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彼の敵は世界

歴史上の悪人を3人挙げて、と言えば99%彼の名が挙がるでしょう。
そう、彼の名はアドルフ=ヒトラー。
彼のプロフィールはあまりにも有名なのでここでは触れません。

第二次大戦下のドイツを題材にした映画はこれまでもたくさんあった、と思います。
僕が映画で知っているのは「サウンド オブ ミュージック」や「シンドラーのリスト」などなど。
ナチスドイツの恐ろしさやユダヤ人の悲劇を扱ったものが主流です。

その点では、この作品は異色です。
なぜなら、今まであまり触れられてこなかった独裁者ヒトラーの最期に焦点を当てているからです。


あの時ベルリンは全てが狂っていた
物語は実在の人物、トラウドゥル=ユンゲの証言をもとにヒトラーの最期を詳細に再現しています。
彼女はヒトラー最期の個人秘書官で、ヒトラーが自らの命を絶つまで彼のもとを離れることはありませんでした。

連日、爆撃が続き市街戦も始まっていた戦争末期のベルリン。
巨大地下壕の中で作戦会議を行うヒトラー。
この時、すでに彼は冷静な思考を失っていました。
誰の眼にも敗北は決定的。
地下壕では自暴自棄になった将官が泥酔し、罪も無い市民が殺されたり。世紀末的な光景がベルリンを覆います。
やがて、ヒトラーも敗北を悟り・・

証言者ユンゲは2000年のベルリン映画祭で自身の証言を綴ったドキュメンタリーが上映された翌日に永眠しています。彼女の貴重な証言から戦後初めて明かされる孤独な独裁者の最期、是非ご覧ください。

「ヒトラー ~最期の12日間~」(2004・ドイツ)

監督 オリヴァー・ヒルシューゲル
脚本 ベルント・アイヒンガー
原作 「ヒトラー ~最期の12日間~」
出演 ブルーノ・ガンツ アレクサンドラ・マリア・ララなど
2005年10月 小倉昭和館①にて観賞