口語訳聖書エレミヤ書 30章12-17節:
(12) 主はこう仰せられる、あなたの痛みはいえず、あなたの傷は重い。
(13) あなたの訴えを支持する者はなく、あなたの傷をつつむ薬はなく、あなたをいやすものもない。
(14) あなたの愛する者は皆あなたを忘れてあなたの事を心に留めない。それは、あなたのとがが多く、あなたの罪がはなはだしいので、わたしがあだを撃つようにあなたを撃ち、残忍な敵のように懲らしたからだ。
(15) なぜ、あなたの傷のために叫ぶのか、あなたの悩みはいえることはない。あなたのとがが多く、あなたの罪がはなはだしいので、これらの事をわたしはあなたにしたのである。
(16) しかし、すべてあなたを食い滅ぼす者は食い滅ぼされ、あなたをしえたげる者は、ひとり残らず、捕え移され、あなたをかすめる者は、かすめられ、すべてあなたの物を奪う者は奪われる者となる。
(17) 主は言われる、わたしはあなたの健康を回復させ、あなたの傷をいやす。それは、人があなたを捨てられた者とよび、『だれも心に留めないシオン』というからである。
以下が注解です。
神がある民に敵対しておられるとき、いったい誰がその民の味方になれるだろうか。 誰が彼らのために立ち、いくらかでも親切を施すことができるだろうか。
治らない悲しみは、治ろうとしない欲望に起因する。 しかし、捕囚となった者たちが正しく罰を受け、自分たちではどうすることもできなかったとしても、 主は彼らのためにご自身を現し、彼らを虐げた者たちを罰しようとされていた。 そして主は今もなお、そのようにされる。
だが、天の弁護者と聖めの御霊を無視している限り、 自分の力で癒やされようとするどんな努力も、結局は実を結ばない。
真実に回心した者、また再び主のもとに立ち返る背信者に対する主の恵みの取り扱いは、 結局のところ、ユダの民に対して行われた主の御業と同じである。
出所:Matthew Henry's Concise Commentary
