◆産経新聞の4月17日付け朝刊1面の「塩爺のよく聞いてください」欄で、「『後期』とは社会の『別枠』か」と題して後期高齢者医療制度を厳しく批判した。

「福田康夫首相は『長寿社会の実現』を唱えてはいるが、いまの政治家や官僚は本当に庶民の生活の実態をみているのだろうか。後期高齢者医療制度は老人の医療負担を増やすだけではない。高齢の親を扶養するという伝統的な家族の絆を壊すばかりか、夫婦の間にも水臭さを持ち込みかねない。昔の政治をすべて了とする気はないが、いまの政治は四角四面そのものだ」と苦言を呈し、福祉財源確保の道を次のように提案している。

「いまの政府が経済成長を押し上げ儲けることを考えれば、高齢者の医療費負担を軽くすることができる。国家として福祉財源を稼ぐ努力をしてほしい。今回の後期高齢者医療制度は財政上の都合ばかり優先され、人間味が欠けている。国がちゃんと仕事すれば、若者も老人ももっともっと元気になる」

 福田首相の「無為無策」に対する痛烈なる言葉である。塩爺が福田首相の後見人的な存在であるだけに心痛も伝わって伝くる。いまの政界には、「老害」が少なくないけれど、塩爺は、「老益」であり、惜しい政治家である。政界への「復帰待望論」さえ出てきそうな発言でもある。

板垣英憲マスコミ事務所

マスコミに出ない政治・経済の裏話