【激安PC】M4 Macのシングルコア性能は本物か試した話【レビュー】 | USBメモリー収集家のブログ

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Apple M4 Mac miniが発売されて約5ヶ月、当初からPCベンチマークのGeekBench6やCinebench2024ではシングルコア性能がintel&AMDに比べ1.5倍近く速い事が判明。今まで最新CPUを出す度に最速スコアを出してきたintel CPUを圧倒したことで、「明らかにスコアがバグっている、まともに計測されているのか?」「ベンチマーク詐欺ではないか?」など、俗にいうべンチマーク番長なのではないかという疑問が拭えず買う前にM4 Macのレビューを探し回っていました。

しかし、Macユーザーって使用感の感想がふわふわしてて具体性が無く、MacとWindowsの比較なんてのもないし、そもそもニッチなレビューをしないので凄さが全く分からなかったです。もう煮えきらないので自分で買って試す事にしました。

買ったのは一番安いApple M4 Mac miniでメモリー16GB&SDD256GBのもの。今は定価から-5%安く販売されています。

Windowsの方は下記の通りです。

【Windows PCのスペック】
CPU:intel Core i5-12600KF(10コア16スレッド)
M/B:AsRock B660M-ITX/ac
MEM:DDR4-3200 32GB(16GBx2)
SSD:Samsung 870EVO 960GB
GPU:NVIDIA Geforce RTX4060 8GB
OS:Windows11

まずは、自分がメインで使っているWindows PCとの差を他人のレビューと同じか比べる為にCinebench2024をしました。先に書きますが、R23ではMacもWindowsもCPUが高性能過ぎてまともに測れなくなっているので自分ではやっていません。後述するエンコード比較でそれが判明します。

【Cinebench2024/M4 Mac mini VS Windows PC】

両者とも10コアCPUなのでマルチスコアは同等のようです。
「同じコア数ならシングルスコアの高いM4が12600KFと同じって遅くない?」と疑問に思った人もいると思いますが、M4 Mac miniの消費電力って60W前後なのでWindows PCの半分以下なんですよ。それで同等スコアって逆に凄いですよね。Windows PCと同じように無限に電力使ったらスコアも余裕で倍くらいになるんじゃないですかね?

それにしても、やっぱりシングルスコアは異常値とも言って良い速さ。
Core i5-12600KFは2021年発売なので古いCPUになりつつありますが、今現在のintel最新CPUでも145前後しか出せないのでM4 Macで1.6倍の速度差があるって明らかに変!…と、動画エンコード比較をするまでは思ってました。

というわけで、ここからが本格レビューです。
HandBrakeの高負荷フィルターを使って動画エンコード比較をします…けど、一般的な速度が分からないとどう高負荷なのか判断出来ないので、まずは通常のCPUエンコード比較を見てください。
変換元動画はH.264 29.97fps 1080i&480i。設定は、動画タブをx265固定品質、固定フレーム59.94fps、Slow。デインターレースフィルターはDecomb-Bobを使用。

 

【HandBrake/H.265 Decomb-Bob/M4 Mac mini】
1080p=18.69fps
  480p=77.41fps

【HandBrake/H.265 Decomb-Bob/Core i5-12600KF】
1080p=17.58fps
  480p=62.37fps

FullHD画質では6%の速度差なのでほぼ予想通り。DVD画質の480pでは24%もM4 Macが速いです。この時点で、PCベンチマークで出たシングルコア性能の差が現れています。
そこで、今度は高負荷過ぎてエンコード速度が劇的に遅くなるEEDI2というデインターレースフィルターを使って比較します。このフィルターは重たいにも関わらずマルチコアに対応していないのでシングルコア性能の比較に最適なのです。

 

【HandBrake EEDI2-Bob/M4 Mac mini】
480p=13.29fps

【HandBrake EEDI2-Bob/Core i5-12600KF】
480p=  8.50fps

あまりに変換時間が遅いので480pだけの比較ですが、どうでしょうか?
Decomb-Bobフィルターの時はM4 Mac miniで77.41fps出ていた速度が13.29fpsなので5.6倍も時間が掛かりました。しかし、Core i5-12600KFの8.50fpsより1.56倍も速くエンコード出来ている事の方が驚きます。これは前述のCinebench2024の結果がベンチマーク番長ではなく、本当に高性能だったという証拠なのです。

いや~、この結果は素直に感動しましたね。これからはM4 Mac miniを動画エンコード専用機にしようと決めました。
ちなみに1080pでEEDI2フィルターのエンコードすると480pの1/4になるのでM4 Mac miniでも3.3fpsしか出ないという悪魔のフィルターです。その代わり、変換後のインタレ解除品質はめちゃくちゃ綺麗です。ぜひ、挑戦してみてくださいビックリマーク
 

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