江戸時代の山王祭

日枝神社は徳川将軍の産土神とされていたため、代々の将軍から格別の崇敬をうけ、その祭山王祭は神田祭とともに天下祭と称され、都下随一の豪華さを誇っていた。

氏子区域は、九段から丸の内にかけての旧麹町地区全域と、日本橋南部　京橋・銀座西部を含む広大な地域にわたっている。

４５基の山車や踊り屋台の隊列が延々と続き、江戸城内にも参入し、将軍や御台所の上覧にあずかり、最初の山車から最後の山車が通り過ぎるまで半日かかったといわれている。

神田祭の活気あるにぎやかさと比べ、とてもおごそかな祭であった。

　　　　　　　　　　　　　　　     糀町一丁目山王祭ねり込
　　　　　左手前に諫鼓鶏（かんこどり）、中央遠方に猿の山車が見えている。