んでいる『みんなの党』の存在です。

残念なことに、同党には自分で何を言っているのか理解していない議員たちが殆どで、何を聞いてもマトモな答えは返ってこないのですが（当たり前。同党の政策は背後の高橋洋一氏が一手に引き受けている。これがまた問題人物）、

どうやらＣＰＩ（消費者物価指数）だけを見て金融政策を決定するという単細胞集団のようであって、この危険性は再三指摘している通りです。

そして、現実にこうした国際商品市況の高騰と、それに伴うインフレ懸念（繰り返しますが、需要によって牽引されるディマンド・プル型ではなく、コスト・プッシュ型のスタグフレーション－物価上昇と景気後退の同時進行－リスクのあるそれ！）が生じている現在、同党には更なる日銀法改正案（いえ、私に言わせれば大改悪案！）に関する丁寧な説明が必要です。

繰り返しますが、「みんなの党」には騙されるな！

「物価上昇圧力」 と 「みんなの党 ～ 日銀法改正目論見の瓦解」

「物価上昇圧力」　と　「みんなの党　～　日銀法改正目論見の瓦解」