20080418 マレーシアは初めてですか?


朝から国立美術館に向かう。
川ではスピニングタックルで小さな網を投げたり、引っかけ針を投げたりする人が。
みるみる間に網で2匹、引っかけで1匹小魚をキャッチしていた。   
獲れた魚をそのままキープしていた。
泥の濁りだけでなく、この川は汚染してると思うけどなぁ。



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10時のオープンを待って美術館に入った。
無料。中は撮影禁止だった。
2時間あれば十分見れるだろうと考えていたが、かなり展示数が多く最後は駆け足だった。



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古い伝統的な彫刻と家具、それらの作風のレプリカ。
文化的に洋の東西がぶつかり、交るマレーシアでは芸術もそうなのだろう。
作品はエネルギーに満ちたものが多い。
観光メインで来るならここは時間をかけて見たいスポットだ。


とはいえ、この日はあるがまにあさんと空港で合流する日。
『レッド・ドラゴン・バックパッカーズ』に戻ってチェックアウトした。

荷物を担いで空港に。


会って、まずなんて言おうか考えた。
飛行機は予定どうりついたようだ。
待っているとあるがまにあさんがゲートから出てきた。
そこで第一声。
「ミスター、マレーシアは初めてですか? 」
僕らは笑い合った。
「なんで現地の人みたいになってんの」
と、ちょっとウケた。


両替をして、空港のロビーに座り込む二人。
若干の状況説明。


現地の池は餌釣りのプレッシャーが高いこと。
ライギョタックルを活かした超ヘビーカバー攻略に賭けること。
ホテルはなかなか快適なこと。
自転車屋で自転車を購入できること。


とにかくKLセントラル行きの特急に乗った。

KLセントラルからの夜行列車まではまだ時間があった。
電車でKLCCに向かった。
KLCCのタワー前で記念撮影。



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そそくさと引き返し、KLセントラルのマクドナルドで夕食にした。
飲み物のLサイズは明らかに日本のLサイズよりでかい。

列車に乗り込むと車両を間違えていた。
1つ後ろの車両に乗り込み、無事出発。


目的の田舎町には深夜に着く。
二人とも眠らずに着いた。
あるがまにあさんに心配をかけるだけなので詳しくは言わなかったが、
実は体調はあまり良くない。
風邪も治りかけているが、本調子には程遠い。

予測どおり駅にはタクシーすら止まっていなかった。
ホテルのある市街地まであるくが、僕は遠回りの道しかしらなかった。
のちに近道を発見することになるのだが。
1時間近くあるいてホテルに着いた。


フロントにいたボーイを外から起こして玄関を開けてもらう。
前にいたボーイと違うけど、
1週間前に泊まったことと、ミスター・リーと顔見知りだと言って、
前と同じ部屋を借りた。


部屋はダブルベッドが1つ。
並んで眠った。


20080419 ダウン  


フロントにミスター・リーは居なかった。
自転車屋が開くのが朝9時。
自転車を1台は借りれれば出費が抑えられるがしょうがない。

まず、あるがまにあさんが1台自転車を買った。
段変速のマウンテンバイク。
僕は段変速なし。



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早速、出発した。
まずは超ヘビーカバーの池。
ここは1投もせずにとっておいた場所。
ハス、ホテイアオイ、などの複合で減水しているようだ。
ハスに若干のポケットがあり、何やら小魚が捕食されている様子。
あるがまにあさんがアタックをとったがフッキングに至らず。
ハロワンか?



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大きく移動することにした。
途中、無数にある池でルアーを投げるがことごとく無反応。

水面のほとんどをホテイアオイが埋め尽くした池。
鳥にやられたのかナイフフィッシュの死骸が岸に転がっている。
流れ込みにはティラピラのような魚の群れ。
あるがまにあさんがその中にトゥクナレの若魚を発見した。
フロッグからスピナーベイトにチェンジしたがノーバイト。
それにスピナーベイトは新家さんのブラジル釣行記では
トゥクナレのアタックはあるが全然フッキングしないとあった。


次に地元の青年が教えてくれた穴場、アンブレラ池に向かった。
途中にコーヒーショップがあるはずなので手持ちの飲み物はガンガン飲んだ。
するとコーヒーショップは閉まっていた。
なんということか。
店主はナマズの養魚池のまわりでのんびりしていて店を開ける気配はない。
自転車が重い。


アンブレラ池に着くと、車数台が止まっていて餌釣りをしていた。
ウェーディング開始。
カナダ藻系の沈水植物の上、そのエッジを探る。
あるがまにあさんにヒット。
60cm級の黒い魚体が見えた。
トーマンか?
フッキングを入れると、なんと捨ててあったPEラインに絡まりフックアウト。
ポッパーフロッグも破壊された様子。
惜しい。


そのあと僕がBOPで大きなポップ音を出しているとアタック。
これはルアーを持ち込んでいかず。

ウェーディングできたのはその一角だけで、他は意外と水深があり、
草も深く攻略できなかった。
この日、メインで考えていたこのポイントはキャッチなく終わった。


穴場の他の池はもっと奥地で分からない。
とりあえずコーヒーショップの道に戻ることにした。
途中の道で民家の裏にちらりと池が見える。
僕はダウン寸前であるがまにあさんだけが打ちに行った。
アタックが1回だけ。


ふらふら自転車をこいでいるとさっき閉まっていたコーヒーショップが開いている。
ありがたい。
缶ジュースを飲み干す。
サロンパスの味をしたコーラと呼びたいサーシに
あるがまにあさんは閉口していた。
余ったサーシをもらった。

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あるがまにあさんはこの先のポイントに行きたいという。
僕はダウンしてコーヒーショップで休むことにした。
時間を決めて戻ってきてもらう。
脱水症状だったのかもしれない。
バナナの天ぷらを食べたり、ナシ・ゴレンを食べたりしているうちに随分元気になった。
スコールは軽かったが、大丈夫だろうか。


時間になってもあるがまにあさんはショップに戻って来ない。
一本道なので見に行こうと自転車を漕ぎ出すと戻って来た。

広大な池、カバーの濃い池があったがノーバイトという。
地元の釣り師がたくさんいた。
ウェーディングで池にはまり、藪こぎで茶色のアリにたかられた。
そんな話を聞きながら、ショップで休む。


日没までに戻らないと道には街灯など皆無だ。
10kmほどの道を戻った。


夕食はピザハット。
ピザは普通に美味いが、あるがまにあさんが頼んだスパゲッティはちょっと違うものが出てきた。
給食の焼きそばに近いような。


この日もなんとか無事に過ごせた。
しかし、魚はキャッチには至らず。
もはや僕はキャッチするかどうかに関係なく楽しもうとしていた。
やる気がないのとは違う。
明日はついに実釣最終日だ。


20080420 熟成され蒸留された1滴


夜明け。
この日もミスター・リーはフロントに居なかった。
今日は昨日とは違うルートで幹線道路で南下する。

しばらく行くと道路沿いにカナダ藻系の沈水植物の池が見えた。
車を停めるスペースがないこと、おかっぱりをするには岸辺が湿地の泥沼。
これはひょっとしてひょっとするのか。


釣り開始。
3投目ぐらいだったか。イネ科のソフトブッシュの際。
ロングポーズをとっていたポッパーフロッグを動かすと水面が割れた。
アワセるとすっぽ抜けた。居る。
おそらくハロワン。


そのすぐあと、あるがまにあさんにアタック。
見事なフッキング。
タックルはヘビーなので魚はするするよって来た。

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ハロワン。
小型のカムルチーと同じタイミングで乗ったという。
あるがまにあさんはとても喜んでいた。
カムルチーの大型にも勝る喜びだとか。
彼にとっての熟成され蒸留された1滴に出会えたのだ。
僕も嬉しい。

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よし、僕も釣るぞと意気込むと水牛たちがざぶさぶと池に入って来た。
ああ、さっきアタックのあったポイントが。
水牛が池を渡ったところだけハードボトムになっていた。
ウェーディングして攻めるとあるがまにあさんにアタックがある。
これは乗らず。



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今日は出だしからいい。
幹線道路をさらに南下するとクラクションを鳴らす車が。
ミスター・リーとその家族だった。
あと20kmぐらい行ったところが彼の家で、
家まで行けば爺さんが車でトーマンのポイントに案内してやるぞ、
ということだった。が、僕が自転車じゃ遠すぎると言ったので、
近くの彼の友達を紹介してくれた。


彼の友達はおばちゃんで、子供と一緒に僕たちを案内してくれた。
このおばちゃんはホテルのフロント係をしていた男のお姉さんにあたるという。
私有地らしき場所の門を開けてくれて、トーマンが居る池とその脇の蓮の池に連れて行ってくれた。
ミスター・リーとその家族とはここで別れた。
僕たちは他にもカバーの池はないか聞こうとしていたが、この池は単発みたいで、
周囲に他の池はなかった。


まず、脇にあった小さな蓮池。
ここはノーバイト。

トーマンが居るという池。
ここもアタックはない。


しばらくするとおばちゃんは原付バイクで戻ってきてくれて、
知り合いの裏庭の木陰に案内してくれた。
ここは涼しいから、ここから投げて頑張れ、ということだった。


とりあえず腹も減ったし、のども渇いたので幹線道路まで戻り、
ショップで休憩した。

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池に戻り、ハスのエリアを見てみると、池と切り離された小さな沼があった。
ハロワンの居そうな雰囲気。
捕食音らしき音は聞こえたがアタックはない。


僕は一旦、移動して木陰をデカいプラグでトーマンを狙う。
スラマー社のクリーピントム。
巨大なクレイジークローラーと言いたいこのプラグはどこかのサイトでコビトと呼ばれていた。
リールを巻くとトポン、トポンと音を立てて小人が近づいてくる。
何も起きない。


ハスエリアは奥にウェーディングできるということで、
あるがまにさんの所に戻った。
ここもなかなか何も起きない。


小さな沼を丁寧に攻めていたあるがまにあさんがついに2匹目のハロワンをキャッチ。
しかも、サイズアップしていた。
これも写真を撮ってリリースした。



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よし、休むかと陸にあがると僕のウェーダーになにやら蠢くやつが。
尺取り虫かな、と思ったが違う。
ヒルだ。山ビルの一種だろう。木からポトリと落ちてくる奴。
この手の虫はかなり苦手だ。
はたき落したあと、念のためウェーダーの中を見るともう1匹いた。
うあああ。あるがまにあさんに後ろとかも見てもらった。
幸い、他にはいないし、血も吸われていなかった。


お礼を言いにおばちゃんの家に戻った。
ハロワン1匹釣れて、写真を撮ってリリースしたというと、笑っていた。
リリースせずにあげても良かったかな。
そこにギプスをはめた男の人が現れた。おそらくご主人。
ギプスさえなければいっつも釣りに行くという釣り狂らしい。
次にマレーシアに来たら何時でも寄ってくれということだった。


僕たちはさらに南下して進んだ。
だいぶ遠くに来たな。
そろそろ引き返す地点かな、というところで僕の自転車がパンクした。
うう。もうだめだ。
がっくり来ているとあるがまにあさんから提案。
自転車を交換しよう、そしてもう少しだけ開拓しよう、と。


自転車を交換し、あるがまにあさんはパンクしたタイヤで進む。
道の奥は細くなっていて、野犬らしきものが居たので戻ろうと決断した。
パンクしたあたりにハス池が一つあったがここはノーバイト。



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道を戻り、途中に通り過ぎた野池群を目指した。
ここでスコール。雨宿りしていると、ムササビのような動物を見た。
牧場らしく蚊が多い。



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日もだいぶ傾いてきた。最後のチャンスだ。
ようやく見つけた池は岸までかなり遠く、湿地が広がっている。
気合いで進む、あるがまにあさんについていったが途中で深くなり岸にたどり着けない。
別のエントリー地点を探しているとあるがまにあさんのウェーダーにヒルがいた。
うあああ。これは水中にいるやつだろう。
親指ぐらいある。ライターはオイル切れ。
木の枝でようやく引き剥がした。


別の入口を発見し、岸に出てみるとハスのカバー。濁りがきつい。
僕たちのルアーには何も起こらなかった。


釣りが終わったのであるがまにあさんはウェーダーを脱いでサドルにひいた。
タイヤの振動対策だ。しかし、見るからにつらそうだ。
幹線道路を北上し戻っているとまたクラクションを鳴らす車が。
ミスター・リーとその家族だ。

自転車がパンクしているのを知るとミスター・リーは
中華系の小さな町で修理できるかも、と一足先に車を走らせた。
僕たちが追いつくと、日曜で閉まっている彼の知り合いの店を開けてもらった。
チューブを交換して直った。
ミスター・リーとその家族とはここで別れた。
彼らの車が行く時、僕は帽子を脱いで頭を下げた。


そのあとの道は順調で、ホテルに着いた。
自転車2台はホテルに寄付した。

ミスター・リーは喜んでくれるだろう。


夕食はご当地らしいものを食べようとマレー系のレストランへ。
あるがまにあさんとナシ・ゴレンやミー・ゴレンを食べた。
スープを頼もうと思ったら、インスタントラーメンみたいなのが出てきて、
これだけは残してしまった。
麺は賞味期限が2年切れたやつを1時間煮込んだような、ねとねともそもそした麺。
スープはカレー味のようなうっすらしたもの。
残して怒られたらどうしようと思ったが、普通にお金を払って店を出た。


帰りの電車までは時間がある。
僕ちたちは交代で仮眠をとった。



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20080421 それぞれの帰路へ



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深夜、ホテルをチェックアウトする。
駅までの近道も分かった。

僕は夜の便なので急がないが、あるがまにあさんは翌朝KLから飛行機で帰る。
電車は1時間ほど遅れて到着した。
もう少し遅れたらスケジュールが狂うところだった。


電車に乗り込むとなにやらフニャフニャ喋る怪しい男が。
僕たちの車両はこっちだという。
そこへ車掌が。
怪しい男とは反対側が正解。男は居なくなっていた。
車掌についていった。


あとは終点で降りるだけ。
あるがまにあさんに開高健の『オーパ!!』を貸して、僕は眠った。


朝、KLセントラル駅で僕たちは別れた。
あるがまにあさんが居なかったら何度も挫けただろう。
有難うございました。


チャイナタウンに行き『レッド・ドラゴン・バックパッカーズ』でまた眠る。
僕はよく眠らないと、動けないのだ。



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目覚めの1枚。

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空港に早めに着いてお土産を選ぶ。
飲むサロンパス、といいたいサーシは炭酸のため機内持ち込み禁止。

ベンチでサーシを飲みおさめ。


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マレーシアの伝統品バティック染めのハンカチを買った。
ハンカチは小さいが手染め。
売り子のおばちゃんが機械染めは裏が染まらないと教えてくれた。
でも、本当かな。
柄は影絵の人形。シャドウパペット。
あと、木彫りのカエル。背中の突起を擦るとゲコココと鳴き声が聞こえる。


23:45発の関空行きに乗り込む。
寝て起きたら、日本に着いてしまう。

窓の外は翼と夜空だけになった。
機内の映画にも飽きて、眠った。


20080422 シャドウパペット


夜。飛行機の翼は濃紺の夜空を背景に退屈な影絵を続ける。
それは気のせいかと思うほど淡い兆しだった。光。
濃紺に僅かに山吹色の光がさす。
朝日の訪れが退屈を打ち破っていく。
光は雲にテクスチュアを与え有象無象のシャドウパペットたちを立ち上げていく。
あれは龍に見える。
しかし朝日が顔を出すと龍たちはただの雲に戻り、雲海に溶けて行った。


マレーシア、さようなら。またいつか。

20080414 迷いの熱


朝、ミスター・リーおすすめのワンタン麺を食べに屋台に行く。
「ワンタンミー」とだけ注文すると出てきたのはワンタンミー・ドライ。
マレーシアではワンタンミーはドライとスープがあって、日本人が想像するワンタンミーはスープだろう。
ドライが出てきたのでちょっと驚いた。
焼きそばに近い麺、ワンタンスープの椀とトウガラシの酢漬けみたいなのが付いている。
朝食べるにはヘビーだった。



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自転車を直しに行って、自転車屋のおじさんにラチェットのついたレンチでネジを締めてもらった。
いくらか尋ねたら、タダでいいよ、と。
直った自転車で市場に行った。あるがまにあさんに状況をメールしたいから電波が入るところへ。
魚屋にはバラマンディの若魚が売られていた。



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現金が底を尽きかけていたので銀行でトラベラーズチェックを両替する。
待っていると、ATMの現金の入れ替え作業をしている。
警備員は散弾銃で武装していた。


ホテルに戻りチェックアウト。
フロントにはじいさんと、ばあさんがいた。
自転車を返すので100RM返してほしいと言うと、話が伝わってなかった様子。
ミスター・リーに電話してもらい、100RM返してもらった。
じいさんは地方都市行きのバス停まで連れて行ってくれた。
ありがとう!



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地方都市からパンコール島を目指す。リゾートアイランドだ。
バス停横の飯屋で昼食。
ご飯を皿に盛ってもらって、作り置きのおかずを選ぶ。
トマトと肉の炒めもの、魚のから揚げ。
この魚、ヒレのつき方といい、どう見てもライギョだ。
ハロワンかと思い、お店の人に尋ねたが、言葉が上手く通じないのか、
ハロワンではないのか、良く分からなかった。
物乞いみたいな人が、俺にも飯をおごってくれみたいな、ことを僕に言って
おかずの前でうろうろしていたが、店の主人が追い払ってくれた。



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港町ルムッ行きのバスに乗り込み、一番後ろの座席にザックとロッドを下ろす。
窓の手すりに生乾きのパンツと靴下を吊るす。
デザートは市場で買ったドラゴンフルーツ。皮がドラゴンの鱗のよう。
甘さは控えめ。


バス停を降りるとおばさんの客引きが。
話を聞いてみると、島のホテルを予約しろと言う。
低予算で旅しているんだ、と交渉するとガイドブックにある相場よりも安くなった。
まあ、これでいいか。


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島へは船で渡る。
船着場はヤガラの幼魚なのか、口の長い魚が群れていた。
海を見ると、九州ジギングでのラインブレイクを思い出す。


島に着くとワゴンタイプの乗合タクシーがしきりに客引きしている。
乗ってみると乗客に日本で働いたことがある、というおっちゃんがいて少し話した。
おっちゃんたちはすぐ近くのホテルで降りて行き、僕が一番遠かった。
歩いて行ったら大変なところだった。


ホテルに荷物を下ろし、ライギョタックルに100lbのリーダーをつける。
釣り具を片手に浜辺を歩いた。



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海。このパンコール島の海はエメラルドグリーンと言われるが、まさにそうであった。
マレーシアの川は先に書いたように、泥で濁っている。
ルムッの河口もそうだ。
パンコール島の東側、渡し船が付く漁港側はまだ濁っている。
リゾートビーチのある西側はクリアになる。おそらく川の影響が薄まるのだろう。
この島が漁業や釣りのメッカとして名高いのは川の適度な濁りと栄養によるものじゃないだろうか。
川の濁りが入らないコバルトブルーの海も見てみたいが、

主にマレー半島の東海岸の島々で今回の日程では無理だ。


浜の道は屋台、ウォータースポーツの受付が軒を連ねている。
隣の浜まで歩くと船外機付きの船がある受付が。
ジギングできるか、タックルは借りれるか聞いてみると、
あまり英語が出来ない様子。
隣のカフェに連れていかれると英語のできる人が出てきた。
この人、日本でテレビに出ているアメリカ人ジャーナリスト、ケビンにそっくりだ。
日に焼けて痩せこけて。


ジギングがやりたいと言ったが、ケビンは釣りはあまり詳しくない様子。
現地のスタイルでやればいい、問題ないよ、と繰り返していた。
1時間100RMから受け付けるという。2時間やれば200RMで、だいたい6000円程度。
ガイドブックにある相場では2~3人で1時間150RMだから、ほぼ相場どおりか。
明日であれば8時から開いているから、明日朝待っているぞ、という話になっている。
まだ迷ってはいたが、道を引き返した。


払えない額ではないが、たとえば6000円あれば九州の船長にジグを大量に送ることができる。
このガイドたちは2時間でそこまでの価値のある経験をさせてくれるのか。
現地のスタイルとは、おそらく餌釣りだろう。それも悪くないが。
ただ、求めに求めた上で出会う1匹、自分の中で熟成され蒸留された1滴に出会うために釣りをしている。
偶然出会う1滴も時にはある。それが自分を広げたりもする。
ここで払う200RMはその蒸留過程なのか、どうか。
何が釣れるかも全くわからない。調べてもいない。
どう釣るかも分からない。何も分からない。



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まだ日没まで時間がある。釣りをしよう。
浜から見える岩場に向う。
木々をまたぐと茶色の大きな蟻が噛んでくる。日本の山にいるやつより顎は強烈だ。
思わずわっと叫んで振り払う。


水際に立つ。
期待を込めてポッパーを投げる。何も起こらない。
波が静かすぎて魚が寄っていないのか。
バイブレーション、ミノー。ことごとくダメ。


ホテルまで戻ろう。
浜の道を行くと屋台の前でおじさんに話かけられる。ミスター、釣りですか。
「そう。今日はさっぱりダメだった」
「ミスター、あの岬が見えますか。あそこは最高ですよ。
島と島の間で細くなってて。大物も通る。
あそこでおやりなさい。朝はいいですよ」
明日、8時に船に乗るとしても夜明けに少しできるか。
「あの岬は歩いて行けるの? 」
「ええ、ミスター、あそこでソトンを釣っているのが見えますか。
この浜からつながっていて海沿いを歩けます」
ソトンって何だ、と思っているとおじさんはエギタックルを見せてくれた。
ソトンはイカのことだ。


屋台でナシ・ゴレンを食べて、ホテルの部屋に釣り具を置いても、日没までまだ少しあった。
水着に着替え、泳ぎに出た。
5分ぐらい海でじゃぶじゃぶやって、浮いて、気が済んだ。
部屋に戻ってシャワーを浴びる。
まだ、明日の朝、船に乗るかどうか迷っている。
ベッドに横になると喉が痛い。体が重く、熱い。
迷いが熱になったのか。


夜中に目が覚めると、夕方そうであったように浜の道はバイクが何度も行ったり来たりして騒がしい。
せっかくのビーチサイドのホテル。波の音が枕もとでなっているかのような部屋。
僕の部屋はそうではなかったが、オーシャンビューの部屋もある。
バイクは1台かぎりの例外ではなく、なかなか盛大だった。
レンタルバイクもあるが観光客じゃないだろう。
自分たちの島の印象を下げたいのだろうか。
島は政府が観光開発を行ってから今の姿になったという。
それに乗っかった僕もあのバイクと喧噪と変わりないのだ。


島に来たのは間違いだった。
ライギョフィールドも開拓せず、俺は何をやってるんだ?
熱は体の痛みと眠れない夜を連れて来た。


20080415 バシリスクとカタツムリ


夜明け前。
熱は昨日より治まったが今日、この島を出ていく。
できれば病院で診てもらおう。


船はどうしようか。
ガイドたちは僕が来ると思ってるのだろうか。
あの岬は歩いていけるだろうか。
とりあえず出てみようか。


浜を歩くと、岬までは岩場を歩くか、迂回して木々を抜けないといけないと分かる。
蟻のいる木々の道は論外。
岩場を歩くには暗すぎる。
砂浜に腰を下ろし、朝日を熱望する。



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野犬なのか岩場の奥あたりからしきりに吠えている。
吠える犬は元から苦手だ。万が一の狂犬病も怖い。
無理して行くほどではない。戻ろう。


ホテルに戻って荷物をまとめる。
船も乗らない。
体調のこともあるし、1滴の蒸留過程と認められないということでもある。
昨日、はっきり断ればよかった。


チェックアウトをしてザックを背負って道に出た。
タクシーはいない。
船着場まで歩いていくか。遠いな。



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川が見えた。昨日は気がつかなかった。
海とは落差があり、普段は海水は入ってこない。
バスタックルでペンシルベイトを投げてみた。
何度か20cmに満たない魚がアタックしてくる。


岸際の茂みから飛び出したトカゲは水面を走っていく。
バシリスクだ。
体が沈む前に足を出して、また沈む前に足で水面を蹴って。
そうすれば水に沈まずに水面を歩けるのだ。



647


さて、釣りをしてる場合じゃない。
船着場に行かないと。
浜の道に戻ると大きなカタツムリが急ぎ過ぎる僕を見ていた。

通りがかったタクシーを捉まえて船着場に行った。
出船まであと15分。
飲み物が欲しいが、待ち合い場の自販機は壊れていた。
マレーシアでは外に自販機はない。
だいたいの外国では自販機は外にないそうだ。


喉の渇きを我慢して船に乗った。
ルムッに着くと腹の調子も悪い。
日本に居る時なら風邪と下痢だな、と言って病院に行かずに寝てる程度だが、
出発前に海外で熱が出たら放っておかないようにと医者に脅されていた。
予防注射もA型肝炎、破傷風、日本脳炎の3本打たれた。
完全に抗体を作るには多くの予防注射は3回打たないといけないとか。
間隔を開けるため3か月程度かかることもあるという。


マラリアの予防薬は『メファキン』。
保険は利かない。1錠1000円程度。
予防のためには1週間に1錠飲んで、出発前から飲む。
しかし、副作用が強く、目まいや吐き気、車の運転の禁止などがある。
薬を飲まずに持って置き熱が出てから8時間ごとに3錠、2錠、1錠飲むやり方もある。
確かスタンドバイと言うが、これは非常事態で、基本は病院に行くこと。
僕の日程、行程ならスタンドバイがいい、と医者が言うためそうした。
発症して4日放っておくと命にかかわるとか。
潜伏期間が1週間ほどあり、マラリアを媒介する蚊はきれいな水にいて、
活動は夜間だから、この熱がマラリアではないのはほぼ明白。


それより怖いのはデング熱だそうだ。
予防は蚊に刺されない、ほかはない。この蚊は汚い水、都会、昼間でも生息し、活動する。
治療も基本的には抵抗力で治すという。
命にかかわる症例はほとんどないとか。


病院に行くならKLに戻ろう。
KL行きのバスチケットを買おうと思っていると欧米人のバックパッカーたちが何やら窓口で思案中。
そのガイドは昨日、船は1時間100RMと言っていたケビンだった。
ケビンもこちらに気が付き、
「昨日、約束しただろ。俺の友達はビーチでお前を待っているよ。約束は守れよな。良くないぞ」
と言ってきた。
病気で釣りどころじゃない、と言いたいところだが今朝も浜と川で数投したし。
スタイルが違う、と言いたいところだが話にならないだろう。
確かにきっちり断らなかった僕が悪い。
黙っているとケビンはバックパッカーたちとバスに乗り込んだ。
ケビンとのやりとりを見ていたチケット売りのおじさんは、苦笑いしていた。
「KLのバスに乗るかい? もう出発だ」
他のバスを待つ手もあったが、僕はケビンと同じバスに乗った。


ケビンは一番前の席。僕は一番後ろ。
今はバックパッカーのガイドで忙しいらしく、その後は特に何もなかった。


プドゥラヤ・バスステーションに戻って来た。
チャイナタウンで宿に荷物を下ろそうかと思ったが、
万が一、緊急入院となれば荷物を取りに行けない。
荷物を背負って病院に行くことにした。


パサール・スニ駅のプラットホームからガイドブックにある日本語の通じるスタッフがいる病院に電話をかける。
1つ目の病院は電話に出ない。
2つ目の病院に電話をする。電話番号と住所はあるが、最寄駅と地図の情報まではなかった。
「ハロー、日本人でたぶん風邪をひいて、下痢なんでそこの病院に行きたいんだ。
今、チャイナタウンのパサール・スニ駅に居る。
最寄の電車の駅を教えてくれ」
ブロークンな英語だが、何とか通じた。下痢は英語が分からず、マレー語でチリッビリッと言った。
チリッビリッは一番初めに覚えたマレー語。
ガイドブックで見つけたとき、あるがまにあさんと笑ったものだが、まさか本当に使うはめになるとは。
笑えない。
おばさんはこう答えた。
「日本人なの? 日本人のスタッフがこっちにいるから代わるわ」


しばらく待ってると同じおばさん。
「今、日本人スタッフが手が離せなくて。最寄駅はアッパンパ」
「え、アッパンパ。もう一度、駅の名前だけ言ってくれ。プリーズ」
「アッパンパ」
「んん、アッパンパ? 」
「イエス! アッパンパよ」
アッパンパってなんだろう。からかわれているのか。
いや、そうじゃないだろう。
路線図を見るとアッパン・パークとある。
語尾が弱くなる発音だからアッパンパに聞こえるのだ。
「分かった。アッパン・パーク駅だね。そこからどう行くの? 」
「タクシーかバスがあるから」
「分かった。ありがとう」


アッパン・パーク駅へは電車ですぐだった。
病院へはどのバスに乗ればいいのか。
あの警備員に聞こうかな、と思っているとバスが来た。
運転手に病院に行きたいことを告げると、このバスは行くという。
2RMだったので5RM紙幣で払おうとすると、運転手は運賃箱から1RM紙幣を抜き出そうともぞもぞしている。
すると、僕の後ろにいた人が5RMを1RM紙幣5枚に両替してくれた。


入口近くに立っていると、乗客に後ろの席が空いているから座れ、と言われた。
僕が病気だからか、ザックが邪魔だからか。
礼を言って座ることにした。
すると、僕の隣に二人座ってきて、逆に前に座ってた男が席を立った。
男は出口の扉近くに立っている。


病院が見えて、降りようと席を立つと、
扉の前に立っていた男が足を押さえて喚き始めた。
彼も怪我人だったのか。ひどい痛がりようだ。
怪我人ならおとなしく座っていろよな、と思いつつ、
ザックかロッドケースが当たったかもしれないので謝っていると、
他の乗客が降りたいのか後ろでもぞもぞしている。
すると誰かがいいからもう降りろと
「ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ゴー! 」
と言った。


バスから降りると、足を押さえていた奴はバスに乗ったまま。
ごめんねと、手を合わせると向こうも手を合わせてニヤリと笑った。


へんだな。病院の前で財布を確認した。
ポケットに詰め込んだバンダナの下にちゃんと財布はある。
分散して持っているお金は全部ある。でもへんだな。


病院に着くと受付のおばさんが
「あなたね。さっき電話してきた日本人は」
と言った。
日本人スタッフがすぐ来るから、あったかい飲み物でも飲みなさい、とホットマイロを持ってきてくれた。
マイロとはミロだ。
待合のソファでザックを下ろすと、一番上のチャックが開いている。
あ、さっきのはスリだったんだ。
でも、ザックの一番上は生乾きのパンツや靴下が入っているだけだ。
何も盗られてないのか。


やってきた日本人スタッフは京都出身の女性。
旦那さんはヨーロッパで働いているとか。国際的だなぁ。
数日ぶりに日本語が話せて、気が楽になる。
日本人スタッフがいる病院はマレーシアでは極めて珍しいそうだ。
大きなザックとロッドケースを担いでやってくる病人に驚いていた。
受付で熱は昨日のほうがひどかったと言い、計ると38度あった。


ドクターはおそらく中国系。
はっきりした英語でしゃべっていた。
横になって聴診器で。
おそらく風邪になって、抵抗力が落ちて食当たりになったのだろうと。
薬を出しておくから2日経って、まだ熱が引かなければもう一度来なさい。
血液検査などもするし、もしかしたらその時は入院かもしれない、と。
診察は10分ぐらいで終わった。


薬局で解熱剤と下痢止めをもらった。
薬代も診察料も海外保険の効く範囲だった。
あるがまにあさんと、僕の親には連絡したほうがいいな。


ない。携帯電話がない。
やられた。あの時、バスですられたんだ。
デジカメはすられないように、ウェストバッグの奥に仕舞っていた。
でも、携帯電話はすぐ使えないと困る気がしてホルダーで腰にぶら下げていた。
ストラップでつないでいたけど、バスで隣に座った二人はストラップを外していたのかもしれない。


病院の警備員に警察はどこにあるか聞いた。
バスに乗ってすぐだという。
バス停で待っていると、一人の男が来て待ち始めた。


さっきすられたばかりだから、男と一緒に乗るのはいやだった。
僕がバスに乗らずに待っていると、男も乗らなかった。
たぶん、別のバスを待っているだけだろうけど、僕は歩き始めた。


ありがたいことにスコールがポツリと降って来た。
なんてことだ。
途中、道には警察官が3人立っていた。
マレーシアでは街には警察官が多い。
警察署はまっすぐだという。
警察署に入る頃にはドシャ降りになっていた。


携帯電話をすられたと話した。
それなら観光警察、ツーリスト警察があるからそこに車で連れて行ってやる、と。
車に乗り、シートベルトの留め金を探していると運転席の警察官が
「シートベルトはしなくていい。警察だから」

ツーリスト警察では2人の女性警察官が対応してくれた。
マレー系の人はやっぱりイスラムの布を被っている。
中国系の人はなんだか楽しそうだった。
その後ろにおそらくボスであろう男性警察官が座っていた。


盗難証明を発行してもらった。
ボスのサイン入り。
携帯を止めないと、と思い国際電話を掛けようとするが、
公衆電話からだとプリペイドカードを買わないといけない。
ツーリスト警察は観光センターのビルの中にある。
ここには電話機はあるが、カードが売っていない。
掃除員のおじさんも一緒に観光センターや売店に行ってカードを探してくれたがなかった。


損保とドコモの冊子にフリーダイアルとあるのを見つけて、
警察官に頼むと中国系の人はボスに掛け合ってくれた。
ボスはしぶしぶ了承。
ドコモはなぜか電話が掛からない。
損保は盗難証明を持って帰って日本で改めて手続きしてください、とのことだった。


ドコモに掛からなければ電話は止められない。
冊子には通話料、利用料は盗難後も負担になるとある。
早く止めないと。
警察を出てKLCCのタワーを目指す。
このタワーは日本で言うなら六本木ヒルズみたいなもんだ。
そこにザックとロッドケースを背負った外国人がプリペイドカードはどこで売ってますか、
とうろうろするのだ。
もう一度、警察に突き出されてもおかしくない。
結局カードは見つからなかった。


電車の駅はどこだろう。
ガイドブックとにらめっこして歩く。
すぐ近くにあるはずだが。
分からなくなってしまった。
仕方がない、タクシーに乗ろう。
ミスター・リーはタクシーに乗ったらきっと殺されると言っていたが、
タクシーに乗らなくたってもうふらふらじゃないか。
日本人がタクシーに乗って毎回殺されてるなら少なく見積もっても1日3人は死んでるんだ。
そんな訳はない。


そもそもアッパン・パーク駅からタクシーを使えばスリには合わなかったはず。
いやいや、荷物をチャイナタウンの宿に預ければあのバスには乗らなかったし、
鈍そうな外国人と目をつけられることもなかったかもしれない。


タクシーに乗ってKLCC駅と頼むとタワーの前に戻って来た。
地下への入口があって、駅はタワーのほぼ真下だった。
料金5RM。


チャイナタウンに戻り、ホテルを探す。
今日は国際電話が使えるホテルにしよう。
パサール・スニ駅からすぐのホテル『マンダリン・パシフィック』。
フロントに聞くと部屋は空いているし、国際電話も部屋から使える。
1泊か2泊。
ここで過ごして体調が戻るのを待とう。


悲惨な今日の話をしているとボーイが部屋に案内してくれると言う。

エレベーターの中で日本のお札を見せてくれと言うではないか。
ちょっと悪い予感がしたが、千円札を見せると、お守りのために欲しいと言うのだ。
やっぱりね。
ま、今日の出来事のなかではそんなのはもうなんでもない。
取り上げる元気も残っていない。
千円札はあげた。


でも、このボーイは国際電話がつながるまで一緒にいてくれた。
ドコモの冊子にある番号に一緒に電話してもらって、
フリーダイヤルはつながらなくて仕方がないから有料でつながるところまで。
盗難後の料金は月額利用料の上限を設定しているから僕の場合だと最大5万円になる。
親にも電話した。
携帯電話がすられた話はしたが、おまけに風邪でダウンしているとは言えなかった。


ホテルは部屋は快適だが、エアコンが集中管理でオフにできず、
通風口を閉めるレバーが半分壊れていた。
この1点だけが中級ホテルにしてはダメだった。
長い1日が終わった。


20080416 ライギョマンの休日


朝。よく眠れた。
体調も昨日に比べれば良くなった。
ネットカフェにメールを打ちに行く。
まず、2日後には合流するあるがまにあさんに。


ホテル『レッド・ドラゴン・バックパッカーズ』はネットカフェのみの利用もできる。
ブラウザは日本語表示に切り替えが出来るが、
キーボードには「半角/全角」のキーがなく日本語入力はどうやるか分からなかった。
仕方がなくローマ字でメールを打つ。


あるがまにあさんには2日後、予定通り空港で会いましょう、と。
あとは、田に旬さんとはっちゃんにも状況を送っておこうか。
思ったより早く3人とも返信が来て、こちらからまた返した。



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昼はケンタッキー・フライドチキン。
ナシ・ゴレン付きのセット。
ナシ・ゴレンはそこらの屋台のほうが美味しかった。
チキンは日本とさほど変わらない。
テーブルにはケチャップとチリソースのビンがあって、チキンにかけて食べる。


チャイナタウンを歩くと僕に向かって、違法コピーのエロDVD売りが日本語で
「シャチョウ、スケベー! 」
と叫んだのを確かに僕は聴いた。


マレーシアではAIGのTシャツを着ている人が結構いる。
最初はAIGのスタッフなのかな、と思っていたが

チャイナタウンでスポーツブランドのシャツと一緒に売られている。
何故、保険屋のTシャツが人気なのかと分からなかったが。
分かった。スリが多いこの街で誰も致命的に傷つかないためには必要なシステムだからだ、と。
スリにやられても観光客は保険が下りる。
そりゃ保険屋は好かれるだろうな。
昨日が悲惨だったから、ちょっと毒吐きすぎたか。

日本に帰ってからもっちと話したらサッカーチームかなにかのスポンサーだから、

という推測だった。


昨日はちゃんとKLCCのタワーを見ていないから、今日は行ってみようか。
パサール・スニ駅に行くと川の護岸にスプレーで『ABU』と書いてある。
スウェーデンのリールメーカーABU社が人気なのかと思ったが、どうやら別の略語のようだ。

KLCCでビルを見上げる。
ドーナツショップでどこに行こうかと考えているとKLCCには水族館があるのだ。



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KLCCアクエリア。
行ってみると入ってすぐの水槽にやつはいた。
トーマン。
1人で記念撮影。
1時間ぐらい、ずっとトーマンを見ていた。
だいたいボトム付近でステイしている。



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水槽の中の個体から自然の生態を推測するのは半分ぐらい間違いだけど、
それでもずっと見ていた。
空気呼吸も見た。
一緒に小魚やコイ科であろう30cmほどの魚もいたが、捕食シーンは見れなかった。


1時間もトーマンを見ていたものだから向いにある
小さなサメやヒトデに触れるコーナーの女性職員が話しかけてきた。
「ミスター、あなたにとってトーマンは特別な魚なのですか」
「うん。すごく特別。トーマンとハロワンを釣りにマレーシアに来た。
今日は風邪で休みだけど」
「まあ」
「先日はハロワンは3回噛んできたけど、キャッチにならなかったよ。
フッキングしなかった。失敗した。
僕はスネークヘッド釣り師なんだ」
「日本にもトーマンは居るんですか? なんと呼ばれてるんですか? 」
「日本にはトーマンは居ないね。カムルチーが居る。
中国、韓国原産のスネークヘッド」



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これはヤモリの一種だと思う。
手足やしっぽが枯れ葉や樹木の襞のようにしわしわになっている。



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ピラルクー。
これはアマゾンでいつか釣ってみたい。



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トンネル型の巨大水槽には大洋の魚たち。
これはクエとかハタの仲間と思う。



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サメ。間違ってもコーラを飲ませないように。



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これはサメ? エイ?



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カニ。メロンパンを半分に切ったような形。
ハサミで口を押さえている恥ずかしがり屋。


KLCCアクエリアはお土産コーナーが結構充実している。
Tシャツはピラルクーの柄があって自分用に1枚買った。たしか35RM程度。
エスプレッソにちょうどいいミニカップのピラルクーはコミカル。
これは1つ7RMだったと記憶している。
本当は10個ぐらい買って皆にあげたかったけどバックパックの旅はまだ途中。
数個のみ購入した。


20080417 空費 


この日もKLに留まることにした。
体調は昨日とさほど変わらない。
むしろ少し悪くなったか。


『マンダリン・パシフィック』をチェックアウトするとき、
フロントのお姉さんに今日はどちらへと聞かれて。
チャイナタウンに、と返したら笑っていた。
チャイナタウンはここなのだ。



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宿をネットカフェのある『レッド・ドラゴン・バックパッカーズ』に移した。
ここは映画館を改装して作った宿。
安宿のなかではなかなかいい。
客室の床が映画館らしく斜めなのはいいが、ベッドの頭の向きが傾斜の下を向いている。
もちろん頭を傾斜の上側にして寝ればいいんだけど。


今日はケタム島に行こう。
カニなどのシーフードが食べられるそうだ。
一応、道中の池や川で良さそうな場所はチェックしよう。


港についたが、船着場は人でごった返している。
携帯電話をすられて以来、人ごみが怖い。
船に乗るのも諦めて、果物売りの車でマンゴーを買って食べて帰りの電車に乗った。
良さそうな池もない。


KLの国立博物館に行ってみよう。
常設展のうち1Fが改装中。


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オランダへの抵抗、日本の侵略、様々な歴史と物が刻まれている。




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お土産物屋の木彫り。ドラゴンかな。



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魚を獲る仕掛け。日本で言うドウやね。



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クアラ・ルンプール駅はKLセントラル駅とは別の駅。
パサール・スニ駅のすぐ近くにある。
駅の中では個展をやっていて、写真を撮っても構わないということだった。



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彼らが全部描いたのだとか。


夕食はマクドナルドのダブルチーズバーガー、
屋台で売っていたクレープ状のお菓子、マンゴー。



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食当たりかもしれないので、念のためまだ屋台のものは食べないでおこう。

この日は空費したな、という感が強い。
明日はあるがまにあさんと合流だ。


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迷いに来た。間違えに来た。
そう思う。
そう思わざるを得ないほど、釣りをしに来たと言うにはあまりにも遠回りだ。
マレーシアに行くまでは、釣りをしに行くと思っていた。


今回のターゲットはライギョ。
日本にいるカムルチーとは少し違う。
ハロワンはプラーチョンと呼ぶ国もあったり、ストライプド・スネークヘッドと言ったりする。
ハロワンはカムルチーに比べると小型で、50cmもあれば大物と言える。
大変おいしいそうで、現地では皆キャッチ・アンド・イートである。
僕もハロワンらしき魚を食べて、から揚げが美味しかったが、言葉が上手く通じず、
ハロワンかどうかが分からなかった。
釣り方としてはウィード(水草)につく習性があるので、日本のライギョ釣りが通用する確率が高い。


ライギョはもう1種。
トーマン。これはレッド・スネークヘッド、ジャイアント・スネークヘッドと言ったりする。
マレーシアのKLCC水族館のパネルには最大130cm、20kgとあった。
とあるサイトでは最大30kgとあった。
こいつの性質はカムルチーとかなり違うようだ。
あえてカムルチーと比べると、
障害物への執着性はやや薄く、小魚を追い回して食べるため遊泳力は高いようだ。
これの大きいのを釣りたければメジャーレイクで釣りガイドを雇って船に乗るのが一番。
ただし、今回はそのスタイルをとらなかった。
あくまで日本のライギョ釣りのようにフィールド開拓も自分たちで行い、おかっぱりで投げる。
ライギョマンとはなんとややこしいことを言うやつらだ、と我ながら思う。
同時に「ガイド雇ってもいいかな」と心の隅でずっと思っていた僕は
根っからのライギョマンと言うにはほど遠いかもしれない。


ライギョ以外にはトゥクナレ(ピーコックバス)という魚がいる。
南米原産だがどうやら釣りのために放流されたのか?
トゥクナレは素晴らしいファイターらしいが、僕は「いつかアマゾンで釣ってみたいからここではいいや」
と思いながら、あるがまにあさんがそれらしい若魚を見たと言えば、
そそくさとトゥクナレに効きそうなルアーに変えたりする。


僕がマレーシアにいるのは4月11日から22日。
4月18日には、あるがまにあさんと合流して2人で釣りをする日程だ。
ガイドを雇わずにフィールド開拓から。
ボウズも覚悟したし、納得の上でのこのスタイル。
元から前の仕事で溜まったマイル。それで決まった旅先でもある。
異国で竿を振れるというだけでいいじゃないか。
ロマンチストは不可能と分かりつつそれにコミットする。


20080409 同期の桜


出発二日前。九州ジギングから帰ってきた日だ。
ジギングの成果と土産話をはっちゃんに聞かせるためもあって飲むことになった。

はっちゃん、ゆうき、もっち、もっちの弟。
僕たちは同じ中学校なのだ。


もっちの弟と僕はほぼ初対面。
はっちゃんが僕を指して紹介する。

「この人はもうすぐト号乗組員になる人やから」
もっちの弟が分からずにいる。
「え? なんですかそれは? 」
「特攻隊やん。マレーシアに。見送りに軍歌歌わなあかんなぁ」
『貴様と俺とは、同期の桜~』
はっちゃんはもっちと肩を組んで歌い始めた。


もっちの弟はジャーナリスト関連なのかドル札をいっぱい持っていて、
1万円と両替してくれた。

万が一、僕が死んだらはっちゃんやゆうきや、みんなで僕の釣り道具を分けてくれと約束している。

「がきやん(はうす)、ソルティガは俺にくれるって一筆書いといてな。
フリームスははっちゃんに」
ゆうきは同じことを何度もネタで繰り返している。
リールでもフリームスは安く、ソルティガの部品である替えスプール代にもならない。
僕もネタで返した。
「おいおい、まるで俺に死んで欲しいみたいやな。
ソルティガだってやな、たかだか数万円や。
数万円で友達死んで欲しいってどういうことやねん? 」
「一筆書いといてな」
ゆうきはさらにネタで返してきやがった。


僕は不動産屋のもっちに聞いた。
「俺、マレーシアから戻ったら、もっちさんとこで部屋借りるから、戻ってこな困るやろ? 」
「いや、別に部屋のことはええで」
おい、部屋の話じゃなくて、普通は「戻ってきて欲しい」って言うところちゃうの?
全くどいつもこいつも。


20080411 出発



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関空からマレーシアに向かう。2時間以上前にチェックインを済ませ、搭乗を待つ。
万が一。
もしものことがあればこれが日本のおやつを食べる最後の機会かと思い買ったのは
カレーせん、どら焼き、カプリコ、野菜ジュース、爽健美茶。
おやつを持って飛行機に乗ると、日本人よりも外国人のほうが多く見える。
日本に観光に来てた人が帰るのだろうか。
そして飛行機は飛び立った。


飛行機は順調に進む。
そろそろ日本からは出たかな、というところで僕はどら焼きを食べた。
機内放送で時計を1時間戻すようにアナウンスがある。
マレーシアと日本は時差1時間。


ここでマレーシアについて若干解説をしよう。
僕よりよく知っている人はあんまり上げ足を取らないように。
ガイドブックはダイアモンド社『地球の歩き方 '08~'09 マレーシア ブルネイ』を使った。
会話帳は情報センター出版局『旅の指さし会話帳15マレーシア』を使った。


マレーシアは地理的にはマレー半島とボルネオ島に分かれる。
マレー半島には首都クアラ・ルンプール(KL)があり、今回はクアラ・ルンプール国際空港(KLIA)行きの

飛行機に乗った。
マレー半島は北でタイと、南でシンガポールと国境を接している。
また、ボルネオ島では北でブルネイ、南でインドネシアと国境を接している。


マレーシアには大きく分けて3つの民族が暮らしている。
マレー系、中国系、インド系。
その他の民族もいるし、各系統の中でも言葉が違ったりする。
国語はマレー語だが、英語が通じる場合も多い。
僕はほとんどの会話を英語で通したが、相当ブロークンでファニエストだったと思う。
会話帳でマレー語を話す努力をしても、答えがマレー語で返ってきたら結局よく聴き取れないので。


国教はイスラム教。
それもあって麻薬とポルノは厳禁。
特に麻薬は外国人であっても極めて厳しいそうだ。
書店ではヌード雑誌や水着グラビアは見かけなかった。
一番セクシーなのは先進的な女性誌だったりする。


通貨はリンギット(RM)。現地では語尾が弱まる発音の傾向があるのでリンギッと言うほうが近い。
1RMはだいたい30円ぐらいかな。
センという補助単位もあって1RM=100セン。
物価は日本よりも安く500mlのミネラルウォーターが1.2RMだったりする。


目が覚めると飛行機は下降していた。
紺碧の海と島々。海がエメラルドグリーンに見えるところはサンゴのリーフだろう。
飛行機は一旦、トランジットのために同じマレーシアでもボルネオ島にあるコタ・キナバルに降りた。
ここで1時間の休憩。



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まだ旅は始まったばかりなのでお土産は買わないようにする。
空港内のショップでナシ・ゴレンが10RMで売っている。
興味は湧いたが、たぶん割高だろう。まだ食べないでいよう。
書店で釣り雑誌「Pancing」を見つけて購入。20RM以上したが、後で首都の書店で見ても値段は同じだった。
表紙のトゥクナレはかなりでかい。トーマンの記事もあった。


飛行機はもう一度飛び立ち、僕はすぐに「Pancing」にも飽きてしまい、
マレーシアの新聞を読み始めた。
トップの記事は「住宅地の溝で2mのワニ見つかる」。
写真では消防士たちがワニをロープで引きずり出していた。
おい、大丈夫かよ!?



588

KLIAに着くとちょうど夕焼けだった。
三階のビジター・サービス・センター。
ここで後日、あるがまにあさんと待ち合わせるのだ。
KLIAから首都クアラ・ルンプールへはKLセントラル駅行きの特急が便利だ。
今日は釣りをしないのでKLセントラル駅からさらに1駅、チャイナタウンのあるパサール・スニ駅に向かう。



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宿に入る前に夕食をとろうと屋台に座った。
メニューも書いてないのに店員は早く注文しろという感じだった。
とりあえずナシ・ゴレンと中国茶を頼んだ。
ナシは飯で、ゴレンは炒める。焼き飯だ。


料理を待っていると隣の席の欧米人に話しかけられた。

話してみるとアメリカ人でヒルトンさんというそうだ。
ヒルトンさんとその彼女は日本で英語教師もしたことがあるといい、
日本語がかなりうまい。
二人は旅行好きで日本では広島や関東に行ったと言う。


ナシ・ゴレンを速攻で食べるとヒルトンさんは
「日本人だね」と笑った。
二人の泊まる宿は安い割にはなかなか良いそうだ。
飯を食べたあと二人について行った。
原則としては海外であろうが、日本であろうが知らない人について行くというのは危険だ。
人にはおすすめできない。
ただ、二人の日本文化に対する関心や、旅の話などを聞いていると盗人には不可能な話だと思った。



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ホテルは「トラベラーズホーム」。シングル個室1泊で僕の部屋は25RM。
エアコンはなく天井のファンが頼り。
シャワーとトイレが結構汚い。ヒルトンさんに教えてもらったホテルだから、えーとヒルトン…。
まあ、こっちではそんなものかと思い寝た。


20080412 田舎町を目指せ



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昨日の晩は蚊に噛まれた。目覚めてすぐ蚊取り線香などを買いに出た。
僕のブロークンな英語でも何とか買うことができた。


宿に無料の朝食がついているので屋上に上がってみた。
9時ちょうどに、と約束したヒルトンさんと彼女はまだ来ていない。
テーブルにはグラマーなブロンド美女が一人。
少し経って、スイス人男性が一人やって来た。
話してみると3日前までカナダでスノボをしていて、こっちではスキューバダイビングをするという。
スノボはスイスでも出来るんじゃないかなと思ったが、英語で突っ込めるはずもなく黙って聞いた。
しきりにトーストに塗っているクリームが茶色だったのでチョコクリームを持参しているのだと思って見ていると
しょっぱいクリームなのだと。
スイスの伝統で、スイスにしかない、と。ビールと同じ原料で出来ているが、小麦でも、ホップでもないとか。
向こうの英語力はなかなかだったけど、僕がさっぱりだったので原料は分からなかった。
クリームのチューブはあと二本持参しているという。


ヒルトンさんは屋上に来なかったので部屋をノックしてみた。
「グッモーニング! 」
と二回呼びかけたが返事がなかった。
ただ昨日の御礼が言いたかっただけなので叩き起すこともないだろう。
宿を出た。


チャイナ・タウンを抜けるとすぐプドゥラヤ・バスステーションがある。
ここは長距離バスが集まっている。
鉄道は夜行を除くと、ほとんど走っていない。
だから、バスは市民の足なのだ。


プドゥラヤ・バスステーションにはいろいろなバス会社が集まっている。
総合案内らしきものは見当たらない。
自分にとって最適なバスは事前に調べるか、観光客にしきりに話しかける売り子に聞くか。
売り子は当然自社のバスに乗せようとするので、
それが不便かどうか注意しないといけない。


実際、僕は午前の便はもうない、と言われ午後の便を買ったのだけれど。
後で、午前の便があると分かったが、払い戻しする時間なくバスに飛び乗った。

僕の目的地は地方都市から南下した田舎町。
バスはプドゥラヤ・バスステーションから抜け、KLの町を走る。
すぐに高速道路に乗ったみたいだ。


目覚めると高速道路の降り口だった。
時間的にも目的地は近い。
カバーのある池も見える。
あるバスステーションにバスが止まり、乗客が降りていく。
看板には目的地の田舎町の名前がでかでかとある。
僕はバスを降りる前に念のため運転手に聞いた。
「○○町? 」
「ノー」
彼は英語ではっきりノーと言った。
あの看板はバスの便の案内か何かか。
僕は座席に戻った。


目的地はいつまで待っても着かない。
乗客はどんどん減っていく。
道路標識も目的地から離れた方角の都市を案内している。
まずい。


乗客が僕だけになってバスの運転手が言った。
「終点だから降りてくれ」
「○○町は? ○○町に行きたいんだ」
「○○町はもう過ぎた。行くなら一旦、地方都市に出て、そこから南下することだな」
しかたがないので僕はバスを降りて地方都市向けのバスに乗ることにした。


近距離バスはバス停の標識がなかったり、小さかったり極めてわかりにくい。
揚げ菓子の屋台のおばちゃんにバス停を聞くと、目の前のそれだという。
待っているとバスが来た。よく分からない終点の町を脱出できた。
バスの窓から風船の人形がいたずらっぽく笑って見える。


601



地方都市に着いた。バスステーションで田舎町へのバスを待つ。
5分、10分遅れるのは当たり前なので分かりにくい。
なんとか目的のバスに乗り込む。
今度は目的の田舎町をバスの運転手に告げ、着いたら声を掛けて欲しいと頼んでおく。
すると運転手ではなく、乗客のおじさんがここがその町だと教えてくれた。


同じバス停で降りたそのおじさん。
どこに行くんだと、訪ねてきた。

ホテルとレンタルサイクルを探していることを告げると、
ホテルは一つ向こうの筋にあることと、自転車屋は幾つかあるが、
レンタサイクルはないと思うと教えてくれた。


歩いてすぐ自転車屋はあったが、やはりレンタルはやっていない。
もう夕方なのでホテルを探すことにする。
おじさんは新しいホテルがあると言っていたが…。


町を歩いていると一台の車が止まり、
「乗って行け」と。
この中国系の方は英語がカタコトでなかなか話が通じない。
昨日のヒルトンさんと違い、悪人か否かの判断は出来ない。
普通なら乗ってはいけない状況。
ただ、長距離バス乗り過ごしで、正直参っていた。
人に甘えたくなった。乗ってしまう。


自称医者のこのおじさん。
「この町に確かホテルはなかったから」
と、どんどん郊外に走りだした。
待ち受ける運命は主に3つ。
1.ホテルに案内される。
2.自宅に案内される。
3.金品、悪くすれば命を奪われる。


すると僕を乗せた車は高級ゴルフリゾートに顔パスで入っていくではないか。
あ、ホントにお医者さんなんや。
失礼しました。
悪い予感は別の物に代わる。
4.限られた予算で旅をしているため、高級リゾートは予算オーバーの可能性が高い。



603


リゾート内のホテルにおじさんと行ってみた。
するとホテルは満室。僕がバックパッカースタイルだったから断ったかもしれないけど。
おじさんによると、このリゾート内の池ではピーコックバスがよく釣れるとか。

おじさんは友人に電話すると、やっぱり田舎町に最近ホテルができたと判明。
田舎町に戻り、ホテル前で降ろしてもらった。
運命は1から3でも、4でもなく、5であった。


外国人やバックパッカーもほとんど来ない田舎町。
いわゆる安宿はない。
町に唯一のホテルがホテルサンシャインだ。
1泊70RM。だいたい2000円ぐらい。
新築で全てが綺麗でエアコン、シャワーも快適。
日本のビジネスホテルにも負けていない。
これは釣りの神様が僕たちに与えてくれたチャンスだと思った。




728b


ホテルのオーナー、ミスター・リーは中国系。
だから僕たちはお互いカタコトの英語で話した。
レンタルサイクルを探していると言ったら、ミスター・リーは奥さんと子供と僕を乗せて自転車屋まで車で連れて行ってくれた。
さっきとは違う自転車屋。しかし、レンタルはなかった。
するとミセス・リーが、家の自転車を使ったら、と提案してくれた。
ありがたい。
明日の朝9時にホテルのフロントにミスター・リーの自転車を持ってきてくれるとのこと。
自転車はタダで貸すが、貸している間100RMを預かり金としてリー家が持っておき、
自転車を返したら100RMを返してもらうという約束。


ホテルと自転車はなんとかなった。
夕食を食べるとしよう。昨日はマレー系としてナシ・ゴレンだったので今日はインド系行ってみようか。
というわけでフィッシュカレーを食べた。
バラクーダのような歯のすごい魚とオクラが入っている。
漢方薬のような香りの香辛料が辛く苦い。
うまいけど、1杯で十分ガツンと来る。
店のお姉さんに飲み物は、と聞かれたけど、水と頼んだらまだ温かい湯ざましが出てきた。
おそらくPETボトルの水なんて置いてないけど、生水はこの外国人にはダメだろうという気づかい。


外国人が珍しいようで隣の席のおじいさんが質問してくる。
マレー語でムマンチン、英語でフィッシング、と釣りをしにやって来たことを話した。
おじさんが名物を試せという。
腹はいっぱいなので飲み物か、と聞いたら、飲み物だという。
頼んだら食べ物だった。
たぶんロティ・チャナイとかいうナンとカレーのようなもの。
むぎゅう。もうお腹いっぱい。


この田舎町は僕のドコモの携帯電話では圏外だ。
特にすることもない。
あるがまにあさん宛てに状況の報告メールを作成した。
明日に備えて早く寝た。


20080413 農園を疾走せよ


朝9時。オーナーの親である、じいさんとばあさんがフロントにいた。
この自転車に乗って行け、と。
100RMを預けた。


606


途中、朝市が開いていた。
中は覗かなかったが、外から写真を撮っていると携帯がメールの送受信を始めた。
市場の傍は電波が入るのだ。
ちょっと進むと昨日通り過ぎたバスステーションが見えた。
やっぱりあの時、降りなくちゃいけなかったんだ。
バスの運転手に違うと言われても、あの看板に○○町って書いてるぞ、どうしてだって食い下がるべきだった。
まあ、もういい。



607

川に着いた。
ミルクコーヒーのような色をしている。
僕が見た範囲ではマレーシアでは川はこんな色をしていた。
もしかするとクリアな川もあるかもしれないが。
首都クアラ・ルンプールだって「泥の川の集まる場所」という意味だし。
その泥とは、マレーシア名産のピューターの原料にもなる錫を掘り出した時に出るもの。
僕らが目的地としたこの地域も錫の鉱山の地帯。
鉱山と言っても、ほっとけばジャングルになる荒地に穴ぼこを掘って、
うんと石ころを掘り出すスタイル。
この地域の池は半分以上はこの錫鉱山の跡地のようだ。



608

川は、あるがまにあさんが短い日程の中、夜釣りがやりたい、と言ったら候補地だなと見渡した。
流れが結構速くてあまり有望そうには見えなかったが。
土手には魚の頭の骨が。鳥が突いたのだろうか。
魚は居る。当たり前のことだが少し元気になった。



609

木の橋を渡る。
車が通るとがたがたと物凄い音を立てる橋。




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橋を渡るとすぐ蓮の広がる池だ。
見た目とは裏腹にアタックもチェイスもない。
魚影もない。小魚は居る。
今日は釣果ではなく、フィールド開拓である。
さらに南下していく。



613


線路沿いを走っていくと鉄道の駅が見えた。
ここはあるがまにあさんと合流したあと、もう一度来るので見ておきたかった場所でもある。
駅は新しく立派だが、駅以外周りは何もない。
道と池だけ。
道もすぐ舗装は消え、作りかけの砂の道になる。



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途中、良さそうな池を見るたびにルアーを投げるが全く反応はない。
漁師が仕掛けた網は見える。
小魚はいる。たまにボイルらしきものも見る。
暑くて反応しないのか、居ないのか。さまざまな疑問が浮かぶ。



618

ある池で家族で釣りをしている現地人に出会い、話してみた。
ティラピアを釣っているそうだ。
トーマンとハロワンを釣りたいと言ったら、トーマンなら線路を渡った西側の池がいいぞ、と教えてくれた。


正午過ぎ、砂の道に疲れ引き返そうかと思い始めた。
飲み水も残り少なくなった。
道ではトカゲが車に轢かれて干物になっている。
ここでは自転車で走ると1日1回はトカゲの干物を見た。



619


もう少し進んで何もなければ引き返そう。
そう思っているとアスファルトの道に出た。
自転車のペダルが軽い。
そしてコーヒーショップを見つけた。


アイスコーヒーを注文する。マレー語だとコピ アイス。
すると外国人が珍しいのかみんなが集まってくる。
おじいさんから青年まで。
休憩しながらいろいろ話してみる。


どこからやって来た?
日本、大阪からだ。
釣りしにやってきた。
この竿は高いのか?
ああ、高い。1000RM程度だ。とても強い。
それは高いな。
○○町からやってきた。自転車はホテルサンシャインのオーナーのだ。
サンシャインは高いのか?
70RM、でもとても綺麗だ。
日本のお金は持っているか?
ああ。
それじゃない。コインじゃない。紙幣だ。


だいたい話は何人か、どこに泊まってるか、
そしてお金の話。
もっと英語かマレー語ができれば、それらの話をはぐらかせるかもしれないが、
僕のようにカタコトだとそれらを話さずに会話はできない。


『旅の指さし会話帳15マレーシア』を青年に渡すと、
だいたいのマレーシア人は良い人間だけど、
たまに悪い人間が居るから気をつけろと言う。
また、僕が本命として考えていたエリアを地図で見せると、
場所にもよるがそれらのエリアには悪い人間もいるから奥に入り過ぎるのはよくない、と。


そのうち青年がバイクの後ろに乗れ、と言う。
トーマンとハロワンの池に案内してくれると言うのだ。
自転車は鍵がないし、オーナーの借り物だと言うと、
この村には盗むようなやつはいないと言う。

人生の基本としては、知らない人についていかない。
これ基本。
しかし、身構えすぎて親切をすべて断って生きるなら僕の人生ではない。
ここで身構えても10分後、別の武装強盗が出るかもしれないじゃないか。
うーん、でもなぁ。


迷いにきた僕としては大いに迷った。


よし、わかった。
乗った。
何度も言うが、これは人にはお勧めできない。
結果、無事だから僕自身としては、よしとしたが、
こういうことは、大体において非常に危険だ。



621


彼らが案内してくれた。
右から2番目の黄色のシャツの彼が英語がうまい。
彼のバイクに乗った。

途中、ほんの小さな村を抜ける。
これは学校だ、これはあいつの家だ、これは俺の家、弟は釣り好きだけど今はいない。
これはモスク、この村はイスラムの村なんだ。
「君もイスラム教? 」
「そう。みんなイスラム教だ。君はどうだ? 」
「仏教徒だ。でも無宗教に近い。
多くの日本人は人が死んだときや結婚のときじゃないと寺や教会に行かないんだ」


パーム椰子の農園をバイクは疾走する。
バイクは器用に牛糞をよける。
このあたり一帯は水牛が放牧されているため、牛糞が多い。
牛も歩きやすい舗装された道、草のない道が好きなようで
人の道と重なるところが多い。
人としての道は牛糞となかなか近いところにある。



620


最初の池はアンブレラ池。彼らの言葉では、えーと、よく聴き取れない。
傘のような形の岩が池の真ん中にぽっこり浮いているのだ。
カバーはカナダ藻かクロ藻のような底藻。
水質はかなりクリア。
岸際は底藻が水面まで延び切ってコケとも灰汁ともつかない赤茶色のものを纏っている。
池の中心に向かって底藻が急に切れるのはブレイクになっているからだろうか。


1投目。池の中心に投げてウィードのエッジをかすめるように巻く。
ルアーはBOP。
エッジに差し掛かり、軽くポップさせると小さな捕食音とともにルアーが消えた。
ミスバイト。
魚は小さそうだ。ハロワンだろうか。


このあとエッジで2回、カバーの上で1回アタックがあるも乗らない。
岸ぎりぎりでは何度かチェイスを見たが、20cm程度の魚。
おそらくハロワン。
午後2時。暑くても魚は居れば反応するようだ。


その次に案内してもらった池はトーマンがいるという池。
小さな池で日本だったら、こっそりフローターでバスを狙いそうな雰囲気。
立ち枯れの木などがある。
トップ系を投げていたら、トーマンは昼はボトムでステイしているので

アンダーのほうがいいとアドバイスをもらった。
スピナベを投げたがこちらも反応なし。


最後に案内してもらったのはハロワン池。
ここはマッディで全体的に浅いようだ。
水面に小さい波紋が常に現れ生命反応を感じる。
しかし、アタックなし。
彼らは生き餌で朝に釣ると言っていた。

最初の池以外、アタックはないから彼らも飽きてしまい、最後は僕を入れて5人だった。


元のコーヒーショップに戻ると自転車はあった。
少し休憩して、こんどは一人でさらに奥に行ってみる。
出発前にメインと決めた2つのエリアのうち、北側に行くのだ。
途中、スコールが降り始める。
マレーシアでは、少なくとも僕がいる間は毎日スコールがあった。
夕方3時半から5時ぐらいの間にだいたい、軽いのが1回。
そのまま晴れる日もあれば、もっとすごい雨が来る日もあった。


行ってみると確かに池はあった。
一見、牧場が水没したかのような池。
スコールが激しく、ルアーが目立たない。
あまり遅くなると暗くなるため、あきらめて引き返す。


ペダルがぐらぐらしてなんだか調子が悪い。
そう思っているとペダルとそれを支えるアームがころりと外れた。
自転車を止め、ねじを拾う。
ラジオペンチで目一杯絞めるが数百メートルに一度は絞め直さないといけない。
町まで10kmほどある。


出来るだけアスファルトの道を選ぶと、
トカゲと一緒に干物になりそうになった砂の道を迂回して元の町への道に出た。
もう町は近い。晴れたので釣りを再開した。

するとバイクに乗って釣り師がぞくぞくと来る。
スコールが晴れた日曜日。


あるおじさんはスピニングにPE40lb、
歯対策なのかスナップスイベルを二つ連結しシングルフックを二つ付けた。
餌は生きたカエル。顎と背中にハリをぶすりと刺して、ポーンと投げた。
そこは餌だと攻略不可能と思っていたカバー。
おじさんはハロワンにはこれが最高さ、と教えてくれた。


水面が見えるカバーだと餌で攻められている。
今日、前半の無反応はそのためだと分かった。


池を変え、岸際にホテイアオイがぎっしり詰まっているポイントでキャストした。
餌で40lb程度だとここはヘビーすぎてやらないだろうと。
何度かライギョの捕食音らしき音を聞いたがアタックなし。
蚊に噛まれたし、対岸を見ると車で乗り付けて釣りをしている。
帰ろう。


帰り道、首輪をしていない犬。
出たよ。野犬。
ペダルが緩まないことを祈り、立ち去る。

犬が見えなくなってしばらくしてネジを締め直す。
道端にペパーミントが自生しているのかいい匂いがした。



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町に戻ると目にとまった店で、とりあえず夕飯にした。
ナシ・ゴレンとアイスティー。
空腹は最高の調味料。うまい。


ホテルに戻りミスター・リーにペダルが壊れたと説明した。
今日は日曜で自転車屋が閉まっているので、明日、僕が直しに行くと約束した。
部屋に入りシャワーを浴びた。
携帯はやはり圏外だがメールを作成しておこう。


夜、フロントでミスター・リーとボーイと話した。
ミスター・リーは農薬の合資会社の社長だそうだ。
ミスター・リー曰く、マレー系は悪いやつらばかりだからタクシーに乗るときっと首を切られて殺されるぞ、と。
貴重な忠告だが、そんな可能性もあるということだろう。
マレー系のボーイの前で無茶苦茶言う人だな、と思っていると、
このフロント係はバングラディッシュから出稼ぎに来ているということだった。


僕は明日、自転車が直ったらこの町を出ようと思う、
でも、来週の金曜深夜に友達と二人でまたこの町に来ると話した。
するとミスター・リーは車で町を案内してくれた。
あそこのワンタン麺、現地語でワンタンミーは最高だぞ、
あの店のチキンライスはうまいぞ、と。
もう1泊してほしいオーナーとしての気持ちと、
珍しい外国人がリゾートに走る前に町の自慢を知ってほしい気持ち。
たぶんその両方だったのだと思う。


部屋に戻り、睡魔にされるがままになる。
ミスター・リーの気持ちは分かる。それでも明日僕は出ていくだろう。
釣りとして、フィールド開拓としてもう心が折れてしまった。
くじけてしまった。
これほど探して自分では見つけられない。
地元の青年についていかないと何ともならない。
原付バイクが通れる道沿いはきっと攻められている。
キャッチされたらみんな食べている。
事前にわかってたことだし、承知してここまできたけどもうだめだ。
明日も同じことなど出来ない。
かといって、ホテルと10分歩いたら町から出てしまうここで1日過ごすには
僕にとってマレーシアはまだまだ未知だ。
あるがまにあさんには悪いけど、フィールド開拓は今日までだ。
明日も釣りに出かけたら、きっとイージーなところから順に叩いて
結局あるがまにあさんが来る時には潰れてしまう。


餌釣りの裏をかいて、僕たちはキャッチできるだろうか。

20080331 旅立ち 西へ


ジギング。それはハードな釣り。
今回、僕とゆうきは大型のヒラマサを求めて、九州の島に向かった。
そこではゆうきの親戚の伯父さんや叔父さんたちが漁師をしている。
この人たちが船長である。
去年の秋、僕とゆうきとはっちゃんの三人が人生初のジギングをした島である。

http://ameblo.jp/it-house/entry-10051097911.html


今回、はっちゃんは休みが取れず、不参加となってしまった。
また、新たにジギングを始めた田に旬さんも不参加。
僕は転職期間を、ゆうきは休みをこのジギング釣行に合わせていた。


このサイトはジギングをしない人も、釣りをしない人も見てくれていることがあるので、
若干解説をしよう。
ただし、僕はジギング歴半年。釣行延べ十日ほどの駆け出しである。
他の釣りはゆっくりと僕の人生を変えて、人生そのものになったが、
ジギングは一気に僕の人生を変えている気がする。
それほど面白いし、まだまだ奥が深い。



j6


ジギングはジグを沈めて、引き揚げる釣りだ。
ジグとはルアーの一種で、鉛や鉄の棒にハリをつけたものと言ってよい。
多くのジグはジャーク(しゃくって)してやらないと、動かない。
その動かし方で腕の差が出る。
何日もしゃくり続けるためには、自分にあったリズムと魚が食う動きを両立しないといけない。
そこでも腕の差が出るし、掛けてからのファイトでもそうだ。


今回は170~200gのジグを40~90m沈めて使うことが多かった。
竿とリールは約1kgほど。そして、ジャークしないと釣れない。
基本は木魚をポクポクと叩くようなリズムでピッピッピッと動かす。
これはワンピッチジャーク(かな?)。
魚探に反応があるのに食わないときは高速でリールを巻くジャカジャカ巻き。
ジャカジャカ巻きの間に大きく竿をしゃくり上げるフェイクジャーク。
などがある。


なお、船長からは何島か書いてもいい、と言ってもらっているがあえて伏せておく。
漁師たちの海であり、僕らは少しだけ遊んでもらっているだけなのだ。
その島には遊漁船があるが、僕が乗ることはないだろう。
何島か分かった人も、いい船長を選ぶように。


3月31日夜。僕とゆうきは西へ旅立った。



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489


使用タックル

ヒラマサ、ブリ用
ロッド:スミス オフショアスティック WGJ-S56SJH Jig-250g
リール:ダイワ ソルティガ Z6500 EXPEDITION
ライン:PE8号
リーダー:ダイワ 船ハリス フロロ 30号(約100lb)


ヤズ、ネリゴ(それぞれブリ、カンパチの幼魚)用
ロッド:テンリュウ JIG&BAIT JB 581SP-LMT  Jig1-3oz
リール:ダイワ フリームス 4500J
ライン:PE5号
リーダー:70~100lb 


大型用予備
ロッド:フィッシャーマン モンスター



20080401 目標30kg


島について初日。僕たちはゆうきの伯父さんである、栄漁丸船長の家にお世話になる。
一家は栄漁丸船長、おばさん、ケン君。そこに僕たちがお邪魔するのだ。
文中、単に船長という場合は栄漁丸船長のことだ。
ゆうきの叔父さんの竜道丸船長もやってきて晩御飯。
新鮮な魚介類はもちろん最高にうまい。
竜道丸船長が僕に聞いた。
「目標は? 」
「ヒラマサ、30kgです! 」
「あー、無理じゃ。もう船に乗せん」
ゆうきが笑っている。
手厳しいが、それもそうだ。

毎日、漁に出る船長たちでさえ、10kgオーバーのヒラマサを仕留めるのは難しいのだ。
明日の出船に備えて僕たちは眠りについた。



20080402 ランディング寸前



440


この日は待ちに待った出船。栄漁丸で行く。
船長、ケン君、ゆうき、僕の四人。
島の東側を中心に探るが、先週の好調はどこかへ行ってしまったようでなかなかアタリがない。
時間的にも後半になってしまった。



442


そんな中、ケン君がヒットさせる。
上がってきたのは10kgクラスのヒラマサ。でかい。
しかし、口の柔らかい部分に掛っていたようでランディング寸前にバラしてしまった。

この日の漁はそれで終了。
この日、僕にはアタリすらなかった。


大物用予備ロッド、フィッシャーマンのモンスターを試したりしたが、
ヘビー過ぎて使いこなせない。
しゃくっている間にへなへなになってしまう。
モンスターは次の日からは船に持っていかなかった。


20080403 ネリゴと兆し


この日も出船できた。メンバーは前日と同じ。
前日とは状況も変わったようで、一番初めについたポイントの初めのフォールでケン君にヒット。
しかし、あわせ切れのように打ち抜きリングとリーダーのノットの部分が切れてしまった。
おそらく、昨日のファイトでノットが絞めこまれていたのだろう。


島の南側に回ると、カンパチの幼魚ネリゴがヒットし始める。
船長も操船を片手に、ロッドを操り、ジグと枝針のタコベイトで二匹ゲットしている。


448


僕にもアタリはあったが、フッキングに至らない、バラシなどでランディングできたのは一匹。
フックとジグが大きすぎるようなのでシャウト!のジャコフックLと

ゆうきからヒラジグラロングを借りてキャッチしたのだ。



466 449



食いが渋いときはジグの形や色、泳がせ方で差が出る。
ザウルス ヒラジグラロングは新古も出回っているため、入手しやすさからいくとポイントが高い。
大阪某所では200円、280円のロングジグが売っていたが、これがヒットルアーとなることも多かった。
最高のコストパフォーマンス。
色はブルーピンク、ピンクなどが実績が高い。
現在、入荷の情報がないのでロストが痛い。


ゆうきは三匹ほど。
ジギング歴がほぼ同じゆうきはライバルでもある。
船中では最終的に十匹程度だったと思う。
前日よりヒットがあったことで明日はもっと良くなることを願った。


港に戻ってみると竜道丸船長が、この日ブリをトローリングで何匹も釣っていた。
岬のある潮の速い場所でイワシを追ってブリがナブラを起こしているということだった。
しかし、ヒットし始めたのは午後2時過ぎから。そして2時間ほどのナブラ。
もう少し早くヒットし始めて、その情報があれば栄漁丸も駆けつけることができたかもしれない。
これは良い兆しか。


469


凪であれば岬に出られる。明日を待つことになった。

万全の備えをするため、ヒラマサ、ブリ用のタックルのリーダーをフロロの30号に変えて、打ち抜きリングとのノットは船長にやってもらう。


20080404 イワシナブラとブレイク



490 491


願いはかなった。凪になった。
この日はケン君は用事のため船には乗らず。
船長とゆうき、僕の三人。


船は道中、前日のネリゴポイントに立ち寄った。
この日はネリゴの代わりにブリの幼魚ヤズがヒットする。関西ではハマチと呼ぶサイズだ。
しゃくりの合間にストップを入れて食う間を与えるとヒット率が高まる。
僕も豆ヤズをキャッチした。


このあとブリの沸く岬に行くので体力を温存したい。
小さくおとなしめにしゃくり、ストップを入れるとまたアタリが。
しかし、ハマチにしては引かない。上げてみるとタイだった。
晩、このタイは刺身になって僕たちの食卓を彩った。


495 496

岬に着くと船長はタコベイトをトローリングで流し始めた。
タコベイトのついた枝針は表層で踊るため、波が出ているほうが良いそうだ。
まだ表層には魚が集まっていないのか、トローリングではブリが一匹だけ釣れた。


501 502


505 534




そしてトローリングは終わり、ジギングに切り替わった。

潮が速く、いかにも大物が釣れそうなポイントだ。
実際、過去にも大型カンパチが釣れたり、漁師たちも大物に糸を切られたりしている。


鳥が空から、ブリやヒラマサが下からイワシを海面に追い詰める。
ナブラがポツポツ立ち始めるが消滅と移動が速い。



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しゃくり始めてしばらくはアタリがなかった。
そしてその時は訪れた。
あるポイントでしゃくり始めると僕のロッドに強烈なアタリが。
船長は直ぐに大型と判断してドラグを緩めるように僕に指示した。
確率的にはブリの大型。ブリであれば根に入ることは稀なので泳がせるほうがキャッチできる。


ドラグを緩めはしたが、そいつはソルティガ Z6500からどんどんラインを引きずりだしていく。
オフショアスティックも相当絞り込まれている。
横ではなく、下に走っている。根に入られるか。
僕は呻き声を上げ、すさまじい引きになすすべもないまま、ロッドがのされる。
このまま、ラインが出されたままでいいのか?
グローブをした手でスプールを抑えて回転を緩めるとプッツリとブレイクした。


上げてみるとフロロ30号100lbのリーダーがノットの部分で絞め切れていた。
ロッドがのされ、テンションがラインにかかりすぎたのだろう。
前日にノットし直したばかりのリーダーが切れた。
一度も浮かせることなく、そいつは消えた。
逃がした魚はでかい。
そして、その魚にはおそらく二度と会えない。


このブレイクの後、船は大型のヒットが続く。
フィーバータイム。
鳥の群れが船に近付くと、ガツンと強烈なアタリが来る。
ジグの形や色はほぼ関係ない。


ゆうきもヒットさせるがやはり特大とおぼしき魚にのされ、バラしてしまう。
僕はノットをやり直す。
打ち抜きリングを二回くぐらせたユニノット。余りをリーダーに絡ませてハーフヒッチで編みこんでいく。
ドラグを調整し、先ほどより締める。



506 508

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その次に僕にヒットした魚はヒラマサ。
これはランディングに至り、あとで魚市場のデジタル秤で計量すると7.02kgだった。
長さはヒレまで入れて1メートルほど。


その次のヒットは特大のすさまじい引き。
なんと、またノットが絞め切れてしまう。
ヒラマサをキャッチしたときに既に締まっていたのか。


その次のヒットは根に走る引き。
しかし、先ほどまでのブレイクから強引に寄せることができず、今度は根ずれでリーダーがブレイクする。
不甲斐ない。


ポイントを少しずらし、しゃくる。
船長が魚探の反応を僕たちに告げるとすぐに皆にヒットした。トリプルヒット。
僕はブリ10kg前後をキャッチ。



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ゆうきは同じクラスを1匹、もう少し太いのを2匹上げていた。
船長は短時間で確実にヒットに繋げて数匹キャッチしていた。
しかも、ロッドはゆうきの持っていたテンリュウ JIG&BAIT JB 581SP-LMT。
これはブリに対してはライトなロッドだが最後まで粘っていた。
ゆうきも僕もこのロッドは中古で数千円で購入したが、改めて凄さを知った。



519

終わってみると午後のブリポイントでは、
僕はヒラマサ1、ブリ1、ブレイク3、バラシ2。
ゆうきはブリ3、バラシ4。
船長は掛けたブリは全てキャッチしていた。

僕とゆうきはまだまだ腕が足りない。
キャッチできた獲物はおそらくまだ小さいから獲れた。
キャッチできなかった獲物は大きいから獲れなかった。
やつらはなんだったのか。
ブリかヒラマサか。
タックルも強化すべきかもしれないが、最終的には強烈な引きをいなすファイトをしないといけない。


現状を認識することができた。
僕たちはまだこのレベルなのだ。
ケン君がいれば、もっとキャッチしていただろう。
僕は目標をヒラマサ10kgオーバーに下方修正した。


船長は釣った魚を〆て送れと勧めてくれたが、僕は市場に売ってくださいとお断りした。
その代わり、ジグとアシストフックを少しくださいと頼んだ。
準備不足とロストで手持ちに良いものが残っていなかったのだ。


港に戻ると竜道丸はその日はトローリングで十数匹釣っていた。



20080405 釣り師の時制


535


この日も出船可能となった。
栄漁丸は船長、ケン君、ゆうき、僕の四人。
そして、竜道丸と航輝の三艘で岬に向う。


航輝の船長はポイントに着くなり、ブリをキャッチした模様。
そのあとヒラマサを追加していた。


魚探には反応があるもののアタリがない。
昨日と状況が変わったのだ。
「釣り師の時制には過去と未来だけあって、現在はない。
あったとしてもはなはだ希薄なのだ」
と故・開高健氏も言った。そのとおりだ。


ジグをフォールし、ボトムをとる。
しゃくり上げようとすると根がかっていた。
あおっても外れないのでハンドギャフにPEラインを巻きつけ、船で切ろうとした。
すると外れた。
巻き取ってみると何だか重い。
上がってくるとジグより小さなアラカブ(アヤメカサゴ)がフックについていた。
そんな小さい魚に根に入られるなよ、とゆうきが笑っている。
根に入られたのか、ジグが根から外れる前後で食ってきたのか。謎だ。
リリースサイズだが、フックが顎から目にかけて貫通してしまったのでキープした。
後にこのアラカブはゆうきのおばあちゃんの魚屋で200円で売れていった。



564


ポイントを移動し、少しでも状況の良い場所を探していく。
磯釣り師が間近に見えるポイントで反応がある。
しゃくり上げたところでゴツっと当たったがアワセが間に合わずかからなかった。


次のフォールではジグを根がかりでロストしてしまう。
ケン君はヒラマサ、ブリをあっと言う間に何匹もキャッチした。
ゆうきもヒラマサをキャッチ。


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次に漁礁のポイントに移動。
ネリゴが期待できる。
僕はなんとか青物を上げたいと頑張った。
そしてヒット。少しファイトしたところでバラしてしまった。
体力と腕力、そして経験が足りない。
ジグは200g程度あるためテンションがフッとゆるむとフックが抜けやすいのだ。
また、キープ前提でのジギングではバーブレスフックはお勧めしない。
リリース前提なら話は別だが。


前日はイワシナブラとフィーバータイムで興奮していたが、
この日はついに青物のキャッチはできなかった。
疲れがどっと出た。
明日は天気が悪そうだ。出船はできないかもしれない。


この日、竜道丸船長はやっと掛けたブリをリーダーが入るところまで上げたら、
ものすごい引きで引っ張られた。
上げるとブリが頭だけになってピクピク震えていたという。
サメにやられたのだ。体長5mほどはあったという。
ブリは頭だけで2kgもあったそうだ。
この海の豊かさと怖さの半面に耳を傾けた。


20080406 休日


この日は船は出なかった。僕の体はもうガタガタだったのでちょうど良かった。
腕、肩、脇腹、手、そして指に至るまでギチギチと痛む。



546 554


朝食のあと、竜道丸船長に島の観光名所を案内してもらった。
山、海、花。自然と歴史に少し触れ、行く先々ではどうしても水際に立ってしまう。
港ではエギやヤエンでアオリイカを狙う人たちがいて、結構釣れていた。


そして竜道丸船長が過去釣ったクエの魚拓がある、お勧めの店で焼き飯を食べた。最高にうまい。
あとでクエ竿と石鯛竿を見せてもらって、記念にクエバリをもらった。
あのごつい竿を振れるようになったら、磯で過ごす夜を体験してみたいものだ。



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また、漁から戻ってきた漁師が魚を生簀に移していた。
鯛が十数匹にヒラマサが混じっていた。
これぐらいの量じゃ、まだまだといった感じだった。



556


夜は竜道丸船長の家で御馳走を頂き、面白い話もいろいろ聞いた。
前回、はっちゃんが来たときには二人は意気投合し、大いに飲みそして釣ったのだ。
今回、はっちゃんが来ていないので残念そうだった。


20080407 アオリイカ


この日も船は出なかった。自然が相手なのでしょうがない。
まだ体は痛いのでちょうど良い。


昨日は全く竿を振らなかったので今日は竿を振りたい。
僕とゆうきはタックルを借りてアオリイカを狙いに行った。
ゆうきの体調があまり良くないので僕がゆうきの車を運転したが、
子供のいるコンビニ駐車場でバックに手こずり、余計に心配させたと思う。すまん。


漁港のテトラからエギを投げてフォール。
しゃくってフォール。
巻き始めるとなんだか重い。さては、と思いそのまま巻き続けるとアオリイカが上がってきた。
イカを釣ったのは初めてだ。


少し移動し、キャストするとまたヒット。
今度は少し大きい。
この2杯は夕食の刺身と焼きイカになった。


565


そのあと、ゆうきも気合いをいれてしゃくるがヒットはなかった。
さっきは時合いとちょうど重なったのだろう。
僕が投げるルアーも何もヒットせず。


竜道丸はこの日も出船し、岬でブリを十八匹トローリングで釣ったという。

明日、出船すれば今回の最後の釣りになる。
船長たちのノットを参考に大物対策を施す。
既存のノットの組み合わせだが、ハウスノットと名付けよう。



570


打ち抜きリングにPE8号でPRノットの様に巻きつけてハーフヒッチ2回。
そのPEがクッションになるようにフロロ30号を2回通してユニノット。
ナブラの日、絞め切れていたのはこの2回通しの部分。
フロロの余りをリーダーにハーフヒッチで編みこんでいく。
ユニノットとフロロのハーフヒッチの上からPEでさらにハーフヒッチ。
フロロのハーフヒッチを越えたところでPEの一端をリーダーにPRノットの様に巻きつける。
PEを長めに取っておけば本当にボビンでPRノットを行ってもいいかもしれない。

フロロのユニノットが絞め切れてもPEがユニノットの残骸を包んでいるので耐えることを期待して。
気休めか、オカルトか。

シンプルにするには医療用のチューブをかませるノットもあると聞くが。


20080408 ラストジャーク


567 568



この日は島から出発する日なので、船は半日の出船となった。
ネリゴポイントに到着するが、ジグへの反応がない。
船長によると潮が動いていない。
ジグは潮の抵抗はなく、スルスルと上がってくる。


風とうねりで岬には出られない。
岬に出た船からもいい情報はないという。

カケアガリのポイントでヒラマサを狙う。


潮が動きだしたのかアタリ始めた。
まず僕が、次にゆうきもヒラマサをキャッチ。
ゆうきが釣ったのは漁師目測8kgのやつだ。
この時点で二人ともかなり満足していた。



569


僕が根がかりしてしまい、船の前進で切ったところ、
切れたのは70lbのスプリットリング部分。
打ち抜きリングとハウスノットの部分は帰ってきた。
太いリーダーでないと意味がないシステムだが、
最大魚を考慮しパーツの強さを工夫すれば、ロストはフックのみで済むように改良できそうだ。


ネリゴポイントに戻りタックルをライトなものに持ち替える。
鳥が船に近付いたとき、ゆうきと僕にダブルヒット。
僕はヤズ(ハマチ)をキャッチ。
ゆうきはJigMAX400gの硬い竿のままだったので口切れの感触を残して獲物は去った。


ゆうきもライトなタックルに持ち替えた。
そしてゆうきにネリゴヒット。
操船に専念していた船長もジグを投入。ネリゴヒット。
僕にもヒット。ネリゴかと思ったが、途中からやらた引く。
たとえスレがかりで魚が大暴れしていたとしてもネリゴに引っ張り回されていたら、ナブラのあのモンスターたちは獲れない。
リフティングしようとするがライトなタックル。耐えるのが精いっぱいの局面もあった。
上げてみると、ブリ寸前のヤズだった。関西ならばブリと呼んでおかしくないぐらいだ。


食いが止まったので船長からジグ回収の合図が。
最後の悪あがきで高速ジャカジャカ巻きをしていると海面下20mラインでヒット。
残念ながら乗せられず。
半日だったが充実した釣りだった。



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港に戻り、船長と記念撮影。
船長の腕の経験とやさしさがなければこれほどヒットに恵まれなかっただろう。
感謝!



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船長の家から荷物を出してゆうきと車に積み込む。
船長とおばさんは
「また来てね」と言った。
僕は
「また来ます。絶対来ます」と返した。


半年後か一年後。
次はブレイクせずに獲る。

ここ数週間、釣りに対する情熱がクールダウンしていた。

別に何があったわけでもない。

おそらく、何もなかったから。

転職期間中。やりくりすれば毎日でも釣りに行けたが。


ぼんやりしているとヒラマサジギングはあと1週間後には始めるし、

それが終わればマレーシア釣り旅行だ。


情熱を取り戻すために、なまった体をほぐすためにナマズ釣りに出かけたり。

ジョギングしてみたり。


未チューンのフロッグをチューンしたり、適当な過去作をリチューンしたり。

今まで持っていなかったのは

スナッグプルーフ ポッパー 黄色

グローリー PON 赤

フィネス D-CUP 青銀ラメ


リチューン

マンズ フロッグ 金ラメ

ウィップラッシュ F.O.R 赤白マーブル


少しずつ情熱が戻ってきた。

かな?

今日の話は半分は友人に向けて。ライギョ釣りはやったことがない友人。

そいつはほとんど更新のないこのサイトを結構チェックしてるとか。

ありがたいことやけど、世の中にはいろんな人がおりますなー。

でも他の人にもヒントになればと、公開しておく。

あと、写真はないのとか、使いまわしとか。


もうすぐライギョも活性の高い日も増える。

サイトフィッシングをやる人はそろそろ。

カバーでしか釣りしない人はまだまだ。


ライギョ釣り師は皆、それぞれお気に入りの道具がある。

フロッグもそう。

チューンがバシっと決まったフロッグ1個は、平凡な100個のフロッグに勝る。

ちょっと大げさかな。


初心者の人は、今シーズンに人生初のライギョを目指しているかもしれない。

もしくはカバーでのデカバス釣りとか。

僕は初心者にむやみにライギョ釣りを始めて欲しいとは思わない。

繰り返し書いているが、カバーではPE8号ライン以上を使い、それをベースにタックルセレクトして欲しい。

オープンではバスロッドでもいいが、抜きあげる必要などあるのでPE5号ぐらいないと安心できない。

ラインブレイクなく、丁寧にリリースできれば他のスタイルは自由。一緒に楽しもう!

また、友達にライギョ釣りをやってみないかと誘うときは、

もしそいつがライギョにハマったらラインやお古のタックルは長期貸出してもいいかなというやつを誘う。


話を戻そう。

初心者にお勧めのフロッグは何かと聞かれたら、次の5個を挙げよう。

フロッグはチューンに楽しみや本人なりの工夫があるが、

初心者でもいいんじゃないかと僕が思うのはチューンのしやすさが大きい。

チューンがわからないならば浸水を防ぐシーラーでの接着とアイの固定をすれば結構使える。

そんな観点からセレクト。

もちろん他にもいいフロッグは山ほどあるけど。



1.WHIPLASH FACTORY X.O.SR



frog0906


X.O.SRはよく釣れる。頑丈。比較的手に入りやすい。

カラーもリアル系(ブルフロッグとか)、派手系と選んで楽しい。

(写真の手前4つがX.O.SR)


2.EVERGREEN POPER FROG


POPER FROG。まんまポッパー系のフロッグ。

これも入手のしやすさがポイント高い。

最近のものはアイのロウづけ(溶接)も前後両方になったみたいだし。

バーブはペンチですぐつぶせるのでつぶしておこう。

ウェイトは適量がノーマルでも付いている。フックに固定されてるのでウェイトを減らすのはめんどう。


3.RATTYTWISTER LILYPAD JERRYBEAN Jr.



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LILYPAD JERRYBEAN Jr.は取扱店がまだ限られてるのでそこがネック。

最近、再販されることになったみたいだから、拡販に期待。

チューンするならウェイトは無しか、ごく軽めがおススメ。

めっちゃ動く。

写真は去年獲った最大。Jr.で釣った。


4.RATTYTWISTER BOP


BOPはエバーグリーンのPOPER FROGに比べて、大きなポップ音が出せる。

結果、激しいアタックを誘発している(気がする)。


5.deps BASIRISKY70


BASIRISKY70。これはちょっと遊び心半分。

でも、ブレードチューンしたフロッグを投げた後のポケットでBASIRISKY70に変えたら1発で出たことがある。

小さいほうのBASIRISKY60はフックが細いんでカバーには向かない。

フック交換するとウェイトが変わるんで、これまためんどくさい。なので70、大きい方。


他にもMan'sのFrogとかRatとかもいいけど、アイやフックはライギョには向かないんで落選。

昨日、22時からナマズ狙いに。ナマズリバーへ。

先日の雨の影響か、少し増水していた。


上流側の堰。ここはメインの流れにキャストが届かず、

サブの流れもこの日は広がりすぎて攻めきれない。


下流側の堰。テトラ町ナマズ団地。

ここも増水。

単独のため、団地まではテトラを歩かずに、開けた場所でキャスト。

流芯でジッターバグに1アタックあったのみ。


リールを握る手が冷えてきたので終了。

本格的に攻略するには、仲間と来るしかないな。

ニーブーツも要る。

ここ1年ほど、プラのルアーを極力買わないように、使わないようにしている。

理由はロストしたときに自然の力で分解するのに時間がかかりすぎるから。

ウッド、バルサ、メタルのルアーを中心に。


今、引っ越しの準備をしているが、

普段の生活の品もプラを極力避けている。

もちろん軽くて、壊れにくくて、腐食しにくいプラは現代に欠かせない。

でも、自分の寿命より分解が遅いものはゴミを次世代に押し付けているのと紙一重だ。


で、ワームをほとんど捨てた。

どうしてもロストしやすいし、今は生分解ワームが出ているし、

中古屋に売ったら子供らが使うし、友達にも使ってほしくないし、

僕はもうほとんど使わないし、ワームを引っ越し屋が運ぶということはわずかでもガソリンを食うし。


もちろん例外もいっぱいあって、

まずフロッグ(笑)。

軟質プラスチックやろうけど、PE8~10号で年間ロスト5個にも満たないから、まあよしとしている。


あと、バイブレーション。

ウッドやバルサのバイブで手頃で釣れるやつあったら教えてください。

シーバスだけに限ってもレンジバイブ、TDバイブサイレント、リップレスベイト

かなりリスペクトなぐらい釣れる。

でも残念ながらこれらはプラ。

そして僕はキャストへたなんで橋脚とかに当ててよく破壊するのだ。


メタルのバイブレーションはラッキークラフトのシンバルバイブ、

ウォーターランドのソニック。

これらはまだリスペクトな爆釣は体験していないけど、素材がいい。

特にウォーターランドは設立当初から鉛を使っていないそうだ。

これリスペクト。

別に村田基ファンじゃないけど、そろそろジムって呼んであげてもいいかナ(笑)。


シンキングペンシル、つーかラッキークラフトのワンダー。

このルアーだけが異常に釣れる状況があるんやけど。

これプラ。

ウォーターランドの蝦夷ミノーで太刀打ちできるか。今シーズン試してみたい。

蝦夷ミノーはメタルの芯をウッドで挟んだハイブリッド。ワンダーみたいに極小サイズあるんかな~。


その他、例外はジグ。ソルトのジギングのメタルジグ。

本当は鉛は毒性があって嫌なのだが、鉛以外は選択肢が少なすぎる。高い、等々。

鉛の毒性は動物は通常摂取して、排出できるようだ。

だから、動物の体内に直接入ることがなければ、それほど危険ではないかもしれないが。

ジグヘッドやラバージグを飲みこまれるほうがよくないかもしれない。


フロッグもチューン、リチューンするときには鉛はもう使っていない。

バス用のタングステンシンカーを使う。

ネイルシンカーやナス型。ゴム管や熱縮チューブやシーラーで固定。

鉛よりも比重が重いんで、重心をより後方の一点に集中できる(かな?)

ゲイプのフッキングに干渉する位置にシンカーを置かなくていいのでこれも利点。

板ナマリみたいな微調整はしにくいかも。

みなさんもお試しあれ。


今日は日没前後のわずかな時間だけナマズ釣りに出かけた。

場所は奇跡のナマズリバー。

ハイシーズンはかなりアタックがある川だ。


一昨日も来たのだが、ノイジーはダルトンツイストのみ。

堰とテトラの通称「テトラ町ナマズ団地」。

流れが結構あってダルトンツイストはうまく水に絡んでくれない。

ナマズは夜釣りでどうしてもルアーのロストがあるから、自然に分解するウッドがいいんやけど。

やはりプラでもジッターバグを出動させるしかないな。


今日は「テトラ町ナマズ団地」より一つ上流側の堰を攻めてみた。

ジッターバグ ラムネカラー ブレードチューン。

メインの流れまではキャストが届かない。

サブの流れに落ちてアクションさせるとバショッとアタック。

乗らない。たぶんナマズ。

それ以外、トップでアタリはなし。


夕暮れ時に川の合流とカーブが重なるところをスピナベを通していたら、

ガツッとアタリらしき手ごたえ。でも、ラインに当たった鯉が驚いて逃げたかも。

スピナベでろくに魚釣ったことないからわからんな。


そろそろナマズもシーズンかな。

ナマズ狂たちのブログを見てるとやっぱり桜が咲くころ本番開始みたいね。

仕事を辞めて、今は転職活動中だ。


釣りにも行っているが釣果はいま一つ。


実家の大阪で寝泊まりしている。

1週間ほど前に60cmほどのシーバスを1匹。

橋の下の影をシンキングシャドラップ5cmアユカラーで。

この川は実家から歩いて5分。


日中はバス釣りに行くがアタリすらない。

温かくなってきているのでデカイやつからシャローに入ってきてるはずだが。


ワームやラバージグはめんどくさくてやっていない。

小中学生と肩を並べてちまちまやるべきか?


実家近くの川だけでなく、もっと上流にある川にゆうきと行ってきた。

こちらもさっぱりダメ。

雰囲気は最高なのでもう少ししたらまた行こう。


おとといは某河口でシーバスウェーディングをしていた。

さーも、はっちゃんはネオプレーン4mmのウェーダー。

僕はナイロン系のペラペラウェーダー3000円。

凍死するかと思った…。

釣りのあとに、同じネオプレーンのやつを買いに行った。


結果はシーバスのランディングはゼロ。

はっちゃんがシーバスらしきのを1度バラシ。

さーも、はっちゃんはボラをスレでキャッチ。


今日の夕方はまた某河口でウェーディングの予定。

さて、どうでしょう?


明日は九州の自分の家に帰る予定。