京都市某区深泥丘界隈

京都市某区深泥丘界隈

綾辻行人原作『深泥丘奇談』の舞台、京都市某区深泥丘界隈を紹介します。内容は筆者個人の恣意的な感想に過ぎず、原作者や出版社とは関係ありません。

 「洗礼」は、以前にご紹介した「仮題・ぬえの密室」も収載された短編集、『人間じゃない〈完全版〉』に収載された作品です。

 

 現在の綾辻先生である「僕」のところへ、若いころの綾辻先生である「U君」が「洗礼」と題された原稿を持ち込みます。そこには、大学1年生である「ぼく」が、1979年に「K大学推理小説研究会」で、初めて「犯人当て」を発表した日のことが書かれていました。もちろん、その中には「YZの悲劇」という「犯人当て」が、「問題編」、「読者への挑戦」、「解決編」を含め完全な形で挿入されています。つまり全体で三重構造になっている作品です。

 

 言うまでもなく、「K大学推理小説研究会」というのは、綾辻先生が在籍されていた「京都大学推理小説研究会」ですが、「YZの悲劇」にでてくる「大和大学」の学園祭「霜月祭」も、「深泥丘魔術団」のところでご紹介した「京都大学」の学園祭「11月祭」をモデルにしていると思います。「霜月祭」の催しで、綾辻先生の出身学部である教育学部棟を思わせる「未来人間学部棟」の講義室でライブが行われ、その夜ライブ会場で殺人事件が起こるという内容です。

 

 

 

 上は昨年の「11月祭」の様子です。

 

 

 面白いことに、「11月祭」が行われている間、教育学部では「教育学部祭」が独自に行われています。上の写真は昨年の「教育学部祭」の様子です。奥の建物が教育学部棟です。「YZの悲劇」には、殺人現場の見取り図も載っています。知り合いの京都大学教育学部の関係者に、この図を見せてお聞きしたところ、学部棟の構造に一致しているそうです。

 

 今年も、京都大学11月祭は、2025年11月21日(金)~24日(月・振休)の計4日間での開催を予定されています。どなたでも入場できますので、お出かけになってみてはいかがでしょうか?