仕事中は息子の事を考えずに済みます。

こんな時、お客様商売は助かります。

お客様と話していると気が紛れます。

でも休憩に入るとそうは行かず。

息子に電話してみました。

家の鍵もスマホも持たずに逮捕されて行った息子。

私は息子が出て行かない様にと願いを込めて、スマホを直ぐに見つかるところに隠しました。
↑小さな意地悪

鍵はいつもの所に置きました。

刑事さんに伝えたので家に入れるでしょう。

どうなるかしら?

お店は忙しく、二度目の休憩が17時になりました。

息子からLINEが来ていました。




息子からのLINEを読んで泣いてしまった馬鹿な母です。


刑事さんは、女の人ももちろんやけど男の人でも暴力はダメだと諭して下さった様です。


留置所で出された食事は食べられなかった様で、刑事さんが1,000円下さり、何か食べって言ってくれたそうです。


出て行かなくて良かった。


まだ一緒に暮らしてくれそうな事にホッとしました。


仕事終わりに迎えに来てくれたカン君にLINEを見せると、


「俺泣いてまうわ」


同じ様に感じてくれて嬉しくなりました。


カン君が彼氏で良かった。




家に帰ると息子がいました。


「なんであんなに怒ったの?」


「彼女にエッチする時はコンドームしろとか言わんといて欲しかった。


まだママにそこまで心開いて無いのに。


私の事真面目な子やとは思ってないんかな?って言われたよ。」


「真面目な子やと思ってるよ。


でも今子供出来たら困るのは、私も向こうのご両親も同じ考えやん。


もう言わないよ。」


「彼女のお母さんに会うのも、酔ってない時にして欲しかった。


社長(カン君)も挨拶して来た方が良いとか、何無責任な事言うてるねんって思った。」


「でもそれは、わざわざ出て来てくれてはったのに、挨拶しないとあかんかったと思うよ。


そんなん初対面の人に変な事言わへんよ。


いつもお世話になってますとか言うだけやん。」


「それで済まへんと思った。


とにかくお母さんに合わせたくなかってん。


酔ってるから。」


「分かった。


でも二つ足しても殴られた理由にはならへんよ。


ってか、アンタ突き飛ばしたよね?


頭がたんこぶになって、そこばっかり痛かったから気付かなかったんけど、二の腕凄い青タンになってるで。


見る?


そんで肩も腰も痛いねん。


仕事するの凄い痛い。」


「ごめんなさい。


もう絶対殴らへん。」


「私がした二つの事をして、嫌われるのは私やけど、私に暴力振るったって知ったら、彼女のご両親は間違いなく別れさせるよ。


それだけの事やで。」


「分かってる」


本当に分かってるのか信じられないと言うか、腹が立ったらカッ!となる所が父親や私の弟そっくりで。


この子の将来が不安で仕方ありません。


私はモンスターを育ててしまったのかも知れない。


本当に懲りてくれたのか。


ただ、二度と留置所には入りたくないそうです。


その気持ちを忘れません様に。