あさきゆめみし「蝶々」

お七の裁きは死罪と出る。元より覚悟しておりますとお七。

喜兵衛とお房の所に松尾芭蕉がやって来る。お七さんに感服しておりますと芭蕉。この世に生まれたものはみな獣も恋をします。恋の為に死ぬと言うのは・・・。何が正しくて何が間違っているかそれを決める事は出来ませんとも。

お七は黄蝶結びの帯を身に着けて死にたいと言っていたとそれを用意する喜兵衛たち。

牢にいるお七と最後のお別れをして良いと言われた喜兵衛たち。命を絶たれるのだよ。怖くは無いかいと聞くと怖くないと言ったら嘘になりますとお七。お二人のお陰で悔いの無い生き方をしましたもう思い残す事はありませんと言うお七。本当にごめんなさいと言う。

菊丸はどうしていますか?どうか私の分まで大事にしてあげてと言うお七。勘蔵が店を辞めて出て行った事を伝える。(人知らず死んでいる事は誰も知らないのか?)

瓦版が面白可笑しく歌にして歌う。

大老堀田にお七は無罪では無いか?との話が柳沢吉保が言うが上様から一旦出た言葉は曲げられないと言う。

覚念和尚は戯作者達がお七の事を芝居にしたいと言っているそうだと喜兵衛に伝える。

ついにお七の市中引き回しの時間がやって来る。

八百源ではお露がお見送りはと聞くがもう別れは済ませたと言う。事情は分かっているのか?と菊丸に聞く。

市中引き回しでお七は『可愛い顔して』とか『まだ子供じゃないか』と言われる。『お姉ちゃん』とお寺の子供達が泣いて騒ぐ。

八百源に贈り物が届けられる。お房は八百源は潰さない。こうやって気を使ってくれる方がいるうちは・・・。暫くは厳しいだろうが続けて行くと言う。

『お姉ちゃん』と菊丸がお七に会おうとする。お露が実の姉弟の今生の別れだと言って役人に納得させて最後の別れをさせてやる事が出来る。

お房はお七は十分に生き抜いたんだと思いますと話す。あの子が無実なのは父親、母親の私達が分かっている。それで良いでは無いかと話す。

刑場では火炙りの支度が進んでいた。咎人に末期の水をと僧がお七のいる小屋に近付く。その僧こそ吉三であった。私は夢を見ているのでしょうか?と聞く。抱き合う二人。吉三様。お七お前一人では行かせぬと言うと私は死にません。例えこの身は無くなってもずっとあなたのお傍にいます。ですからいつまでも生きて下さい。私は吉三に恋をしました。この人の為なら死んでも良いと思いました。だから一緒に死なれては困ります。いつまでも生きて下さい。

そして刻限が来る。心残りはありませんと言うお七。水を・・・。死に水ですねと言うと吉三は三々九度だと言う。三回に分けて飲むお七。吉三もそれを飲む。これで私達は夫婦になりました。では行って参りますとお七。

八百源では喜兵衛とお房が仏壇の前で手を合わせていた。

お七が刑場に連れて来られ火に点火。お七は火炙りに・・・。

刑場の外から吉三が見ている。

奉行の甲斐庄正親は刑の執行が終わったと伝える。弔いも墓も駄目だと言う。

僧の格好の吉三が何処かの道を歩いている。『吉三様』と声が聞こえた気がした。吉三の後を蝶々が付いて行く。お七は生まれ変わって蝶々になったのでしょうか?

その後吉三は誰もめとらず生涯を終えたそうです。

感想:お七も吉三も一生懸命生きていただけ・・・。どこにでもいる普通の娘と寺小姓の恋でした。純情過ぎる恋でした。今までの解釈と違う所もあって面白かったと思います。狂気の中で火を点けたのと違って分かりやすかったです。最後に蝶々に生まれ変わったと信じたいですね。


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