2015 PARCO presents佐々木蔵之介主演舞台「マクベス」@パルコ劇場他 | 芸術家く〜まん843

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公演日程
2015年7月12日 (日) ~2015年8月2日 (日) 

作W.シェイクスピア
日本版演出アンドリュー・ゴールドバーグ
翻訳松岡和子訳「マクベス」より
演出補谷賢一
主演佐々木蔵之介

何が患者にあったのか。何が彼に「マクベス」を語らせたのか。
シェイクスピア4大悲劇の一つ「マクベス」を、ほぼ一人で演じきる。

舞台は精神病院。登場人物はたった一人の患者。
そして時折見守る看護師二人のみ。
監視カメラが、患者の全ての動きを、逃さず捕らえて映し出す。
観客は、患者に内在する「マクベス」の登場人物たちを介して、
あの忌まわしい物語を追体験する。
マルチメディアを駆使した、息を飲むかのような100分間。
いまだかつてない革新的に生まれ変わった『マクベス』。

ウイリアム・シェイクスピアの作品群の中でも、最も有名な心理劇「マクベス」。
その登場人物をほとんど一人で演じきるという大胆かつ野心的なコンセプトの元に創り上げられた舞台がNational Theatre of Scotland(NTS)版「マクベス」です。
舞台は精神病院、登場人物は病室に隔離された患者。
病室の監視カメラが患者の動きをすべて捕え、病棟のモニターにすべて映し出される。
患者の中に内在した「マクベス」の登場人物が、「マクベス」の忌まわしいドラマを再現していく。観客は、患者を通して「マクベス」を追体験していくこととなる。

ジョン・ティファニーとアンドリュー・ゴールドバーグの二人の演出家と実力派俳優アラン・カミングが共同リハーサルを重ねて練り上げたNTS版「マクベス」は、2012年6月スコットランドで初演後、毎年世界中から優れた舞台を選りすぐり開催される『NY・リンカーンセンター・フェスティヴァル』(ROSE THEATRE)に招聘され、同年7月、実力派俳優アラン・カミング主演で発表されるや、演劇賞各賞を受賞した話題作です。大好評を博して、2013年, ブロードウェイのエセル・バリモア劇場にてアンコール上演されました。(4月21日~6月30日) 

今回の日本公演は、本作品のオリジナル演出家であるアンドリュー・ゴールドバーグを招聘し、National Theatre of Scotlandの全面協力で、オリジナルの美術、衣裳、照明、映像、音響デザイン、オリジナル演出による日本語版の上演で、スコットランド、ニューヨーク以外では初の上演となります。
革新的に生まれ変わった舞台に、観客はいまだかつてない全く新しい「マクベス」を目撃することとなるでしょう。
どうぞご期待ください。

◆マクベス
佐々木蔵之介(ささき・くらのすけ)

京都府出身。
神戸大学在学中の1990年、惑星ピスタチオ旗揚げに参加。
看板俳優として、1998年の退団まで全公演に出演。
2000年、NHK朝の連続テレビ小説「オードリー」で注目される。
2005年には自身がプロデュースする演劇ユニット・Team申(チームさる)を立ち上げ、公演を企画、出演。
14年3月には、『スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)空ヲ刻ム者-若き仏師の物語』で歌舞伎の舞台に出演するなど、舞台のみならず、映画、テレビでも幅広い役をこなせるオールラウンドプレイヤーとして活躍、その人気は老若男女問わず高い支持を得ている。
おもなパルコ劇場・パルコプロデュース出演作に、舞台『Vamp Show』(三谷幸喜作・池田成志演出)、『Love Letters』(青井陽二演出)、『おやすみの前に』(宮田慶子演出)、『おはつ』(新橋演舞場/鈴木裕美演出)、Team申第3回公演『狭き門より入れ』(前川知大作・演出)、Team申第4回公演『抜け穴の会議室~Room No,002~』(前川知大作・演出)、『幽霊たち』(白井晃演出)、『非常の人 何ぞ非常に』(マキノノゾミ作・演出)など。 その他舞台出演作に、『私はだれでしょう』(栗山民也演出)、『こんばんは、父さん』(永井愛作・演出)、『ショーシャンクの空に』(白井晃演出)など。
おもなTVドラマ出演作に、「白い巨塔」(CX)、「離婚弁護士」(CX)、「医龍」シリーズ(CX)、大河ドラマ「風林火山」(NHK)、「モンスターペアレント」(KTV)、「ギラギラ」(ABC)、「オルトロスの犬」(TBS)、「不毛地帯」(CX)、「チャレンジド」(NHK)、「秘密」(EX)、「ハンチョウ~警視庁安積班~」シリーズ(TBS)、「僕とスターの99日」(CX)、「救命病棟24時」(CX)、「ゼロの真実~監察医・松本真央~」(EX)など多数。 
おもな映画出演作に、「踊る大捜査線THE MOVIE 2」(本広克行監督)、「電車男」(村上正典監督)、「間宮兄弟」(森田芳光監督)、「虹の女神」(熊沢尚人監督)、「愛の流刑地」(鶴橋康夫監督)、「アフタースクール」(内田けんじ監督)、「誰も守ってくれない」(君塚良一監督)、ディズニー映画「ボルト」(ボルト役)、「おにいちゃんのハナビ」(国本雅広監督)、「大奥」(金子文紀監督)、「ボクたちの交換日記」(内村光良監督)、「20世紀少年(第1章・第2章・最終章)」(堤幸彦監督)、「岳-ガク-」(片山修監督)、「少年H」(降旗康男監督)、「超高速!参勤交代」(本木克英監督)等。2015年は映画「ソロモンの偽証」(前・後編)(成島出監督)、「夫婦フーフー日記」(主演)(前田弘二監督)に出演。
2010年『狭き門より入れ』で第17回読売演劇賞優秀男優賞、2012年『こんばんは、父さん』で第47回紀伊國屋演劇賞個人賞、2015年「超高速!参勤交代」で第38回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。

◆John Tiffany(ジョン・ティファニー)

グラスゴー大学で演劇・古典を学び、1997年から4年間、エジンバラのトラバースシアターにてリテラリーディレクターを務める。
2001年からは、パインズプローシアターカンパニー でアソシエイトディレクターを務め、その後2005年から2012年までスコットランドナショナルシアターのアソシエイトディレクターとして活躍。
2011年ニューヨーク・シアター・ワークショップで開幕し、2012年ブロードウェイに進出した『Once』は、同年トニー賞11部門にノミネート、ミュージカル作品賞、ミュージカル演出賞を含む8部門を受賞した。
現在はロンドンのロイヤルコートシアターのアソシエイトディレクターを務め、『Let the Right One In』は同劇場からウエストエンド、そしてブロードウェイにも進出している。
スコットランドナショナルシアターでの演出作品としては、『Macbeth』、『Enquier』、『Peter Pan』、『The House of Bernarda Alba』、『Transform Cathness:Hunter』、『Be Near Me』、『Nobody Will Ever Forgive Us』、『The Bacchae』、『Black Watch』、『Elizabeth Golden Quinn』、『Home:Glasgow』がある。
『Black Watch』では、オリヴィエ賞、Critic’s Circle Awardの最優秀演出家賞を初め、多数を受賞。
その他の演出作品に、『The Glass Menagerie』(A.R.T.)、『Jerusalem』(ウエストヨークシャープレイハウス)、『Las Chicas del Tres y Media Floppies』(Granero Theatre メキシコシティ、エジンバラフェスティバルフリンジ)、『If Destroyed True』、『Mercury Fur and The Straits』(以上パインズプローシアターカンパニー)、『Gagarin Way』、『Abandonment』、『Among Unbroken Hearts』、『Perfect Dates and Passing Places』(トラバースシアター)など。

◆Andrew Goldberg (アンドリュー・ゴールドバーグ)

スタンフォード大学を卒業後、オレゴンシェイクスピアフェスティバルの教育部門に所属、その後ニューヨークに移り、マンハッタンシアタークラブの教育部門に所属。
現在ニューヨークを拠点に演出家・プロデューサー、ティーチングアーティストとして活動。
古典作品、新作、ミュージカルなど幅広いジャンルの作品を、アメリカだけでなく、世界各国で演出を手がける。ジョン・ティファニーとの共同演出の『マクベス』が、ブロードウェーでの演出デビューとなる。
5年間、The New Groupのアソシエイトアーティスティックディレクターも務めた。
そしてシェイクスピア、演劇教育を軸とした、Shakespeare Gymを創設し活動も行っている。
主な演出作品である、『The Comedy of Errors』のヒップホップバージョン"The Bomb-itty of Errors" は、オフブロードウェーで6ヶ月にわたるロングラン上演、その後、ロンドンウエストエンドを始め、世界各国で上演された。
その他演出作品としては、the Boney Mのミュージカル『Daddy Cool』 ( Shaftesbury)、『Hair』(Asbury Park)、『Romeo & Juliet』( American Stage)、『Paradise Island and Betwixt』(New Group)、『Twelfth Night』(La MaMa)、『Fair Maid of the West』 (Pleasance)などがある。

○会場  パルコ劇場
○料金
8,500円(全席指定・税込) 
※プレビュー公演8,000円
U-25チケット=5,000円(チケットぴあにて前売り販売のみのお取扱い・観劇時25歳以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)

○一般発売日
2015年4月25日(土)

○企画・製作  株式会社パルコ

※未就学児の入場不可
※営利目的の転売禁止
※車イスでご来場予定のお客様は、ご購入席番号を公演前日までにパルコ(Tel:03-3477-5858)宛にご連絡ください。

○その他の公演

TOYOHASHI◆穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール 
期間
2015年8月8日 (土) ~2015年8月9日 (日) 
料金=S席:8000円/A席:6000円/B席:4000円/U24:3000円/高校生以下:1000円(全席指定・税込)
前売開始=2015年6月6日(土)
主催=公益財団法人豊橋文化振興財団
共催=豊橋市
お問合せ=穂の国とよはし芸術劇場PLAT 0532-39-8810

OSAKA◆森ノ宮ピロティホール 
期間
2015年8月12日 (水) ~2015年8月17日 (月) 
料金=8,500円(全席指定・税込)
前売開始=2015年4月25日(土)
お問合せ=キョードーインフォメーション0570-200-888(10:00~18:00)

YOKOHAMA◆KAAT神奈川芸術劇場<ホール> 
期間
2015年8月22日 (土) ~2015年8月23日 (日) 
前売開始=2015年4月25日(土)
入場料金(全席指定・税込)=¥8,000/U-25チケット=\4,500(観劇時25歳以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)
※U-25チケットはチケットぴあ・前売り販売のみのお取扱いです。
※未就学児のご入場はお断りいたします。※営利目的の転売禁止。
提携=KAAT神奈川芸術劇場
お問合せ= KAAT神奈川芸術劇場 044-633-6500

KITAKYUSHU◆北九州芸術劇場・中劇場 
期間
2015年8月28日 (金) ~2015年8月30日 (日) 
前売開始=2015年6月28日(日)
主催=(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催=北九州市
お問合せ=北九州芸術劇場093-562-2655

■作品紹介
スコットランドを舞台にした、シェイクスピア戯曲の革新的な翻案作品。舞台は精神病棟、そして『マクベス』の物語を表現するのは隔離患者。患者は、『マクベス』の登場人物達にかわるがわる取り憑かれたようにその言葉を語り出す。そして、病室に据え付けられたCCTVカメラが、患者の一挙手一投足を捕えて、病室のタイルの壁(の上のスクリーン)に映し出し、視覚的にもこれまでにない斬新な演劇体験をもたらす作品。

■ オリジナルプロダクション
<上演>
2012年6月 Tramway (Glasgow)
2012年7月 Lincoln Center Festival (NY)
2013年4月21日~6月30日 The Ethel Barrymore Theatre (NY)
<主演:Alan Cumming(アラン・カミング)>
(舞台『キャバレー』でトニー賞主演男優賞を受賞。舞台、映画で活躍する実力派個性派俳優)
“『マクベス』は私がこれまでに携わった作品の中で、最も素晴らしくそして挑戦的な作品だった。そして、これほどまでの作品に創りあげることができたこと、このような感動を観客にもたらすことができたことを非常に嬉しく思っている。”~THEATER REVIEW- The New York Timesより。
この舞台には、アラン・カミングの他は2人の演者しか登場しない。そしてその2人というのはほとんどが言葉を発しないのである。ジョン・ティファニー、アンドリュー・ゴールドバーグ演出のこの革新的な舞台は、「マクベス」の崇高な概念を見事に現出している。
スコットランド・ナショナル・シアターで生まれたこの『マクベス』は、舞台を精神病院に置き、その野心と報いのドラマを、まるで熱に冒されたように永遠に終わることのない、悪夢、言葉の迷宮でさまよう狂人によって再現している。
原作の最後の台詞である、「いつまた会おうか、3人で」は、この作品の中でも語られ、足をひきずり、疲れ果てた男がまた新たな自分を苦しめるかのような、そして儀式のような行為へと没頭していく。
作品の冒頭(口上にあたるところ)では、カミングは何も語らずに足をひきずりながら舞台上に現れる。その傍らには病院スタッフに扮した2人の役者(うち1人は、後にマクベス夫人の夢遊病のシーンの医者と女性の台詞を少し話す)。患者は困惑し混乱した様子で、虚ろに空(くう)を見ている。ミントグリーンの壁、無機質な浴槽とシンクが置かれた空間。カミングは血で汚れた服を脱がされ、その服は証拠品として慎重に袋にしまわれる。
(途中、マクダフの息子殺害を揶揄するように、その袋からカミングが血のついた子供用セーターを取り出す)
劇中で特定はされないが、何らかの事件の法廷証拠として、爪の下から組織を収集され(ぞっとするような、陰惨な光景)、病院のガウンに着替えさせられる。2人はそこで部屋を出て行き、その後は、時折患者のヒステリーを抑えるための注射をしに来る他は、ほとんどずっと病室の患者の様子を見下ろすようなかたちでモニタリングしている。
原作から小さい役の多くは削られており、台本は、物語の筋のキーポイントと独白にフォーカスをしぼるかたちで削がれているので、カミングが様々な役を行ったり来たりしすぎることはなく、カミングの演技は人格の分裂として成立している。
舞台の上部には3つのスクリーンがあり、そのスクリーンも効果的に役の移り変わりを明確にするのを助けている。例えば、マクベスとバンクォーが最初に魔女と出会う場面では、カミングは観客に背を向けてしゃがみこみ、その歪んだ表情は上部のスクリーンに映される。また、陽気なバンクォーとマクベスとの区別をつけるために、真っ赤なリンゴをなでるという所作をとりいれている。しかし、ほとんどの役の移り変わりはカミングの声色と敏捷な身体の動きで表現しており、尊大なダンカン王からマクベス、そして妖気ただようマクベス夫人へと見事に移り変わる。

◆アラン・カミングのOne Man “Macbeth”について
<About the Show>
トニー賞受賞(キャバレー)と2度のエミー賞ノミネートに輝く名優アラン・カミングが、シェイクスピア悲劇の傑作『マクベス』での「大胆華麗な演技」でブロードウェイに帰ってきた。
トニー賞受賞(Once)のジョン・ティファニーとアンドリュー・ゴールドバーグによる演出で、「雷と稲妻を起こすようなアラン・カミングの目まぐるしい変身」が、不気味な精神病院の病室で展開される。カミングは、そこのたった一人の患者であり、忌まわしい物語を追体験し、登場人物達がすべて彼の中に内在しているのである。監視カメラは患者の動きを全て逃さずに捕らえ、病棟の壁がそれらを映し出すという、マルチメディアを駆使した演出に圧倒される。この息を飲むかのような100分間の「革新的に生まれ変わった」シェイクスピアの欲望、野心そして人知を超える物語をどうかお見逃しなく!
シャイクスピア4大悲劇のひとつ「マクベス」。だが、これまでにスコットランド人によって上演されることはなかった・・・!
<The History of Macbeth>
『マクベス』は、W.シェイクスピアによって1603年~1607年の間に書かれた作品。悲劇作品の最高傑作の1つとされるこの作品は、11世紀のスコットランド王マクベタッド・マク・フィンレックの史実を元にしていると言われているシェイクスピアは『マクベス』を書いた背景には、1603年のジェームズ王の即位があるとされる。ジェームズ王は魔女の存在に非常に関心を持っており、『マクベス』に登場する魔女達はこれに影響を受けているということができる。また、『マクベス』のストーリーの多くが、1605年に発覚した火薬陰謀事件(カトリック教徒達がイギリスのジェームズ王、スコットランドのジェームズ6世の暗殺を企てた)に影響を受けている。
シェイクスピアの戯曲の中でも、最も人気の作品である『マクベス』は他のどの作品よりも数多く上演されている。最初に上演されたのは、1611年、ロンドンのグローブシアター。最初にマクベス役を演じたのはリチャード・バーベイジと言われている。ブロードウェイでも48もの『マクベス』が上演されてきたが、この「スコットランドの劇」を演じたスコットランド人は、アラン・カミングがこの100年の中で只一人である。
『マクベス』の初演が上演される前、マクベス夫人役の少年が突然死、シェイクスピア自身がその役を演じることになったという伝説がある。こういった言い伝えが、この作品を取り巻く様々な迷信のもとになっている。1849年、シェイクスピア戯曲の2人の名優であり、それぞれマンハッタンで上演される別々の『マクベス』の主役であった、エドウィン・フォレストとウィリアム・チャールズ・マクレディの間で喧嘩が勃発。この喧嘩はエスカレートし、歴史に残る「アスタープレイスの暴動」へと発展、死者25名、負傷者120名以上という悲劇となった。その他にも「マクベスの呪い」と言われる事件・出来事が何百とあり、その中には、小道具の短剣と誤って、本物の短剣を舞台上で使用し、俳優が死亡するという事例も何件か報告されている。
『マクベス』の呪い、は世界中で広く知られている。そのため、昔から役者達は、劇場でこの作品のタイトルを口にすることを避け、「あのスコットランドの劇」という言い方をしてきた。そして劇場で「マクベス」という名前が口に出されると、言い出した者は3回廻って、自分の左肩に唾を吐き、下品な言葉を叫ばないといけないというのが、慣習になっている。このような『マクベス』の呪いから身を守るための儀式的なものもいくつかあるが、そのどれも、呪いを回避することが証明されてはいない。