今日は誕生日である。が、プレゼントをもらったのではなく自分があげる側だった。
龍岡城で採取した石で、仕事が終わってから少しずつ制作していた。
いつぞやも書いたとおり、この石は硯の石よりも硬い。石が生成する時の温度が高温だったためらしい。手彫りなのであまり複雑なものは時間も手間もかかる。今回は龍岡の五稜郭にちなんで、まずは五芒星。あまり鋭いものはやめてかわいい丸みを持たせた。もうひとつは、一見すると勾玉であるが、実は黄金螺旋。黄金比つながりということでこの形も五稜郭と関係性がある。
特にこの黄金螺旋はパワーを感じた。見る人が見れば分かるはず。
これらは最初から非売品として考えていた。実際値段のつけようもない。
誰にあげようかと考えていたが、やはり地元の方が持つにふさわしい。そしてある程度分かる人。
ということで何かとお世話になった旅館の女将さんに差し上げることにした。
彼女は80をとうに超えているが矍鑠として切れ味も抜群、そしてなにより心、気持ちを大切にする人格者。自費出版で詩集も発刊している作家としての顔も持つ。かわいがってくれるに違いない。
息子さんと共にとても喜んでくれた。そして彼女の詩集をいただいた。今回の長野行きにおいて自分にとって重要な鍵となりうる存在だった。2ヶ月間ありがとうございました。