農家民宿には五右衛門風呂がありました

これまた初体験！なので入る前からわくわくドキドキ

薪は近所の製材店から廃材をもらってくるってことだったので

薪割り体験はできなかったものの

薪をくべるところを見せてもらいました

火って見てるだけで落ち着きます

薪をくべるのも都会人には非日常的で楽しい作業です

そしていざ入浴してみると

これは本当に不思議な感覚だったのですが、

今まで味わったことのないような

全身の力が抜けて

筋肉という筋肉がほぐされていくような

「いつまでもこの中に入っていたい」と思わせる

気持ちの良さに包まれました

薪をくべてから入浴まで

けっこう時間が経ってしまっていたので

お湯は少し冷めてしまっていたのですが

それなのに体の中から温められているような感じがしました

これは実際に五右衛門風呂に入っていただかないと

わからないかもしれない、

本当に不思議で心地よい感覚です

あの不思議感覚に科学的根拠はあるのかなと思い

調べてみました

不思議感覚を引き起こしていたのは、

遠赤外線！

五右衛門風呂の窯の素材は

遠赤外性効果の高い鋳鉄製です

火で風呂釜を直接熱することで輻射熱（遠赤外線）が発生し

体の芯から温められます

お得意の図解をするとこう

鋳鉄は熱しにくく冷めにくい素材なので

火をくべてから多少時間が経ってしまっても

風呂釜が温かいままで

もたれて背中が触れると、とても心地よく感じます

また通常のお風呂だと

温かさはお湯の上部に滞留してしまい

お湯の温度にムラが出ますが

五右衛門風呂は下から熱しているため

足元から全身へ温かさがひろがります

さらに遠赤外線効果で温められた体は

湯冷めしにくいという魅力も！

あと、私はわからなかったのですが

「五右衛門風呂のお湯は柔らかい」と感じる方もいるようです

鋳鉄の鉄成分がお湯の中に溶け出して柔らかくなるということですが

残念ながら「鉄がお湯にどう作用してるのか」という元はとれませんでした

ただお料理の世界でも

南部鉄器を使うとお湯が柔らかくなる

という話を聞いたりするので

本当なのかも、と思います

さらにさらに、鉄成分を含んだお湯につかることで

鉄泉の温泉と同様に抹消血管拡張作用が得られるので

これも湯冷めしにくい理由の一つなんだとか

こんなにすごい五右衛門風呂なら

もっと気軽に入れたらいいのに！！！

温泉や銭湯とかにもどんどん普及してほしい！！！

だけど設置コストやランニングコストが高いのかしら？

と思い、ネット検索したところ

普通の浴槽の価格が３万円～に対し

五右衛門風呂の風呂釜のお値段は５万円～と

やはり多少お高いようです

（※普通の浴槽といっても仕様がまちまちなので比較しにくいですが

あくまで参考として）

また、お湯を沸かすのも

スイッチ一つでポンッというわけにはいかないので

労力も大変ですよね

基本的に一人しか入れないので

銭湯の経営を考えると効率も悪いか

個人的には３つくらい五右衛門風呂を設置して

コーナーの一つとして楽しんでもらうのもいいかと思いますし

ネットで調べてみたら実際にそれと似たような設計をしている銭湯もあるみたいです

農家民宿だったらお湯を沸かすという行為も

体験の一つとして成立するので

やはり農家民宿で五右衛門風呂は

最高の組み合わせ！ということだなぁ

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余談ですが、

ネットで「五右衛門風呂　リフォーム」で調べると

五右衛門風呂から通常のお風呂へのリフォームに関するページばっかり出てきてしまいます

当然っちゃ当然ですが

魅力を知った今では、なんだかさみしいです

東日本大震災の際には

電気を使わない五右衛門風呂が活躍し

その良さが見直されたという話もありますし

地震の多い日本では

消えてなくなったら困る存在でもあると思います

五右衛門風呂普及協会でも作ろうかな

ishiko

五右衛門風呂の科学