次のような順番で設定します。
1.無線LANの設定
2.SIPフォンとしての設定
3.その他細かい設定
1の無線LANの設定だけは、IPフォンを操作する必要がありますが、いったん無線LANにつながってしまえば、あとはPCのブラウザーより設定が可能です。
ただし、Webブラウザーでは設定できない項目がいくつかありますので、注意が必要です。
【無線LANの設定】

注意する点は二点。
1.SSIDの入力は出来ないので、接続したい無線LANのエリアにいないと設定できない。
※まったく別な場所で事前に設定は出来ないという事になります。
※また、無線APでSSIDを広告していないステルス設定にしているAPとは接続できません。
2.無線方式はWEP, WPA-PSK, WPA2-PSKの3つをサポートしていますが暗号形式はAESしか使えません。TKIPを選択している無線APとは接続できないので注意が必要です。
→無線LANと接続ができたら、メニューの『情報』より『ネットワーク』を選択してください。
DHCPサーバよりIPアドレスが取得できているか確認できます(右の写真)。
【SIPの設定】

項目的には、表示名・SIPユーザー名・認証名・パスワード・SIPサーバアドレスしかありません。
表示名・SIPユーザー名・認証名は全て同じで内線番号を設定します。
次に、Asteriskのsip.confに設定した内線番号用のパスワードを入力してください。
SIPサーバアドレスは、Asteriskが動いているサーバのIPアドレスです。
事前にAsteriskの設定が終わっていれば、この段階でSIPサーバと自動的に接続し、VP-71の画面右下に『登録済み』と表示されます。
【その他の細かい設定】
着信音とか電話帳の設定とか、お好みで変更・登録してみてください。
特別変な設定画面はないと思いますので、なんとなく登録しても大丈夫です。
ただし、次の二点は必ず設定を変更しておいたほうが良いです。

※この設定変更を行わないと、電話をかけた時に数字キーとか押してもDTMFトーン(パピポ音)が出ません。これに気がつくまで、ずいぶん時間がかかりました。
2.『SIP』→『詳細』→『有効期限』は3600に変更してください。
■もし使用する場所で無線APが複数あってローミングが必要なときは、『無線LAN』→『ローミング設定』で、しきい値をデフォルトの80から60へ変更してください。これでスムースにローミング行われます。
■以上で無線IPフォンが使えるようになります。保留・転送ボタンがあってとても使いやすく、音質もいいので気に入っています。
難点があるとすれば、少し長話をしていると電話機本体が発熱して熱くなってきます。もちろん、やけどするほどにはなりませんが、手が汗でじっとりしてくるので、話し終わった後電話機がデロデロに…(苦笑)