石井外科院長のブログ

石井外科院長のブログ

新宿区曙橋にある石井外科の院長ブログです

久しぶりに患者さんから、ブログをみて気になってきました!と言われて、最近は全然記事を

書いていないことに気が付き、投稿しております。

 

今回は、COVID-19が流行している医療業界の現状を、町の開業医目線かつ、個人的な感想

を交えての投稿ですので、あまり面白くはないかとは思いますのでご容赦ください。

 

 

今年はCOVID-19が流行り、医療業界も不況の波が訪れています。

 

このように書くと、COVID-19で医療機関は潤っているだろうに何を言っているんだ?

と思われると思われますが、現状はまったく違う状況になっております。

 

現状COVID-19を治療できるのは感染症の指定病院だけ(国が第二類感染症に指定しているため)

になっています。(立てつけとしてはですが)

診断に関してはPCRスポットなどでしていますが、その後の治療は基本的には感染症指定病院に

なっているのです。軽症者が指定のホテルでの隔離とするのは画期的である意味超法規的措置

と理解しています(正確な意味ではそこでは治療していなければ超法規的ではないですが・・・)

 

さて、なぜ医療業界が不況なのかということですが、原因はいくつか挙げられます。

 

・医療機関に行くとCOVID-19に感染するのではという不安からの受診抑制

・感染対策のために病床数(ベッド)の稼働数を減らさなければいけない

・感染対策にかかる費用(マスク、ガウン、消毒薬、)

 

現状逼迫する原因としては上記三つがあげられます。

 

受診抑制に関しては業界のアンケートでも86%で患者数の減少、平均すると3割減

面白いのは患者数が増加した1.3%、変化なし8%

元データは全国保険医団体連合会(https://hodanren.doc-net.or.jp/)にあります。

どなたでもみれますので興味があればみてください。

 

診療科でも減る比率は違うようで、小児科、耳鼻科、眼科で減る率が高いようです。

原因としては手洗いやマスクなどの感染予防をしていることと、集団生活が減った

(学校やテレワーク)ために感染症が減ったのではないかと考察しております。

 

当クリニックでは自粛生活により便秘や痔の悪化、体重増加による血圧の上昇などは

よく見られます。今年の寒い時期のインフルエンザの少なさは例年にないくらいでした!

風邪にかかる方もCOVID-19が流行ってからは感染対策をしているせいか少ない印象

ですが、うちのような町医者ではCOVID-19かただの風邪なのかを明確に判断する術が

ないことと、クリニック自体の導線(患者さんの流れ)を分けることが出来ないために、

発熱の方は、時間を区切って午前、午後の受付終了時間付近に来ていただくという隔離

しか出来ない現状です。

 

常々思うことですが、医療機関とは患者さんがいて成り立つものですのでヤクザな職業

と思います。そして現状の医療レベルでは治せるものなど病気全体の4割もあればいい方

ではないかと思います。なにせ風邪ひとつまともに治せないために今回のCOVID-19も

いまだ収束に至れない原因かと思います。

 

風邪ひとつ治せないというのは、以前から感染症の先生方が啓蒙しているように風邪と

総称している病気の原因の6~7割がウイルス性であることが原因です。

抗生剤が効く細菌性の風邪は全体の3~4割しかいないため、病院で出される薬達は

風邪のいろいろな症状を抑えてあげるものでウイルスに関してはインフルエンザなど

特殊なものや細菌性に対する抗生剤以外は、風邪を引き起こすものに対しての治療は

正確な意味ではしていない!

いろいろな症状を抑えてあげて患者さん自身の免疫力によって風邪を克服するお手伝い

をしているので、その行為を治しているというのであれば前述の4割しか治せていないと

いうことは撤回して7割くらいは治せるとは思います。

 

脱線しましたが、医療業界は結構と利益率が低い(保険診療だけしている場合)のです。

固定費が高いこと(テナント料や機械のリース代、人件費:医師、看護師、医療事務など)

売り上げを占める医療の点数は国が決めている

肌感覚ですが、売り上げが3割落ちれば間違いなく赤字です。

保険外診療(美容など)をしているところは、値段設定を自由に出来るので、上記には

当てはまらないですが。

 

そこで2番目に挙げたベッドの稼働数低下が出てくるのですが、ベッドを持つ医療機関は

入院、退院をする患者さんの保険点数で経営をしています。医療従事者も霞を食べて

暮らしているわけではないので・・・

経営上はベッドの稼働率が7~8割は埋まっていないとほぼ赤字が決定します。

 

今回のCOVID-19の診察のためには感染対策をするためにベッドの稼働率を4~5割に

落とさざるを得なくなり収益が悪化していることが多いです。

それでもCOVID-19をみている病院は国からの補填があるのですが、現状ではその額

では全く足りないという意見が大半です。

 

それに関しては最後に挙げた感染症対策にかかる費用が絡んできますが、感染対策

をするためにはマスク、ガウン、手袋などを使い捨てしなくてはいけません。

マスク、手袋に関してはかなり流通が戻りましたが3~5月はモノの確保が出来ないために

資材がかなり高騰し、それでも買えるならまだいい方という異常事態でした。

消毒薬に関しては今でも安定供給されておらず、不安はまだまだ続いています。

感染対策にかかる費用は、現状の保険点数をみると、あまり考慮された点数ではないため

医療機関の持ち出しとなっています。

現場の声が届き、国ももう少し補填を考えてくれているようです。

 

このような現状で大学病院クラスでも夏のボーナスが出ないや、話題になった院長が

記者クラブで会見をした病院でも働いている方々の給与を下げざるをえないと噂も出ています。

 

こんな状況で第二波が来てしまえば、ほんとうに厳しいと感じます。

 

明るい話題としては、スーパーコンピュータの富岳がCOVID-19に効果がありそうな既存薬

の候補をいくつかはじき出してくれたとのこと!既存薬なので副作用などがもうわかっているので

いろいろな治験を開始してくれると良い結果が出るのではと感じています。

 

あとは大阪の方では国産のワクチンの開発が進んでいるとのこと。やはりワクチンは国産

で済むことが供給量だけでなく、治験の段階でも日本人で行えるため、海外の方のデータで

ないということがワクチン接種後の副作用の違いにも安全性が高いと感じます。

 

長くなってきたのでこの辺で切り上げますが、治療薬やワクチンが出来るまではこの騒動

は続くと思います、ここまでお金の話をしてきましたが元気であればわざわざ医療機関に

かかる必要はないんです。ただ、先ほども書いたように現在の医療レベルでは治せるものが

限られています、医療は魔法ではありません、なので悪化する前に適切に医療機関に受診を

お願いいたします。

 

最後に、手洗いをした後には保湿を心がけてください!

かなり消毒にて荒れている方が増えています

炎症を起こした部位は感染にも弱くなりますので!