国際IT資産管理者協会 武内烈

国際IT資産管理者協会 武内烈

新しい価値提案の能力が求められるIT部門。
サービスモデルの実現には不可欠な「サービス資産・構成管理」、「IT資産管理」。
サービスプロバイダとしてのIT部門の「あるべき姿」とは?

国際IT資産管理者協会 認定講師/ITIL Expert 武内烈のブログ

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次世代IT環境の中心は運用チーム。急務となる『IT資産管理』とは? 第1回 IT資産管理とは?

そもそもIT資産管理の目的とはなんでしょう?

端的に言えば「組織が使用するIT資産をコントロールする」ということにつきます。

コントロールとは、そのコスト、財務的影響(コストメリットや妥当性、コスト配布、将来の投資予算計画)、セキュリティ、コンプライアンスなどが含まれます。

IT資産とは、エンドユーザーが使用するPC、モバイル、これらのOSやアプリケーション、ネットワーク、ネットワーク機器、プリンタ、プリンタ複合機、インターネット回線、サーバー、ストレージ、サーバーOS、ミドルウェア、サーバーアプリケーションなど、ユーザーが組織に与えられたミッションを実行するために必要とするIT資源のすべてを指します。

これらの資産には異なる調達方式に依存する以下の形態の契約が関係します。

① 固定資産として購入する売買契約(固定資産管理による減価償却の管理)
② 経費で購入する売買契約
③ リース:ファイナンスリース契約(金額により固定資産として計上)
④ リース:オペレーショナルリース契約(金額により経費として計上)
⑤ レンタル契約(経費として計上)
⑥ ソフトウェアライセンス契約(契約に定められるライセンス利用規約により運用)
⑦ クラウドサービス、運用、回線などの契約(回線、SaaS、PaaS、ホステッドプライベートクラウドサービス契約など)

これらの契約において例えば以下のような条件が合意され契約書で明文化されていれば、その条件が変化しないようにすることだけでIT資産管理は事足りてしまうのです。

 

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http://www.sysadmingroup.jp/kh/rpt/iaitam/2028.html

 

 

次世代IT環境の中心は運用チーム。急務となる『IT資産管理』とは? 第3回 ライセンス契約をレビューして諸条件を理解、把握するプロセス

 

さて、第3回はデバイスライセンス、ユーザーライセンス、同時ライセンス、フルキャパシティ/サブキャパシティライセンスの管理ポイント、マスター契約と子契約、保守契約の関係性を管理してグローバル契約統合によるメリットを享受するための取り組み方を詳しく解説します。自社のIT環境で運用されているIT資産を管理しようとしても、どのような契約なのかがわからなければ管理メトリクスさえわかりませんので、どこからどこまでの情報を管理するべきなのかすらわかりません。というわけで、まず管理対象となる資産に関係するすべての契約書を棚卸しして、契約書で定義される諸条件を理解し、管理メトリクスを把握することから着手します。

ところが、IT資産管理の役割を任命された担当者は、ここで最初の難関に直面します。

「誰が契約書を持っていて、理解して運用しているのだろう?」

ひょっとするとOracle担当者に「契約書を提供してください。契約書の条件はなんですか?」と問い合わせても「契約書なんかない」という回答が返ってくる可能性があります。

 

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http://www.sysadmingroup.jp/kh/rpt/iaitam/2066.html

 

次世代IT環境の中心は運用チーム。急務となる『IT資産管理』とは? 第4回 組織に分散するステークホルダーを横断的に把握しIT資産管理プロセスを設計する

 

さて、第4回は、組織横断的なIT資産管理プロセスの設計について解説します。組織が大きくなると役割と責任が分化し、あちこちで資産に関係する情報を管理することになります。マスター契約、ライセンス契約、保守契約、発注情報、ライセンスの割り当て、システム、システムインベントリ情報など社内から社外のアウトソースパートナーを含めて必要な情報を統合し効率的な管理を設計するにはBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)に近い作業が求められます。ステークホルダーに説明し、理解を得るためにも自社の企業戦略、IT戦略、情報システム規程などのポリシーに則ったIT資産管理の将来像(ToBeモデル)を共有し、理解を得ながらIT資産管理業務プロセスの改革を進めるための実現可能性の高い Nextモデルを設計する必要があります。 

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http://www.sysadmingroup.jp/kh/rpt/iaitam/2109.html