SIERA LEONE 2013 Spring collection #5 前編 | ISBIT DAIKANYAMA

SIERA LEONE 2013 Spring collection #5 前編

こんにちは。

SIERA LEONEの渡辺です。

今、伊勢丹で開催されている
“ONCE UPON A TIME IN WONDER CHRISTMAS”



ISBIT Diary



むかしむかし、不思議な動物たちが暮らす「ワンダーエデン」には
12の王国がありました。そこは、大いなる自然とともにある伝説の地。
あなたも、そっとのぞいてみませんか。

とっても幻想的な世界観が魅力的です。
伊勢丹に足を運びたくなりました。



今回は 2013 spring collection のリリース
第5章 <前編>をお送りします。




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05: Mythos <前編>



僕は花畑を想像しながらバースデーケーキを作っていた。

母さんは僕がパティシエになるなんて想像しただろうか。



白樺が悠々と生い茂る密林、
足元には小さな花たちが絨毯のように敷きつまり、

軽快な空は非現実的な青みを帯びて、
見守る様な日差しが柔らかく木々に降り注いでいた。




そんな光景を小さなケーキに投影すると、
それはまるで“ミニチュアガーデン”の様だった。



夢中になっていると、いつのまにか右の視界が
白い靄のように曇っていることに気がついた。


鏡を覗くと右目にケーキの粉が付いている。



いつ、付いたんだ?



そういえば右目がやけに痒い。
不思議に思っていると、シャツの裾を引っ張られた。


小さな君が大きな本を抱えて僕の裾を掴んでいた。
花の模様の入ったミント色のワンピースがケーキの粉で真っ白になっている。



せっかく今日の誕生日の為に新調したのに、、
と僕の気を知る由もなく



君は可愛らしい笑顔で
「アプリコット いれないでね」
と僕に念を押して部屋に戻っていった。






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本日夜には、“05: Mythos <後編>”をアップ致します。
楽しみにしていて下さいね。