(sheen 新作)
2019年度 87本目の劇場鑑賞
リュック・ダルデンヌとジャン=ピエール・ダルデンヌ兄弟の演出による1996年のベルギー映画
少年イゴールは学校も行かず父親ロジェの仕事:不法移民の斡旋、彼への住まいの提供、不法就労の斡旋、を手伝っていた。違法ではあるが働き者で少年らしい趣味も持っていた。
ある日抜き打ちで移民局の査察が入る。建築現場で働いていた不法就労者たちはイゴールとイゴールの父親の誘導で逃げたが、その際アフリカからの移民のアミドゥが足場から落ちてしまう。イゴールは瀕死のアミドゥを病院に連れて行こうとしたが警察沙汰になることを恐れた父親の反対により叶わなかった。結局アミドゥはイゴールに妻子の世話を頼んで死んでしまう。遺体はイゴールとイゴールの父親により埋め隠される。
アミドゥの妻アシタは、夫は借金取りから逃れて雲隠れしているだけだと思い込み、いつまでも帰りを待つつもりだ。しかしながら父親ロジェは一日でも早くアシタと赤ん坊を追い出そうとして色々策を練る。しかしイゴールは父親の無情な追い出し策を許せなくアシタと赤ん坊を連れ去り、・・・・・・。
悪ガキで常にクールを装っていたイゴールの良心が一筋の光となりかえって影を濃くする。
移民問題、そして違法とは分かっていてもそれでしか生活を維持できない人たち。また彼らの子供たちにも選択肢は多くない。このような影に潜む人たちを取り上げ、問題提起した作品だ。
最後のシーン(結果を示さない-しかしながら想像できる<多くのバージョンがあるだろう>)が最高!
駅の騒音とイゴールの息遣い。手持ちカメラ映像の緊張感。小泉進次郎ではないが、「理屈ではなく」良い。
カンヌはじめ世界で大絶賛された作品で名前は聞いたことがあるが観ていなかった作品だ。
北千住のシネマブルースタジオでしばらくダルデンヌ兄弟監督特集をするようなので全部観ようと思っている。
評点・・・★★★★☆ 4.5


