この日は１０ヶ所目標だったが、まだ時間があったので角田市の川東を一気に行くことにした。
第十六番札所・浄土宗・称名寺。
こちらは前回とても印象的なお寺として記憶に残っていた。なにか全体的に穏やかで優しさに包まれた雰囲気を感じ取れるのは、お寺そのものというよりはむしろその中で生活している人によるところが大きいのかもしれない。
前回と同じく住職の奥さんが丁寧に対応してくれた。これほどの品格漂わせる、しかもまったく嫌味でなく清涼感のある方もなかなか珍しい。お寺に相応しい。
本堂には木魚がいくつも並んでいる。自分はさっぱり知らなかったが、前回同行した友人の僧侶がそれがなんであるかを正確に見抜き、その際木魚と共に短い声明を唱えた。沁みるような、音。振動、波動というほうがしっくりくる。あれから９ヶ月たったのかと思い出した。
巡礼歌 「ひたすらに みなをとなえて たのめただ にせをみちびく ぼさつなりけり」
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