第58回安田記念・G1(芝1600メートル、良、18頭立て)が8日、東京競馬場で行われた。2番人気のウオッカ(岩田)が好位追走から力強く抜け出し、3馬身1/2差で圧勝。昨年のダービー以来の勝利を挙げた。2着は香港馬のアルマダ。1番人気に推されたスーパーホーネットは8着に終わった。

 岩田康誠騎手「追い出してからの反応が素晴らしかった。さすがダービー馬ですね。内が開いていたので、迷わず突っ込んだ。最後は後ろの足音も聞こえなかった」

 角居勝彦調教師「直線の差し脚をみると、ダービーと同様に体調がよかったのだと思う。ウオッカ本来の競馬を見せられてよかった」

 ◆ウオッカ 4歳牝馬、父タニノギムレット、母タニノシスター。北海道新ひだか町のカントリー牧場生産、馬主は谷水雄三氏。戦績は15戦6勝(うち海外1戦0勝)、重賞は昨年のダービー、一昨年の阪神ジュベナイルフィリーズなど4勝目。獲得賞金は5億9601万2000円(うち海外2801万円)。


出典:スポーツ報知

◆米三冠最終戦 ベルモントS(7日・ベルモントパーク・ダート12ハロン、9頭立て) 【ニューヨーク8日】日本から参戦予定だったカジノドライヴ(牡3歳、美浦・藤沢和厩舎)は、左後肢のザ石のため取消。レースの注目は、ビッグブラウンの「3冠達成」の一点に絞られたが、4コーナーで失速し、まさかのしんがり負けに終わった。優勝は、伏兵のダタラ(ガルシア騎乗)。逃げて5馬身1/4差の圧勝だった。

 歴史的快挙を期待した大観衆のため息が、スタンドに充満した。単勝オッズ1・25倍で圧倒的1番に推された2冠馬ビッグブラウン。ところが、4コーナー手前から手応えが怪しくなる。最後の直線は追うこともなく、大きく離れた最下位に沈んだ。

 スタートからかかり気味で、3番手を追走した。「行きたがっていたし、かなり神経質だった」とデザーモ。記者会見では、不安視されていた裂蹄を指摘する声も挙がったが、担当獣医は「何の異常も見られなかった」と説明した。

 78年のアファームド以来となる30年ぶりの3冠達成の瞬間を見ようと、9万4476人が詰めかけたが、快挙は夢と散った。「今でも、この馬が一番だと思っている」デザーモは結果を受け入れがたい様子だった。

 ◆カジノ山本オーナー「回避悔しい」 ○…カジノドライヴの山本英俊オーナーは、ベルモントSを観戦。直前で回避した無念さを見せながらも、今秋の米ブリーダーズカップ・クラシック(10月25日、サンタアニタパーク競馬場)へ気持ちを切り替えていた。「回避は非常に悔しかった。ただ、この馬をベルモントに連れて来るという、オーナーとしての責任は果たせたと思う。今度は、兄姉(ジャジル、ラグズトゥリッチズともベルモントSで勝利)が制覇していないレースを勝ってもらいたい」と話した。

 ◆カジノは静養に努める 9日日本へ出発 ○…8日、カジノドライヴは、ベルモントパーク競馬場に隣接する厩舎内で静養に努めた。歩様をチェックした藤沢和調教師は「まだ踏み込みが弱いが、痛がっていないし、レントゲンは撮らなかった。輸送にも耐えられると思う」とコメント。予定通り、現地時間の9日に日本へ向けて出発する。


出典:スポーツ報知

ブラックシェルは坂路でモンテクリスエスと併せ、4F51秒6の好時計で馬体を並べてゴール。「ジョッキーが乗ったし、いっぱいに追い切ってくれと指示した」(松田国師)の注文通り、武豊が珍しく右ステッキで気合を入れた。「バテるほどの強い調教をしてレースに臨む」と同師が語れば、武豊は「一戦一戦課題を残す難しい馬だが潜在能力は高い。それを引き出すのが騎手の仕事。悔いのない騎乗で勝てるレースをしたい」と語った。


出典:スポニチ