指先に咲いた花 -2ページ目

指先に咲いた花

目に見えない生命の言葉を込めるように、
いのちに向き合い、花の声を聞いて、作品を通して伝える。そんな作品を作りたいと思っています。
お気楽にお付き合いください。

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「彼岸の華」をいける。

最近考えているテーマです。
宗教的な言葉ですが、「彼岸」とはあの世。死の先にある世界です。対して、生きているこちらの世界は、「此岸(しがん)」といいます。

あの世があるかないか、宗教的な話は別として。。

花は、古代から死者への手向けに使われてきました。人間の歴史の中で花は、「生と死」を繋ぐモチーフでした。

西洋的なフラワーデザインを「此岸の花」とするなら、日本的な生け花は、「彼岸の花」といえるような気がします。そこを突っ込んだ話はまたいずれ。

とにかく、花をいける、ということは、命をいける、ということだと思います。
生き生きと咲いている姿も、枯れている姿も、移りゆく命そのものを表現することが大切ではないかと。

そこで「彼岸の華」です。
命を表現するということは、裏にある「死」の存在感を匂わせること。そして、花はいけますが、見せるところはその花や枝が作り出す空間。空間の向こうに彼岸を感じてもらう。実物の花ではなくて、空間の向こうの存在そのものを感じてもらうので、それを華と表現します。
それでも、花に力がないと作品としてのチカラもないし、花の声も届かないので、花は大切。

そんなややこしいことを、あれやこれやと考えて写真を撮ってインスタグラムに載せております。
よかったらご覧くださいませ。

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