今日は立春。春の訪れです。
今年も無事、お雛様を飾る事ができました。



我が家のお雛様。
今年でこの子達も43歳✨
このお雛様は、姉の初節句に母が無理して購入した物だそう。

私の母は少し複雑な環境で育ち、その事もふまえて父方の祖父母には、かなり嫁いびりをされていたのを覚えています。
父も母も兄妹が多く、父の一番上にあたる伯母は婚期に恵まれずお一人様をこじらせたような人でした。

母は義両親に『女の子の節句は母方がするべき!』と言われたそうですが、継母の仕切る実家に援助を求めることが出来ず、独身時代の貯金からこのお雛様を購入してくれました。
お内裏様とお雛様、三人官女に五人囃子、少しの小物と当初は5段飾りの素敵なものでした。

購入した早々、義両親(私の祖父母)からこちらの家に置いておきなさい!と奪われてしまったのでした。

その後、雛祭りのお祝いは祖父母宅で行われるようになり、話がどう転んだのかこのお雛様は伯母が自分の為に自分で買った事にすり替えられていたのでした…

母と父が離婚し、母に引き取られた私はお雛様も当然、我が家に来るのだと思っていました。
祖母にいうと、T(伯母)に聞いてみないと!と、毎回話をそらされ、ある出来事を切っ掛けに疎遠になりました。
それでも私は、自分の為に用意してくれた七五三の着物やお雛様を諦めることが出来ず、まだ行き来のある姉に頼む毎日でした。

私も結婚し長女が産まれ、どうしてもお雛様を取り返したいと姉に相談し、やっと戻ってきました。
これはTのなのに!とまだら呆けした祖母は姉に怒鳴り伯母は、あんた達が来なくなってから一度も出してないから小物も何もどこにあるか分からない!あるのはこれだけ!と投げるように渡されたそうです。

そんなに酷い扱いをするのならあの時、30年前に返してくれれば良かったのに…
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとはこの事か…

姉には感謝しかありません。
姉がいなかったら、私は諦めて別のお雛様を用意していたと思います。

母が無理してでも用意してくれたお雛様。
雪洞もお花も、屏風もきっとあるはずなのに意地の悪いあの人達から戻ってくる事は無かったけど…
こうして二人揃ってまた並んでいる姿を見れるだけで、幸せです。