その昔ね
確か30歳になったばかりの頃だったと記憶する


かわいがってた連れ合いでいた部下のね

男が女に走って行き浸りになってね
一応は信頼あったんで置き去りにされたその女とも結構親密に話すようになってね

デモね
当時ぐづぐづしてたしね
仕事柄では絶対手をつけない主義だったしね
深い関係は一切しなかったけどね



仕事帰りの深夜2時ごろ
ラーメン屋で飯食いながら言われたことがある


「昨夜春樹さんの前世の夢を見ちゃいました…
 紀元前前後くらいの時中国の将軍で何万人もを従えてたんですね」


春樹
『へー(笑)俺ってそんなだったんだ(爆)それで?』



「それがですね、最後は寂しく孤独に死んでったようなんです」



軽く笑い飛ばしていたんだが…
内心いろいろ思い当たることもあるし…
まずそういった超常現象なるものに絶大な信頼など持ってないのだが…

さてそういった彼女
代代巫女の家系らしい

ちょうどこの時代にね
とある大事事件が起こる数日前からね
おかしなことを聞いていたしね

「なんか最近眠れないんです
 たくさんの人の呻き声と悲しみと死の声の夢ばかりで苦しくって寝れないんです…」

ふーん…
で…1週間もしないうちにおきたのが阪神大震災
かなり血の気が引きました( ̄ー ̄; ヒヤリ

彼女の霊感は予知夢によるところがかなり強いみたい




さてさて改まって物思う…


汝春樹は意外と孤独を好んできた
と言うより人並み以上の感受性と自我をむき出しにしてきた


デモね…
共感できる同族をこよなく愛し求め流離ってきた…
それゆえどことかしら仲間意識を強く抱き接してきた…

それでも俺の電波はかなり特殊らしい
受信できるやからはひょっとして皆無なのかもしれない



自分から世間に壁を造ったりもしたよ

それを越えても俺と話をしたい奴らはちょっとだったよ

そういったやからににも愛想つかされるぐらいやけにもなったよ



生きるにどうも昨今歯車が噛み合わない

とにかくと思い今日魂を売り渡した…
あまりにそぐわない魂だった…

抜け殻で思う…

俺って歯車はずっと前からみんなの歯車とは切り離されてたらしい

と言うかカッコつけて張りぼてな生き様が今こうしているらしい




先に書いた「孤独に…」

やっぱ輪廻転生か…
俺の末路はそうなるのかな…
























 
 
在りし己の存在に際だったこの1週間

感情の起伏は地球の1日なサイクルにシンクロしながら
規則正しい折れ線グラフを描き翌日へと繋ぐ日々だった


目覚めるとどうしようもなく嗚咽を吐きながらまず地べたを這う

温よかな日差しとともに強張った緊張が緩むのは正午ごろ
間抜けに呆けて窓辺で煙草し空を堕落しながら眺める

季節柄の高く深深しい濃い空が陰る様を物寂しく
己の行く末が陰る様を物悲しく意識する

宵は最後の晩餐とばかりの内心だけな宴だ

夜が濃くなるにつれて追い込まれる意識
そして際だった暗黒にたたずみ物思う自分




繰り返した1週間だった…


生きるのはつらいね
覚悟決めたのにどっか歯車が噛み合わないね
何であの時そうだったんだかね
そして今こうして感情を解放して独り飲んでるよ



どうしてなんだろうなぁ…
まだ呼ばれていないんだろうかなぁ…


しょうがない…
いっちょギャンブルでもすんべーか!

後は天に全てをゆだねよう
ダメならダメで仕方ない

一度やっちゃった後遺症はこの瞬間も苦しく首に残るのは事実だし
再びな状況もけして恐怖ではなしね


後は天にゆだねよう…
代償は…仕方ない…
俺のプライドを一つ生贄に一つこそげ落とそうか…


さらに…
このままでは間違いなく現状の変化を望めない仕事を辞そうか…


さて…

だからこそギャンブル!
後は野となれ花となれ!

天が俺を必要とするならね
もうちょっと頑張ってみようか


さてどうなることやら…





飲みたかったのはスコッチ…
ラフロイグ馴染みのバーで1杯だけ飲んできた

皆寝静まりいつも以上に静まり返った午前3時半頃
ネクタイを首に縛りつけ折りたたみの椅子とベルトを2本
それに缶ビールと煙草とi-potを持参
近所の閑散とした公園でささやかな儀式



準備を整え椅子を蹴飛ばした


バカヤロ-つま先がつくじゃないか
もがきながらこれじゃダメだなと
今度は外せに外せなくもがく
そんなのを目撃されてしまった




目覚めたのは午後2時を回っていた

首が痛い確かに痛いで?!

何も変わらない沈む夕陽を
煙草を吹かしながら家のベランダで観賞してた





気づかなかったよあの岬で見た落陽
あの大地で見た落陽
変わらない寂しさがある

意外に静かな街の息吹
羽虫がそこよかしこと飛び交う様
人として生きるのはあまりにも業でしかない




首が痛い…

俺はずるい人間だ…

逃げることしか考えない…



もう覚悟は決めたはずだろ?!なのになぜ泣く!







ハレンチなイタリアンレッドにドレスアップされた恋人に火を入れる…

付き合い始めてからしょっちゅう機嫌の悪さを露骨に出してたエンジンも
この数ヶ月はまったくもって楽しんでいるらしい
あれだけあったプラグのかぶりがほとんど無い

チョークを開けるもののすぐさまその鼓動を軽快にときめかせるのだ…


もうボチボチ…
君とと絡むのも終わりだね…

冷え込む外気に我が身がおじけづき冬篭りするのが毎年今頃
今日地元のごく身近なところをぐるりと1周70kmほどを走りおさめてきた

空は高く… 蒼天は深く… 風は凪いで…

俺はごく自然にその中へ同化していく…
この瞬間疑うことなく生はあるのだが…

でも…このまま風になりかかった
【生】に縛られず飄々とどんな空でも駆け巡る風になっていたいんだ



ほんの数時間のランデブー
帰宅していよいよバッテリーを外した
今シーズンはもうエンジンに火を入れることは無い

そして…
再び鼓動を呼び覚ます時がくるかはわからない…



いつか風になる日が…
もしかしたら目前に迫っているから…








さてさて…どうしたもんか…

いよいよ現在の自分自身にいき詰まりあれこれ考えることも限界になってきた
生きるにドーロマップを舐め尽すのも疲れてきた

そもそも不精な性格である
面倒事は放り出す性格である
いわゆる『無責任体質』なことも実感している

昨今…走るルートに迷走していて虚ろにものおもっている…


男達の挽歌(エレジー)


行き着く先はどこなんだろう…


思いながら窓を開け煙草を吹かした


おお!グサリと正面に☆

街中の光害でも全くもって☆な輝きと形を主張できるってのは…

あれは金星なのかなぁ…


俺も輝いていたいよ…
モロモロな澱みのどんな世間の中でも(ノ_-;)ハア…