あんなに泣いたのは



どれくらいぶりだろう?



あんなに気持ちをぶつけたのは



今までなかったかもしれない。




電話をきったあと



また泣いた。




泣きすぎて、なんだか腹がたってきて




好きでもない子に優しくしたらダメだよ




なんて、腹いせのメール送ってゴメンね。







でもね






出発前の君からのメール




内緒で保存しちゃったんだ。





「mael に惹かれていく自分が怖かった」



「気持ち抑えようとして、強がってた」



「後悔したくないから、どうしても言いたいことがある」




同じ気持ちでいてくれたんだね。



嬉しくて、また涙があふれた。





最後の電話、延長戦。笑




今度は、あたしが聞き役。





ひとつひとつ、言葉を選びながら話す君が




すぐ近くに居るように感じた。




「好きって言ったら、負けだと思ってた。」




強がりな君が、どうしようもなく愛しく思えた。




「俺も、同じ気持ちだから・・・。」




嬉しさと涙とでグチャグチャになりながら



うん。うん。って答えることしかできなかった。








1年後、お互いの気持ちがどんなふうに変わってるか



今はまだわからない。



「待ってる」なんて言葉は



重すぎて言えない。




でも




会えると信じてる。




たった1週間しか思い出のないあたし達の




未来を信じて。



最後にひとつだけワガママを言っていい?



最後にもう一度だけ、君の声が聞きたい。




「どうした?」



って、君の声。



恥ずかしくて、声が聞きたかったから・・・



なんて言えなかったけど



気づいてくれてたんだね。



「なんでも聞くから・・・話して?」



って、君は言うけど




話したら、きっと泣いてしまう。




あたしの気持ち、全部ぶつけたら



楽になれるの?



君は平気なの?




考えるより先に、言葉がでてきた。




これで終わりなんて、いや。


思い出になんて、できない。


もう一度・・・会いたい。


君に会いたい。




こらえようとしても、涙があふれて



何をはなしてるか、わからないのに



君は黙って聞いてくれてた。





「出会えてよかった。」




「ありがとう」




「幸せな時間を・・・ありがとう。」





君からの言葉ひとつひとつに



終わりを感じた。




最後に君が



「最高の思い出をありがとう」って言ってくれたこと。



一人になって、何度も頭の中で繰り返した。



「最高の思い出」を作ろうとした自分が



バカみたいに思えた。




思い出になんて、したくないよ。




電車の中から送ってくれた、君からのメール




「遠くから mael の幸せを祈ってる」





現実を突きつけられた気がした。




わかってたけど・・・そんな簡単に言わないでよ。



遠まわしな「サヨナラ」





枯れるまで泣いて・・・なくなればいいのに。



この想いも、あたし自身も。



全部、消えればいい。



そう思った。




あと、24時間もしないうちに



君は、遠くへ行ってしまう。




夢から覚めるように、また現実が始まる。



そうして、いつか



思い出にできる日が来る・・・。





あたしは、オトナだから



きっと、思い出にできる。




あたしは、強いから



きっと、大丈夫。







朝早くから家を出て、2時間半かけて来てくれた君。



待ち合わせた駅で、見つけた君が


まぶしく見えた。



どんな小さなことも、楽しく思えた。



人差し指の同じところに一生傷があったこと。


笑っちゃうくらい嬉しかったこと。



時々触れる手が


どうしようもなく、くすぐったかったこと。



雨の予報だったのに、傘がいらないくらいの天気で


得意げな自称晴れ男の君の表情。



水族館で、まぬけな顔の魚をみつけては


2人で大笑いしたこと。



初めて見たっていう、イルカに大喜びしてくれた君の横顔。



気づくと、魚を見ずに、あたしを見てくれていた君の瞳。



恥ずかしがって、目も合わせられないあたしを


可愛いって言ってくれた、君の声。




すべてが愛しく思えた。



すべてが輝いて見えた。



君と笑い合えることが



驚くほど幸せで



この瞬間が続けばいいと、本気で願った。



抱きしめてくれた君の温度が、心地よかった。




君は、何度も



「なんで、俺にライター借りたの?」


って聞いたけど



「タバコが吸いたかったから。」



って、そっけなく答えてゴメンね。




どう答えていいか、わからなかったんだ。



ただね、あの時


ライターを借りたのが、君でよかった。



「他の人でも、こうなってた?」



なんて、聞かないで。



君だからだよ。



君じゃなかったら、こんな気持ちにならなかったよ。




たった2回しか会ってないのが、嘘みたいに


1分・・1秒ごとに、君を好きになって



同じだけ、お別れが近づいてることに気づいて


一人、泣きそうになってた・・・。







「ねぇ、いつか君は 僕のことを 忘れてしまうのかな?」



なんて、君が歌ってくれた歌が、頭の中でグルグル回って




泣きそうな笑顔になってたの、君は気づいてくれてた?


















決めた。



行きたいとこ、どこでも行こう!



君との、最高の思い出をつくろう。



この出会いに意味があるなら



きっと、忘れられない夏になる。




いっぱい笑って



最高の笑顔で見送ろう。