受験生と塾講師の青春実録ストーリー「Tファミリーの軌跡」
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ブログリニューアルのお知らせ

長い間放置してしまい申し訳ございませんでした。

 

 この数年間のうちに様々なことがありました。

 Tファミリーのメンバーも大人になりました。

 私も年を取りました。

 

 このたび、ブログを引っ越しし、心機一転加筆を加えながら

このTファミリーの軌跡を最後まで書き上げたいと考えております。

 

 新しいURLは下記の通りです。

 http://tatsurofamily.cocolog-nifty.com/blog/


 新しいブログもどうぞよろしくお願い申し上げます。


  

集いし6人の生徒達 その2

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 【これまでのお話は「 こちら 」 をご覧ください】

  → http://ameblo.jp/ir013032/entrylist.html

 

 今日は大学院からのアップです。

 

 今日は台風一過でいいお天気ですね。

 空気もひんやりとして一気に秋めいてきた気がします。

 

 「Tファミリーの軌跡」も始めてから多くの皆さんにご覧頂いています。

 本当に予想外のことで驚いている半面、とても嬉しく感じております。

 本当にありがとうございます。

 中には毎日ペタを下さる方もいて、ご愛読いただいていることにただ感謝申し上げるばかりで感無量です。

 ご覧頂いている皆さんにも、私とTファミリーのメンバーが経験したドラマを共有できれば幸いです。

 

 また、何かございましたらメッセージもお待ちしております。


 

 さて、Tファミリー二人目をご紹介しましょう。

 二人目は「るみ」です。

 

 るみは元々私が別の教室で教えていた生徒です。

 初めて私の元に来たのは高校二年の途中でしょうか。

 本当に大人しい子でした。

 僕が何を言ってもあまり反応がない。

 愛想笑いも少なめで、あまり自分のことを語ろうとしません。

 

 聞いたことと言えば、学校でダンスをやっていること。

 建築関係の学科に行きたいということ。

 その二つぐらいでした。

 

 そのぐらい本当に何も話してくれないもの静かな生徒だったのです。

 さて困りました。

 雰囲気をどう盛り上げようか。

 終始苦労したものです。

 その曜日になると教室に行くのが憂鬱になるぐらい(笑)

 

 こういう子なんだなぁと思っていましたが、コミュニケーションが一方通行になりがちなのはやはり困ったものでした。

 しかしるみは授業中寝ることもなく、明らかにダンスの練習で疲れている時でもちゃんと塾に来て、問題をこなしていきました。

 今ではお決まりとなっている私が生徒たちに「第一関門」と呼ぶ文法問題集をグチもこぼさず淡々とこなしました。

 元々の出来は、ハッキリ言えばそれほど良くはなかったと思います。

 でも彼女には努力をする根性がありました。

 その気持ちの強さに、私は気付いていたのです。

 

 るみが高校二年から三年に上がる時、私も勤務先が変更となり、私の地元である駅前の教室で週二回勤務することとなり、るみの来ていた教室では勤務をしないことになりました。

 本当ならば、るみの来ていた教室でほかの先生にるみを見てもらうこともできたでしょうが、私は聞きました。

 「私の勤務する教室に4月から来ないか」と。

 るみは少し考えたようでした。

 いつもお決まりのうつむき加減の姿勢から微動だにせず、ちょっと迷ったように目を少しだけ動かしながら、考えていました。

 

 そして、るみは私についてくることになりました。

 今思えば、あの時るみが私について来なかったら、Tファミリーは成立していないかもしれません。

 そして、本当のるみを一生知ることはなかったでしょう。

 それほど、Tファミリーにとってはターニングポイントとなる決断を、私とるみは下したのです。

 

 そんなことを当時はつゆ知らず、るみは4月から私の元へやってきました。

 大学受験にともに挑むために。

 そして、大きな運命の歯車を知らず知らずのうちに動かすために。

 

 つづく

 

ペタしてね

集いし6人の生徒達 その1

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 台風が来ていますね。

 もう通過したのでしょうか。

 この読者の皆さんに被害がないことを祈ります。

 

 さて、久々の更新になってしまいました。

 ちょっと旅に出ていたためです。

 申し訳ありません。

 

 今日からはTファミリー一期生についてお話していきましょう。

 

 まず一人目。「ノリ」です。

 

 ノリは私立高校に通う男の子。

 本当にフツーの子です。

 素直で、勉強も熱心にやり、芯が強い生徒でした。

 

 高校二年の途中から僕のところへやってきました。

 目標は医学部医学科。

 家族に医者をやっている人がいて、影響を受けたと言います。

 

 彼のえらいところは、親に薦められることもあったでしょうが、自ら医師になりたいという思いが強く、それが揺らがなかったこと。

 まさに医者になるべくしてTファミリーに入ってきた生徒と言えるでしょう。

 

 高校二年の時には文法に時間を費やしました。

 本人は当初から私立大学の医学部を第一に考えていたこともあって、文法や英文解釈の力が求められました。

 普段は物静かなノリですが、人当たりも良くTファミリーと出会うことが彼を大きく運命を導くことになります。

 

 そして、忘れてはいけない点がノリは「はじまりのはじまり」で書いていた劇的な医学部合格を果たした彼と同じ高校でした。

 つまりノリからすれば「彼」は先輩に当たるわけです。

 ノリが高校二年の時に、医学部と体当たりで受験に挑み、見事に合格をつかんで見せた彼の姿をノリは本当に間近で見ていました。

 そして、彼は彼の背中から多くのことを学んだのでしょう。

 結果として、ノリは私の元で受験に挑むことに決めた。

 今思えば、よく決断できたものだと思います。

 他に予備校に行くこともなく、こんなどこの馬の骨かわからない私の元で人生の大勝負に打って出ようというのですから。

 きっと、それは先輩として見事に受験を戦い抜いた「彼」のおかげなのでしょう。

 ノリも彼の背中を記憶に残しながら、受験へと向かうことになるのです。

 

 つづく

 

ペタしてね

Tファミリーの軌跡を語るにあたって

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 Tです。

 更新が遅れたことをお詫びします。

 

 改めて紹介しますと、私は学生のかたわら、塾講師をしています。

 この「Tファミリーの軌跡」はその塾を舞台に6人のTファミリー一期生の生徒達と、講師である私Tとの一年に及ぶ大学受験との戦いの歴史をつづったものです。

 

 Tファミリーが結成されたのは2006年。

 今からもう三年も前の話です。

 今日からはそのTファミリー一期生のお話をしたいと思います。

 

 思えば偶然な出会いだったと思います。

 学校も違えば、志望校も違う。

 学びたいことも違えば、それぞれ全く異なる個性の持ち主です。

 唯一共通している事といえば、Tファミリー一期生はみんな理系だったということぐらいでしょうか。

 そんな6人がひょんなことから私の生徒となり、そしてストーリーを展開してくれます。

 

 以前にも言いましたが、Tファミリーの軌跡でお話しするストーリーは全て実話です。

 よく高校生を題材にしたドラマに出てくるような不良たちのケンカや、イジメのシーンもありません。

 とびきりプレイボーイが出てくるわけでもなければ、警察沙汰になるような出来事だってありません。

 読んでいる方を魅了するような教師も出てこなければ、破天荒な経歴を持ちながらも生徒達を引っ張っていくような講師だって出てきません。

 

 本当に普通の高校生達と、当時大学生講師だった私の日々の出来事を回想して書いていくだけのものになるでしょう。

 

 そんなものが本当に面白いのか。

 正直言うと、面白くないかもしれません。

 でも、私にとっても、生徒達にとっても、あの一年はきっと一生忘れられないものになる。

 そんな確信があります。

 それは、きっと普通の高校生をやっているだけでは得られない何かがTファミリーにあったからだと思うのです。

 だから、彼らはTファミリーを作り、歴史を刻んだ。

 

 私も受験をくぐり抜けて、自らの手で合格をつかみました。

 現代の高校生達、受験生達を見ていると、昔の陳腐なドラマにあったようなすごい体験や経験をしている方なんてほとんどいないでしょう。

 平凡に毎日を過ごし、テスト前には勉強をし、それが終われば部活をしたり、友達とお喋りに興ずる。

 私だって、そんな高校生活を過ごしました。

 

 高校生の時って、すごく大切だと私は思うんです。

 必死に何かをやり、それを成し遂げた達成感や充実感をそっくりそのまま自分の成長へと帰依できる。

 そんなとても貴重な時間だと思うんです。

 

 僕自身は、大学受験にもそれを求めました。

 あえて周りからは無理だろうと思われるような目標を掲げました。

 そして、自らの手でそれを掴んで見せました。

 その時に得た自信は、きっと多かれ少なかれ人生に役立っていると勝手ながら思っています。

 

 私は、そんな思いを生徒達にも味わってほしかった。

 最初は、うざい熱血漢だと思われたかもしれません。

 でも、受験は自分の人生を決める一大勝負なんです。

 だからこそ、自らの手で掴み取ってほしい。

 その手助けをしたいとの思いでこれまでやってきました。

 

 お膳立てされた未来じゃ、面白くない。

 自分で勝ち取るからこそ、見えてくるものがある。

 

 Tファミリー一期生は、まさにそんな自らの壁に真っ向から向かっていった立派な受験生だったと思います。

 そして、仲間とともに学ぶことの意義や自分への意味合いを理解してくれた気がします。

 

 話がそれましたが、Tファミリーの軌跡は今述べたようにつまらないものかもしれない。

 でも、普通の高校生達が内なる闘志を燃やしながら受験へと挑む、本当のリアリティにあふれた激闘と友情、そして感動の実話なのです。

 

 もし興味を持ってくださる方がいらっしゃったら、これまでTファミリーを見守ってきた私としてはとても嬉しく思います。

 

 まず、お話を始める前にTファミリー一期生となる、その6人を一人一人紹介しましょう。

 

 ペタしてね

はじまりのはじまり 最終話

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 合格発表から二週間。

 彼が旅立つ時が来ました。

 大学の近くで下宿をするためです。

 

 旅立つ前日、彼は塾へ顔を出しました。

 

 お互いに、言葉少なでした。

 これまでやってきたハードな日々を思い返し、彼が今つかみ、自らつなげた望みの大きさをかみ締めるように、私達は立っていました。

 

 しばしの間の後、彼が切り出しました。

 オレ、Tには本当に感謝してる。

 オレが「医学部に入らせてくれ」って言ったあの時、Tがうなづいてくれなかったら、今のオレはないと思う。

 ここまでオレに向き合って、一緒に夢つかむ手助けしてくれて、何よりバカやったオレにいつまでも付き合って勉強教えてくれた先生、いなかったし。

 ここまで来れたのは、Tのおかげやと思ってる。

 これだけは、言っておきたかった。

 ありがとう。

 

 そう言い切った彼の目には、少し涙がにじんでいたような気がします。

 

 塾の窓からは、もう春の風が吹き込んできました。

 まるで、それまでの私達の努力の日々を、いい思い出に変えてしまう定着液をかけるような、そんなやわらかな風でした。

 

 私は言いました。

 そう言ってくれるのは、本当に嬉しい。

 しかし、一つだけ間違っている。

 今の栄光を掴んだのは、僕でもなく、他の誰でもなく、自分自身なんやってこと。

 僕は確かにずっと寄り添い、ともに考え、ともに悩み、ともに苦しみ、そしてともに喜んだ。

 でも僕はお前が自分で化学反応を起こすための触媒であったに過ぎない。

 僕は山の道案内はしても、山を実際に登ってそのてっぺんから人生で一番きれいな夜明けを見たのはお前自身なんやってこと、忘れるな。

 お前が受験に向かう時、自信と誇りを持ってのぞめと言った。

 今、栄光を掴んだのだから、今回得た自信と誇りを持って大学生活を送れ。

 今回受かったのは、紛れもない事実。

 だが、肝心なのはこれから。

 医学部に入ったら、これまで経験したことないような勉強の日々になるやろう。

 周りでも留年するやつがたくさん出てくるやろう。

 

 大学ってとこはな、本当に自由なんよ。

 だからこそ、自制心と自立心、そして克己心が大切になってくる。

 授業休んだって、留年したって、周りのやつらにとっては所詮他人事でしかない。

 だから、何があっても留年するな。

 それが僕への恩返しだと思ってくれ。

 

 頑張れ。そして、夢をつかめ。立派になって、戻って来い。

 

 

 あれから、もう四年以上が経ちます。

 彼は、無事に四年生になっているようです。

 

 これで、「はじまりのはじまり」は終わりです。

 彼との一年は本当に僕にとっても人生の記憶に残るものでした。

 しかし、本当にTファミリーの歴史は、まだ始まってもいなかったのです。

 

 偶然出会い、集った6名の戦いが幕を開けるのです。

 

 ペタしてね