最近、上のタイトル名検索で、当ブログにたどり着いた人がいます。ほかにも、同時接種などで検索した人がいるようです。
どうして、
アクトヒブとDPTの同時接種はなぜ良いか?と思いますか?
見方を変えてみましょう
ほかのワクチンだけ同時接種はなぜ良くないのか?
これを、明確に答えられる医者は少ないと思います。
複数のワクチンを、ほぼ同時に独立した場所に接種する、同時接種は、世界的には広く一般に行われている方法です。過密スケジュールで単独ワクチンを打ち続ける日本こそ、異端なのです(ただし、独立したワクチンをひとつの注射器に入れて接種する方法はとられていません)。私の理解が正しければ、同時接種を控えるべき組み合わせは黄熱病ワクチンとコレラワクチンの組み合わせです(マニアック)。
厚生労働省のサイトにある、予防接種ガイドラインにも同時接種について言及しています(ただし、海外では不活化ワクチン後のワクチンは、一週間以上間を空けることはしていません)。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/guideline/1.html#6
1 違う種類のワクチンを接種する場合の間隔
あらかじめ混合されていない2種以上のワクチンを接種する場合は,不活化ワクチン及びトキソイド接種の場合は,1週間経てばワクチンによる反応がなくなるため1週間以上をあけて,生ワクチン接種の場合は,ウイルスの干渉を防止するため4週間以上間隔をあけて次のワクチンを接種する。
ただし,あらかじめ混合されていない2種以上のワクチンについて,医師が必要と認めた場合には,同時に接種を行うことができる。
なお,同じ種類のワクチンを何回か接種する場合はそれぞれ定められた期間を守ること。
ちゃんと、「あらかじめ混合されていない2種以上のワクチンについて,医師が必要と認めた場合には,同時に接種を行うことができる。」と書いてありますが、「医師が必要と認めた場合」というのが曲者なのです。予防接種ガイドラインを読めば、個々の医者の裁量権で同時接種ができると読めますが、そうではありません。ほとんどの場合は、おおっぴらには接種できませんでした。
理由としては、ワクチンで副反応が出た場合、どのワクチンで出たのかわからなくなるからというのですが、その考えを突き詰めれば、人間は複数の薬を一度に飲むことも、食べ物も自然界に触れない状態で育てた素材単品(しかも未調理で)でしか食べられなくなります。
そんなことを以前(ちょっとやんちゃに)書いた
ときには、ヒブワクチンとDPTの同時接種が認められていました。新型インフルエンザワクチンが出たときも、季節性インフルエンザワクチンの同時接種が認められました。
では、新型インフルエンザワクチンと他のワクチンと同時に接種しても大丈夫と実績もないのにどうやって決めたのでしょう?
決めたプロセスには、ワクチンに対する哲学というのはありません。ただ、スケジュールがきつくなるから、医学的に問題のない同時接種を許可したということでしょう。
ただ、行政を一方的に攻めるのは酷です。かつてのワクチンに関する行政・報道・裁判・市民運動などは、結果として、日本をワクチンに対して及び腰にしてしまいました。換言すれば、
国民がこのワクチン行政を作り上げてきたのです。
そんな中、日本版ACIP(平たく言えば、アメリカのワクチン諮問機関)を作ろうかという機運が出てきました。日本版ACIPは以前からいわれてきましたが、新型インフルエンザワクチンという「黒船」が来ないと実現しないのでしょうか・・・
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091225-OYT1T00634.htm
新型感染症の予防接種、公費で負担…法改正へ
厚生労働省は25日、現行の予防接種法が新型インフルエンザの流行に対応できなかったことから、抜本改正する方針を固めた。
新型インフルのような新たな感染症が流行した場合、国民により広くワクチン接種できるよう接種費用を公費負担し、副作用被害の補償額も大幅に引き上げる。予防接種行政そのものも根本から見直す。来月召集される通常国会で公費負担などを先行して改正し、予防接種行政は1年間議論した上で再改正する方針だ。
現行法で行政が接種を呼びかけて費用負担しているワクチンは「定期接種」と呼ばれ、接種に努力義務を課したポリオや百日ぜきなど8疾患(1類疾病)と、努力義務のない65歳以上の季節性インフルエンザ(2類疾病)からなる。その他の年齢層の季節性インフルや他の感染症は対象外で、接種は任意。費用も自己負担で副作用の認定も厳しい。新型インフル用ワクチンも任意のため、接種費用(1回)は3600円だ。
現行法では、緊急性が高い感染症について接種を呼びかける「臨時接種」という対策も規定しているが、新型インフルは感染力が季節性とほとんど変わらなかったため、法的な扱いを65歳未満の季節性と同じ法の枠外にするよう適用を見送った。代わりに国の事業として低所得者の接種費用を公費で肩代わりし、副作用の補償も特別措置法を作って2類疾病並みにした。
それでも補償額は死亡時で最大約2380万円と、1類疾病の約4280万円に比べて約1900万円も低く、接種を円滑に進めるには同法の改正が欠かせないと判断した。改正法で臨時接種の対象疾患も広げ、感染力が高くない病原体も対象にできるようにする。
予防接種行政の見直しについては、接種で副作用が出た場合も接種にあたった医師を免責することを検討。新型用ワクチンを輸入する際に海外2社に認めた免責を国産メーカーに広げることも討議する。
厚労省の予防接種行政を担う部局が複数にまたがるため、責任の所在があいまいで意思決定に時間がかかっているとの批判もあることから、ワクチンの承認や接種スケジュールなどワクチン行政を包括的に決める米国同様の諮問機関の新設も議論する。
◆臨時接種=流行防止が必要だと厚労相が認めた感染症について、都道府県知事が対象者や期間を指定してワクチン接種できる仕組み。実施主体が国と都道府県の場合は接種費用を2分の1ずつ、市町村が加わる場合は3分の1ずつ、それぞれ負担する。アジアかぜが流行した1957~58年に東京都で実施された。
(2009年12月25日14時31分 読売新聞)
最近を社会情勢を見ていると、過剰な幻想・希望は深い失望を招くだけ、という気もしますが、今後も積極的にフォローしようと思います。