歌舞伎役者か？と思うほどの美男子のNと知り合ったのはなんとかこの高校でもやっていけそうだと余裕が出て来た頃だ。Nはとにかく女性にモテた。そんなにモテるのに可愛い女子学生から全くの正反対の女子学生、社会人の女性と来る者拒まずで付き合っていた。
そんな彼から自宅に誘われた。友人と二人で訪れたN家に入って座敷に通されて後悔した。記憶の中では床の間に本物かはわからないが日本刀が二振りか三振りあった。
そして「仁義」と書いてある掛け軸が下がっていた。後日、Nの中学の同級生から聞いたらNの家族は父親と二人の兄さんは地元のそっち関係の方々だったらい。
Nと座敷で話してるところに兄さんの一人がいらっしゃって「「N〜誰か？こいつらは？」と言うセリフを聞いた時に、後に耳にする◯玉が縮み上がるとはこの時のことだと思った。
その後はどうやって帰ったのかは本当に思い出せない。
その後もNに何度か家に来るように誘われたが行くことはなかった。
N君、今も生きていますか？