板前日記

板前日記

1999年 web日記とよばれた時代から書き続けている店主の日々の記録です。
板前の日常を垣間見ることで、パンフレットでは書ききれない店の姿勢までうかがえるかもしれません。


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ある日、店のすべての部屋でハイボールの注文がありました。

 

 

一週間に何件かのオーダーだったハイボール、あの部屋でもこの部屋でもというのはちょっとビックリです。ほんの一二年前に、「ハイボールの注文が何度か入るからそれ用のウイスキー考えなくちゃね」と思ったくらいであったのです。

 

 

店の性質上、ブームの影響が現れるのはかなり後になってからで、私ン処に現象が現れたとしたらかなりのホンモノと思っても間違いないと思います。

 

 

 

 

十年近く前でしたか、その当時欠かさず聞いていたラジオ番組「Avanti」のCMで突然サントリーのハイボール推しが始まりました。

 

 

「ええ?今更ハイボール?」と思ったのは、昭和30年代のハイボールブームを覚えていて、安物ウイスキーを飲ませる(とのちに感じました)ためのハイボールが、その後の本物志向を経た日本人にハイボールが来るかぁ?と大いに疑問に感じていたからでした。

 

 

当然のように一年経っても二年経ってもハイボール人気は起きなくて、それでもサントリーは「ハイボール」を言い続け、その姿に少々感動さえおぼえていたのでした。

 

 

で、

さらにその後のTVドラマ「マッサン」人気で火がついたウイスキーブームに乗るようにハイボールが来ました。

 

 

評価の低かった日本ウイスキーがどんどん株をあげ、先日紹介した余市シングルカスクなんぞ、ネット上で45万円の値段が着くほど。

 

 

全く日本人のブームノリは恐ろしいほどです。

 

 

 

 

いまでは居酒屋さんでは生ビールと同じようにハイボールをタンクとサーバーで注ぐほど注文が多いのだそうです。それだけ注文が多いってことなんでしょうね。

 

 

居酒屋さんのスタッフはハイボールの作り方を知らないかもしれません。

 

 

 

 

とは言え、私自身は未だウイスキーの美味しさを理解できる舌は持ち得ず、それなりのラインアップと一般受けしそうなハイボールは用意しているものの、オロオロしながらブームに乗られずにいるのでした。