こんにちは!
英語アレルギー克服の専門家・
成功するLLM留学コンサルタントの
ペルクです。
今日のロサンゼルスは、
ロサンゼルスらしい天気で
カラッとして洗濯日和な一日でした。
こんな日は、朝洗濯物を干すと
夜までには乾いてしまうほど。
南カリフォルニアに住む利点の一つですね★
今日は、ハーバード大学LLMプログラムの
Personal Statementの書き方について
お話しようと思います。
LLMに出願する際、どこの学校も
Personal Statement (PS)または
Statement of Purpose (SP)のどちらかを
提出するように求められることが多いです。
どちらもそんなに大した違いはなく、
書く内容は大体同じです。
(PSの具体的な書き方については、また後日。)
PSやSPは日本語では「出願理由書」と
訳されることが多いのですが、
その名の通り、なぜ自分がその学校の
LLMプログラムに参加したいのかを、
せつせつと熱く語るための機会だと思って下さい。
その過程で、もちろん自分の経歴や、
自分がどんな人間なのかについて説明する
必要が生じてくるので、PSもSPも結果的には
書く内容が似通ってくることになります。
もちろん、学校ごとに「○○について言及するように」
というような詳細な指定をしているところもあるので、
各学校の募集要項をしっかりと確認する必要があります。
その中でもハーバードは特に変わっていて、
PSの他にもちょっとしたリーガルエッセイを
書くことが求められています。
このエッセイは、自分のことを書くのではなく、
(1)自分の興味のある法分野で見られる重要課題
または(2)ある国や地域で起こっている法的問題
のどちらかを取り上げて説明し、
それに対しての解決策を提案しないといけません。
ですので、ただ自分のことを語ればいいPSに比べると、
断然難易度が上がることになります。
とは言え、きちんとした論文を書くことが
求められているわけではなく、
あくまで「自分の見解を述べる」ことが
評価の対象になるので、
そこまで滅茶苦茶難しい課題ではありません。
ハーバードのPSにどうやって取り組んだら良いか、
具体的ステップを以下にまとめましたので
是非参考にしてください。
<ハーバード大PSパートAの書き方>
① 課題文を確認し、(1)と(2)どちらについて書くのかを決める
2017年11月時点での課題文は、以下の通りです。
Your Personal Statement should address both of the following questions specifically, with Part (A) constituting at least half of the total length:
(A) Briefly describe either an important issue in your field of interest or a current legal problem facing a particular country, region, or the world, and then propose a theoretical framework or a legal analysis or strategy to address this issue.
(B) Please tell us something about yourself — in particular, why you wish to pursue an LL.M. degree at Harvard and how doing so connects with what you have done in the past and what you plan to do in the future.
出典:https://hls.harvard.edu/content/uploads/2017/09/Sample-LLM-App-for-Web-2018-2019.pdf
課題文が変わっている可能性がありますので、
現在の課題文をちゃんとハーバード大のHPで
確認してくださいね。
パートBは、一般的なPSと変わらないので、
ここではパートAの取り組み方のみご紹介します。
まずは、(1)自分の興味のある法分野で見られる
重要課題 または(2)ある国や地域で起こっている
法的問題 のどちらについて書くかを決めましょう。
一般的には、ご自分が担当することが多い
法分野に関するものの方が書きやすいと思います。
((1)の場合ですね。)
または、日本の法制度全体に存在する
問題などは、(2)にあてはまることでしょう。
(裁判員制度や死刑制度などがその例です。)
② ステートメントの単語数を確認する
2017年11月現在では、PS全体の単語数は
1,500単語以内に収める必要があります。
単語数の制限から一単語でもはみ出してしまうと、
「インストラクションを守れない人」と見なされて
評価に悪影響が出るので注意してください!
そして、その1,500単語のうち、
パートAの占める割合が半分以上 である
必要があります。
なので、単純に考えると、
パートAの単語数は750語前後 ということになります。
もちろん、それより多くなっても構いませんが、
自分の人間性や情熱など、他の出願書類の中では
十分にアピールできないことをパートBでは
アピールするチャンスがあるので、
なるべくパートBに割ける単語数は多いほうがいいでしょう。
ページ数でいうと、Times New Roman 12ポイント、
1インチ(約2.5cm)マージン、一行空け間隔で
1,500単語は大体5ページくらいになると思います。
(もちろん、場合によって多少前後します。)
なので、パートAに関しては、
約2.5ページ を割ける計算になります。
このページ数の目安は、
次のステップでエッセイのアウトライン(構成)
を考える際にとても役に立ちます。
③ パートAのアウトラインの構成を考える
TOEFLのライティングセクションで
お馴染みかもしれませんが、
英文のエッセイは3つのパート で構成されています。
それは、
Introduction (イントロ、導入)
Body (ボディ、理由を説明する部分)
Conclusion (結論)
の3つになります。
この構成は、PSのパートAにも使えます。
約2.5ページのエッセイですので、
目安としては
Introduction - 約0.5~2/3ページ
Body - 約1.5~1.7ページ
Conclusion - 約1/3ページ
これくらいを目指して構成を考えると、
書きやすくなると思います。
④ アウトラインを作成する
アウトラインは、英文エッセイを作成するための
ロードマップになります。
3つのパーツにおいて、
決めるべきことは以下の通りです。
1.Introduction
・導入文
自分が言いたいことの一般的な背景を
説明するような文がおすすめです。
・Thesis statement
「このエッセイはこのことについて書かれています」
と言及する文をThesis statementといいます。
日本語の文章ではあまり見かけませんが、
英文のリーガルライティングでは重要な要素なので、
是非入れることをお勧めします。
例えば、「これから私がビジネス法務の実務で
直面した2つの問題点と、それらに対して
私が提案する解決策についてお話します」などです。
Thesis statementは、一般的には
Introductionのパートの一番最後に
来ることが多いです。
(でも決まったルールはないです。)
2.Body
・問題や課題の説明
このエッセイで取り上げる、ある法分野における問題や
既存の法的課題点を説明します。
ご自分の実務経験と絡めて説明すると、
ユニークで興味深いエッセイになると思います。
・(既存の解決策)
先に述べた問題に関して、
もしも既存の解決策が存在するなら
それについても言及することをお勧めします。
とくに、既存の解決策が機能していない場合は、
それを踏まえての新しい解決策を提案することが
できますし、
既存の解決策がまあまあ機能している場合でも、
より良い効果を得るための改善策を
提案することができるからです。
なかなか、白紙の状態から
まったく目新しい解決策を提案するというのは
結構難しいですし、説得力にも欠けるので、
「既存の解決策を少し改善したバージョン」
を提案するのが一番簡単です。
・自分が提案する解決策
ここがこのパートAのハイライトであり、
ハーバードが一番見たい部分でもあります。
今まで長々と英文を書いてきたのは、
この部分を主張するための下準備のようなものです。
ですので、この部分はしっかりと書きましょう。
最低でも0.5ページは割きたいところです。
解決策を提示する際には、
「こうするべきだと思う」と主張するだけでなく、
ちゃんと理由も述べるようにしましょう。
その理由というのは、これまでBodyの中で
述べてきたことと関連があるはずです。
例えば、「既存の解決策はこういう理由で
機能していないと思われるので、
新しい解決策はこうあるべきである、
そうすれば、機能していないこの部分を
カバーできるはずだからである」、といった感じです。
3.Conclusion
もう一度簡単に、結論(自分が提案する解決策)
を簡潔に述べて終わりです。
結論の部分では、新しい事柄に触れることはなるべく避け、
今まで述べてきたことを簡潔にまとめる
くらいに留めておきましょう。
⑤ アウトラインに基づいて英文を書く
750単語前後におさまるように、
適宜調整しながら英文を書いていきましょう。
2.5ページでこれだけのことを書くのは
ページ数的にキツキツになると思うので、
あまり詳細なことについて書く余裕はないと思います。
なので、結構ボヤっとした文章に
なってしまうのはしょうがないです。
細部にこだわるよりも、ここで説明したような
大まかな構成がちゃんとできていて、
新しい解決策を説得力を持って説明できている
かどうかに焦点を当てるようにしましょう。
いかがですか?
一見して大変そうに見える
ハーバードのPS課題も、
こうやって一つ一つの構成部分にチャンクダウンしていくと、
そんなに難しい課題ではないと思います。
もちろん、他にもいろんな書き方ができますが、
ここでご紹介した方法は、一般的な
英文リーガルライティングの方法に則しているので、
評価されやすいと思います。
(ロースクールの教授が慣れ親しんでいる構成です。)
ご質問・感想などありましたら
是非コメント欄にお願いします!
是非一緒に留学の夢を叶えましょう☆
ペルク