就職活動で体育会学生がいつの時代も重宝されるのは、きちんと理由があってのことだと思います。ただ、彼らの良さは、体育会に入らなくても、身近な人間関係から学べることだと思います。

 

特に私が大事だと思うものは、努力、継続力、素直さ、社会スキルの他に、上下関係で培われるマナーや立ち振る舞いです。

 

私自身は、大学の部活動は3年生を目前にやめてしまいました。しかし、あの頃の上下関係で学んだことは、今でも私が人間関係に悩んだ時に原点となっています。

 

「あなたはいい先輩ですか?それともいい後輩ですか?」

 

これは、就活の時に何度も聞かれたことです。

部活を途中でやめてるし、帰国子女だから協調性がないと思われていたのかもしれません。

 

私は、自分がいい先輩であるよりもいい後輩だと思っていました。

 

なぜなら、後輩が優秀だとコンプレックスを抱き、すぐに「ああ、私から教えるものはない。むしろ後輩の考える姿勢、努力する姿勢に負けないようにしよう」と思ってしまうからです。

また、後輩がデキる奴だと「こういう風に爽やかに、気をきかせると先輩を喜ばせることができるんだな」と考えます。

 

しかし、内定をもらってから、考えが変わりました。

 

外資系金融では、1.2年の差はすぐに埋めることができます。先輩も後輩もみんな等しくライバルです。しかし、先輩方は私に進んで仕事を振ってくれ、自分の貴重な時間を使って教えてくれます。そして、より大きい仕事を自分で創出していきます。

 

そこで、上下関係は、コミュニティー内でより大きな満足と効用を生み出すための人間関係なのだと気付きました。「育ててやる」「育ててもらう」という考えは過程に過ぎず、目的ではないのです。

 

だからこそ、後輩は先輩の仕事をより円滑にサポートできるように弁当のメニューからティッシュの差し入れに至るまで気を使い、先輩は自分の時間を削って仕事を後輩に教えるのです。