今までまともな名刺を持ったことがない。必要がなかったわけではない。

作家として、石工として、あるいはその他いろいろな方面において、少なからずそういう場に出くわした。

その都度、白紙の名刺カードに手書きで記載して渡していた。

印刷物が好きではないのが理由のひとつであるが、肩書き不明、職業不詳、一時住所不定という自分自身あまりにとらえどころのない存在であることが大きい。状況によって変化するので、1パターンですませることができない。手書きになるのは必然だった。書くことは苦痛ではない。ただ、それは少ない枚数で事足りていたことにも起因する。

せっかく引っ越したことだし新たなブランドもささやかに立ち上げたことだ。渡す機会も増えるだろう。これも体現するという行動の一環として、カタチに置き換える具体的アクション。と言うことで思い立った。


姓名やブランド名は今後変わらないことだろうし。引っ越したばかりだから住所や電話番号もしばらく変わるまい。いや、たとえそれらが変わったとしても新たに造ればいいだけのこと。



http://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventrylist.do

ってそういえば今月初旬に住所と電話、Eメールのハンコを造った記事を載せていたことをすっかり失念。やはり記憶が飛んでいる。

前回の反省も踏まえ、まずは名前だけのものを彫ってみた。おなじみの黒鴨硯の原石である。

やはりかなりの時間を費やしてしまった。消しゴムハンコならもっと楽なのに…などとよぎりつつなんとか完成。あまり細部を攻め込まないことにした。どこか手彫りの痕跡が欲しいってのと、勢いを残したいのもある。



http://ameblo.jp/irmr/entry-10290091348.html

先月造ったロゴのハンコとあわせて、とりあえず最低限のパーツはできた。


ロゴは後日少し変化させたものを造ろうと現在画策中。

STONE SCULPTURE-ハンコたち

3つのはんこを捺してみる。少し味気ないというか、デザイン性がまったくないのでいささか物足りなくはあるが、まあまあの出来具合。

これにその状況に応じて肩書きを書き足せばよい。すべて自称の肩書きたちではあるが…。


しばらくこのプロトタイプでいってみよう。このままのような気もするけど…。


さっそく今日、仙台の喫茶店、ミルクホールにおいて話の流れから渡すことに。この店主こそ、石のアクセサリーを最初見せた時に「アンモナイトみたい。」と言ってくれた方。その時は何も感じなかったが、アメニテスを造語した際にその記憶が蘇った。そこで繋がった。そして今日彼女にその話をしてる最中も、店内で開催中のサヴァン展のペーパークラフトが何度も壁から落ちてきた。彼女いわく「これで行け!ってメッセージだよ。」


ようやくカタチとして具現化してきている。以前ならそこで中途半端に満足して終わっていた。肝心なのはここから先。がんばろう。