つい先ほど駐輪場で若いカップルが居た。その二人は会話を楽しんでいたようなのだが、問題は私の自転車の荷台に荷物を載せていたことであった。乗せていたのは少年のほうであったので
「邪魔だよ」
と言うと、素直に荷物をどけていた。尤もそれをしなければ叩き落とした。少女のほうが
「すみません」
と謝っていた。それを何処か遠くに感じながら私は自転車を動かす。そんなもので今日も世界は醜く廻っている。後ろで少年が荷物を叩きつけている音が聞こえてきた。実に若々しい。彼らはこの世界を生きているのだ。それが少し羨ましい。