念願叶ってケイトさんと結婚することになり、



ウエディングアイテムをケイトさんから受け取りました(*ノノ)


相方。とかそんなつもりは毛頭なかったわけですが。


画面の外で、泣きそうなほど喜びました。


幸せでした。


憧れてやまなかった、白いウエディングドレス。


日に日に募っていった、好きという気持ち。


隣に並んだ彼。


幸せでした。


少なくともゲームの中では、好意を持ってくれている。


それだけで、救われた気さえしました。


やっと、誰かの代わりではない私を、必要としてもらえるのだ。





ギルドの皆様に祝福され、バーチャルの結婚式は華やかに執り行われました。


そっと、ふたりきりのPTチャットで彼に伝えました。



「嬉しい。大好きだよ。」


「俺も好きだよ。」


好きな人に好きだと、何のてらいもなく伝えられること。


好きな人に好きだと、言ってもらえること。




嬉しくて堪らなくて、そのログをずっと眺めました。

幸せでたまりませんでした。




結婚後は、私にもケイトさんにもそれまでと変化はありませんでした。


お互いにログインしていても、私はソロプレイヤーで


彼は忙しかったり、ほかの事が楽しかったりで、あまりログインしませんでした。


私たちにとって、その結婚とは、なにか変化をもたらすような大きなものではなかったのです。


どんなに嬉しくても、それはゲームの中の一つのお遊び。


惹かれているのは現実でもあったのに、これ以上は望むものかと思いました。




そしていつものソロ狩場からたまり場に戻ると、



数人のギルドメンバーと、ケイトさんとアリスさんがいました。


アリスさんの様子が、いつもと違いました。


いつも物腰の柔らかい彼の態度は、固く、冷たくなっていました。

私に対しては、いつもどおり優しげで、変わらない様子です。

静かな苛立ちの矛先は、ケイトさんに向けられていました。


彼に似合わない、ぶっきらぼうな物言い。


私とケイトさんとの結婚がからんでいるのは、明らかでした。


けれど、私には意味がわかりません。


その頃の私には、「相方」と言う意識はなく

アリスさんのプロポーズはウィザードとの話。

ケイトさんと結婚した、プリーストには関係がない。

ずっとそう思っていました。



アリスさんはケイトさんを避けるようになり


ケイトさんは訳がわからず戸惑い、苛立っていました。


たまり場は、わずかに、嫌な雰囲気になりました。



このままでは、いけない。

何が直接の原因であるかは不明でしたが、アリスさんの変化の原因が私であることは明らかでした。


私は、アリスさんを人気のない場所に呼び


直接話をすることにしました。




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更新がずいぶん遅れてしまっていて申し訳ございません。


読者登録してくださった方、ありがとうございます><


年度末で仕事が忙しく、まだご挨拶にいけておりませんが、


落ち着いたら必ず、お邪魔させていただきます。

これからもがんばりますので、よろしくお願いいたします。


近況:最近どんなにネガティブになってわがまま言っても


    辛抱強く回復するまで相手をしてくれる彼に、


    愛を再確認しました。


    愛されてるのが当たり前になると、わがままになっていっちゃいますね。


    気をつけます。

「いしゃちゃん結婚しない?」


ケイトさんと狩りに行きたくてレベルをあげていたプリーストは、よく他の人からそういう声をかけられました。


そもそもプリーストの容姿は可愛らしく、キャラクターのスキルも他職の支援で、ペアを組みやすいため、そういった声はかけられやすいようです。


リアルで女性である。ということも大きなポイントだったらしく、明らかにナンパのような人もいました。(住んでる地域聞かれたり、年齢聞かれたり。とか。)


それを見兼ねた昔からの友人が、結婚してしまえば減るから。と声をかけてくれました。


キャラクターは♂ですが、リアルでは女性で、一緒にいると楽しく、よく狩りにも行きました。


結婚をすれば、その狩りの効率だって上がります。


断る理由のない話でした。


けれど。


未婚でいたら、もしかしたら。もしかするかも。


そんな考えから、どうしても彼女との効率婚に踏み切れませんでした。


ケイトさんと結婚したい。


私にとっての、この頃の「結婚」とは、あくまで相方とかそういうもりではなく、ネタ婚ですが。


形だけでもそうなれたら。と憧れました。


彼を追いかけたスクリーンショットだけが、少しずつ増えて行きました。


馬鹿な話をしたり


狩りに行ったり


寝落ちした彼の隣に座ったり。

そんな些細なことを続けて、浮かれていました。



「いしゃさんのそのプリ、結婚とかしないの?」



溜まり場のギルドメンバーが、ふとその話題に触れました。



「いあーお金ないですし。」



「この前でたレアアイテム売れたらしいじゃん。」



「あれ、ほんとですか、まだお金もらってないですよ」



「ごめ、渡すわー」



売ってくれていたのはケイトさんで、商人のキャラクターからお金を受け取りました。



「ありがとうございます。」



「いしゃん結婚しないんだね。」



「相手もいませんしねー」



「俺は?」



はい(  ゚ ▽ ゚ ;)?



えーっと…



「いいですよ。」



棚からボタ餅が山ほど転がり落ちた気分でした。




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今の彼氏と喧嘩するたびに更新している気がしないでもないいしゃです。


これから謝罪の電話でもいれるつもりです。


夢のようにさえ思えた失恋からしばらく



私は毎日学校へ行き、バイトに行き、友達と遊びました。


何かしていないと死ぬように、毎日を多忙にすることで、彼を忘れようとしていました。



その間、ネトゲももちろん楽しんでいました。


眠れない夜は、決まってたまり場の人とチャットで馬鹿な話をすることで、紛らわせました。



それに、よく付き合ってくれていたのは、ケイトさんでした。


「ごめんね、毎晩付き合ってもらっちゃって。明日大丈夫なの?」



「いいのいいのwwwいしゃんといっしょにいるのは楽しいしwwww」



「…ありがとう。無理しないでね。」



ケイトさんの気を使わせない心遣いが、とても嬉しく、一人で泣く夜に、よく慰められました。



アリスさんは、いつも夜中に現れる私とは違い、日付が変わる頃には落ちていたため、時間帯が合わなかったようです。


けれど、たまたま一緒になると、とても喜んでくれました。


ある日、私は内定をもらっている企業の内定式に行くと、当時更新していたブログに載せました。


すると、アリスさんはゲームで高額なアイテムをプレゼントしてくれました。


きょとんとしました。正直意味を計りかねました。



内定という現実をネトゲというバーチャルで祝われた、私は貰ったアイテムを素直に受け取り、喜ぶことが出来ませんでした。


たとえば、レベルアップだとか、ゲームでの出来事を祝われたのなら、困惑しなかったと思います。



「なんでこういうのくれるんだろう…」



ものでつられているんだろうか。



アリスさんから私が好きだという理由…



"前好きだった人と、私が似ている。”



それを思うと、もう彼の好意を素直に受けることはできなくなっていたのです。



数日経って、アリスさんが言いました。



「オフ会の時も思ったけど。



 いしゃさんとケイトさんは恋人同士みたい。」



アリスさんのそのつぶやきに



「そんなんじゃないよ。」



不機嫌をあらわに。否定してしまいました。



図星を付かれたようで、居心地が悪く、その場から離れました。



失恋から2ヶ月がたち、彼のことを思い出する覚悟ができた頃。



受験勉強で忙しいという彼のログインを心待ちにしている自分がいました。



彼と一緒に遊びたいためだけに、苦手だった臨時で必死でレベルを上げました。



これ以上本気になってはいけない。



「世の中必要じゃない人間なんていないんだよ。



 なんらかの役目を負って生まれて来るんだよ。」



そう、やけっぱちになる私を慰めてくれたとしても。



これはこれ以上進めてはいけない恋。



私は次第に、ケイトさんがよく話す女性に、やきもちを焼いてしまうようになっていきます。



その独占欲は、紛いもない、恋愛感情でした。




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更新がずいぶん遅れました。


これからまたがんばるので、よろしくお願いいたします。

暦が冬になりかけた頃


私は失恋していました。


私が大好きだった人は


私以外の女の子の旦那様になることになりました。


赤ちゃんを授かったそうです。


夕方呼び出されて来てみたら、これでした。


甘いタバコの臭いのする部屋


どんな顔をしてそんなことを言ったのか


私への同情で曇っていたのか。


はたまたやっとできた繋がりに喜んでいたのか。


うつむいた私にはわかりませんでした。





どうしてあんな人と一緒になるの。


あの浮気性が婚約くらいで直ると思うの。


心も体も病んでいるのに、母親になんかなれないよ。


私の中で真っ黒な感情が渦を巻きました。


どうして?


最初から、わかっていて、今さら聞けるわけもありません。


いつか、終わる関係でした。


それでも傍にいたのは私です。


言いたいことなんていつも山ほどあったけど


どれも言葉にすることはできませんでした。


ものわかりのいい人間を演じることで自分を守りました。


期待しなかったわけではありません。


いつか自分が一番になれると。


それを思うと余計惨めで、悔しくて、すがって泣くことはできませんでした。


本当に弱い人間でした。


「そっか、じゃあもう会いにこないね。」


別れの言葉は、私から。


「さよなら。」


状況に混乱したままの私が


うまく言えたのかはわかりません。


ケータイの電話帳を開いて、彼に渡しました。


「消して。アドレスとか。」


彼は少し困ったような怒ったような顔をして


使い慣れないピンクのケータイから自分のアドレスと番号と、ブログのURLを消しました。


私も同じように、赤と黒のケータイから、自分のアドレスと番号を消しました。


リダイヤルも着信履歴も


全部全部。


お互いに不干渉条約を締結して、彼の家から帰りました。


いつもは送ってもらえた道を、一人で歩いて。


一人でボロボロ泣きました。


返してもらったケータイに


作成中保存のメールがありました。


覚えのないメールには


「幸せになれ」


最後まで別れの言葉を口にしなかった彼からの最後の言葉でした。





何が幸せになれだ


たった今こんなに泣くくらい不幸にしてるのは誰だ。


だいたいやることがキザすぎる。直接さよならも言い出せなかったくせに。このへたれ。


幸せになれないのはあんたの方だ。あんな自分勝手でわがままなシンデレラシンドロームに捕まって。子供までできて。


幸せになんてなれないよ。


幸せになってほしいのに。


あぁ、体であなたが手に入るなら


私だって差し出したはずなのに。


「綺麗でいて」


こうなることがわかっていたから、あなたはそう願ったの?


しゃくりあげてみっともなく泣きながら、人気のない道を選んで帰りました。


彼と知り合って2年、そういう関係になって9ヶ月


ひっそりと繋ぎつづけた恋は


誰に知られるでもなく終わりました。

アリスさんとのことがあってからしばらく。



ついにオフ会の日となりました。



内容を深くは書きませんが







あえて言うなら







す ご い み ん な 若 い







いえ、決して悪い意味ではなく><


若い。というよりまだ高校生だった子ばかりだったので、自分に比べると幼く感じました。





男の人はいつまでたっても子供。ともいいますしね;;





一人、常識のない行動が過ぎたので、「ネット」でのイメージをぶち壊し、軽くお説教してしまいました。





アリスさんもケイトさんも若干びびっていました。





お互い、それに気づくべきだと思いました。





ネットと現実なんてこんなもの。





それぞれ別物なのだと。





「いしゃんはネットではかわいいけど、リアルじゃお姉さんみたいだね~」





そうケイトさんは笑いました。





ほんとに幼い笑顔でした。





少し前にもらっていたかっこつけた写真よりずっと





魅力的な笑顔だと思いました。





ネットと現実は、違います。





けれど、現実で出会って、魅力的に感じるなら、それは現実と同じなのでしょう。





私が怒ってお説教になり、雰囲気を悪くしたときも





ケイトさんは笑って雰囲気を変えてくれました。





大人気なかったかな、と反省すると同時に、フォローがうれしくもありました。





少しだけ、惹かれていました。





ネットですこしかっこつけた、高レベルのナイトも





現実で幼い顔で笑う、2つ年下の男の子にも。





本当に、少しだけ。




否、と笑顔で気持ちを殺しつつも



惹かれてしまう自分を意識せずにはいられませんでした。






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今の彼氏さんにしょうもない理由で怒っています。


怒っているのは確かなので怒っているんですが、理由がしょうもなさすぎて直接怒ることができません。


あー!いらいらする!!(#`ε´#)