この“歌垣”の本来の目的は春秋の農耕儀礼でした。

春は山見・花見というその年の豊作を祈る前祝いであり、秋はその年の収穫を感謝する行事でした。                

春になると山の神は山から里に下って「田の神」となり、秋の収穫が終わるとまた山に帰って山の神になります

特に、春は農耕の開始にさきだって、三月節供・卯月八日など春の初めの特定の日に、山野に遊び、花見や花摘みをしました。
                         
山遊びのついでにもしくはその一つの目的として、山の神の“依りとして山から木や花を摘んできて、家に飾る風習があったようです