仕事をしていても、心は”歌”に。
イタリアに来て数年経った頃、その時に思っていたのは”経済的に安定できたら良いのに”ということ。オペラの勉強をしに来て、はじめの頃は、日本でバイトして貯めた貯金で生活をしていたのだけれども、その貯金がどんどん減っていくのが怖くって、少しずつ仕事を探し始めた。日本語を教えたり、ピアノを教えたり、翻訳や通訳をしたり、少しずつ不定期に仕事をするようになって、収入もあったのだけれども、でも安定した収入ではなかったし、生活していくのに十分ではなかった事が多かったので、早く安定した仕事を見つけたくて一生懸命探した。でも不景気で失業率が高いこのイタリアで、仕事を見つけるのは簡単ではなかった。
あれから数年が経って、今では探さなくても仕事のオファーを受けるようになったくらいに私も成長して、安定した仕事も見つかるし、実際に働いているし、心穏やかでいられるはずなんだけれども、でもねやっぱりフルタイムで働いていると、その分歌の勉強にまわせる時間が減っていて、今の私にはそれがとってもこわい。
ただでさえ楽じゃない海外の生活、それで仕事でいっぱいいっぱいになってしまって、生活の中から歌に接触する時間が減っていくのがすごく怖い。確かに、仕事は生活していく上で必要なものだけれど、本末転倒になってはいけない。仕事は、歌の勉強を続けるために、イタリアで生活を続けられるようにするものであって、別にイタリアに仕事に来た訳でも、イタリアに生活しに来た訳でもない。いくら仕事がうまく出来たって、歌が上達しなきゃ、意味がない。それを肝に銘じないと。
そのこわさの反動からか、気がついたら、今週は仕事以外の時間は、歌の予定で埋まっていました。歌の個人レッスンに行くし、前から企画していたデュオの練習もするし、所属している合唱のリハーサルにも行くし。家に帰って来ても、オペラの楽譜やDVDとにらめっこしてばっかり。かえって、時間が限られている方が、勉強に燃えるのかな？
昨日だって、聖歌隊で歌っていたとき、やっぱり自分の居場所は歌があるところだ、って感じられました。仕事も大事だけれども、それはあくまでも食べていく上での手段だと割り切って、自分の目指すところを見失わないようにしようと思います。
それはそうと、今日のショップでの仕事では、メンバーと打ち解け始めて、実は今週みんなで出かけるのに私も誘われたのです。映画を観て、その後一緒に食事をするそうなのですが、、、 なんとその観に行く映画が、「MAMMA MIA!!」昨日観て来た映画です。。。 （その映画を観に行くって聞いて、思わず”Mamma Mia!!"と言いました。オヤジギャグ！？笑） みんなと出かけるのはもっとメンバーと打ち解けられる良いチャンスだけれど、同じ映画をまたすぐに観るのはちょっとシンドイなぁ。。。 お返事はちょっと保留にしておきました。（笑）
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