はな
和風ステーキ

なすのおひたし

ちんげんさいたちの中華炒め

お好み焼き


茶色い・・・汗


はな









ひじきの煮物

豚しゃぶ

あさりのしょうゆバター

エビの味噌汁

おまけのもずく

あーちゃんが先日しんでしまった。



あーちゃんは、

私が学生の時、

帰ってきたらいつもお魚の煮ものとか、

煮しめとか大学芋とか、おきゅうととか、

おこわとかおはぎとか、お味噌汁とか、

作ってくれてて、和食特においしかった。


じいちゃんと畑仕事がんばって、

じいちゃんが半身不随で倒れたら、

ずーっと看病して、畑仕事して。


あーちゃんのお部屋に行くと、

おしゃべりが大好きなあーちゃんは、

いつも昔の話をしよった。




昔は国語の先生で、

9人兄弟の長女で、

家事手伝いをよくしよった。


炭鉱の生まれやったけ、

食べ物に困らないようにと、

農家へ嫁ぐ。


キューピーちゃんが好きなあーちゃんは、

お部屋にキューピーちゃんがたくさんあって、

昔、自分に似てるって言われたのがうれしかったみたい。


最近はよんさまにはまり、

部屋中よんさまやった。


裁縫が得意で、

よく、いらなくなった服で、

帽子や、ズボン、バックを作って見せてくれよった。


キラキラしたものが大好きで、

茄子紺や群青色の生地に、

キラキラしたビーズやスパンコールがすきやった。


私の就職を心からよろこんでくれて、

銀行の窓口にも連れて行った。

わたしここではたらきよんよ。


彼氏を紹介したら、

前の彼氏よりいいやないね~。

前の彼氏はあーちゃんあんまりやった。

と毒づいた。


じいちゃんが死んでからは、

ピアノでよく上を向いてあるこうを弾きよった。

泣いとったんやないかな。


じいちゃんの写真を枕元に置いとった。

横にはよんさまの写真があった。


奥納戸はあーちゃんの衣装部屋で、

よく、これはいついつ買った。

だれにもらったってファッションショーをしよった。

私もそこであーちゃんの話を聞くのが大好きやった。


そこには大きな鏡があって、

私が死んだら、この鏡に映るけね!!

っていいよった。


私早速行ったけど、

あーちゃんおらんやった。


しんでからすぐは忙しいんかな。




あーちゃんが胃に異変を感じて、

病院に入院した時、

あーちゃんを小さくかんじた。


胃を全摘出するって聞いた時は、

私の心臓が止まりそうやった。


癌が胃を覆い尽くしとった。


あーちゃんなんでそんなになるまでゆわんやったと。


あーちゃんは我慢しとった。



そして、退院して家に帰ってきて、

ご飯は宅配サービス。

細かくきってくれる。


あーちゃんは宅配してくれる男の子や、

パートの女性とすぐに仲良くなった。




私は、

朝出勤する前に必ずあーちゃんに声かけて、

帰ってきたら必ずあーちゃんのへやに行って、

プリンと三ツ矢サイダーをプレゼント。


にっこりわらって、あーちゃんうれしそう。

弟も欠かさずあーちゃんにサイダーとかプリンを買ってあげよった。




あーちゃんは、入退院を繰り返した。




私が東京に来てからは、

あーちゃんと文通開始。



キラキラした便せんや封筒を買うのが、

楽しかった。


あーちゃんからのお返事も、

超楽しみやった。


お盆・正月・連休は必ずかえりよった。

文面もそれが常套句になった。


あーちゃんのお手紙が愚痴ばっかりになってきた。

つらいみたい。

思うようにものが食べれんことととか、

私は生きてきて、苦労しかしてきてない。

とか。


だんだん後ろ向きになるあーちゃんを、

前向きに変えたかった。


あーちゃんが作ってくれた、

あの煮魚の味、世界で一番うまい。

あーちゃんの顔を見るために福岡に帰りようとよ。

福岡に生まれて本当に幸せ。

あーちゃんにはこんなに立派な孫がおるんやけ、

世界一幸せ者よ!!

って言った。

私のたった一人のあーちゃん。

元気でまっとてね。


帰ったらあーちゃんが手を握って、

お帰り。若い子から元気もらうんよ。

こうやって。

って。


私の手を、

しわしわの手でぎゅっ。





絶対にあーちゃんを失いたくなかった。

いつもそばにおってくれた。


私はあーちゃんに何ができた?

何かできた?

あーちゃん。



離れてごめんね。

さみしかったよね。


毎朝あーちゃんの部屋に、あいさつにいきよったのに。




7月に帰った時、

あーちゃんはホスピスのような、

療養施設に入院して、

お見舞いに行ったら、

ご飯の文句をいいよった。


すりつぶしとうけ、

なんがなんかいっちょんわからん。


消化をよくするためなんよ。あーちゃん。



病室の冷蔵庫から、

近所の人がお見舞いで持ってきてくれた、

イナリと巻きずしを出して、

私と妹に食べなさいって。


でも、なんだかんだ言って、

あーちゃんも一個食べたね。


私が、

超ちっちゃい金太郎あめを買って持っていったら、

これならたべれそうって。


あーちゃんまた来るけね!

私の手をぎゅっと握ったあーちゃん。

しわしわの手。


私のパワーをたくさん吸い取って。

元気になってね。






それから、

一か月後。



妹からメール。

ねーちゃんいつかえってくると?


私は、今回盆は帰省できず。



9月の連休に帰るよ。


あーちゃん、具合悪そうで、

全然しゃべらん。

麻薬(痛み止め)で意識もぼーっとしとる。

黄疸・浮腫もでて、

あーちゃんがかわいそう!


妹は看護師で、

より鮮明にあーちゃんの具合をつたえてくれた。


あーちゃんはおしゃべりで、

病気しても、

口から上は元気ばい。

っていいよった。

なのに、

しゃべらんってよっぽどやん。。。





父に電話。


あーちゃん具合大丈夫?

9月には帰るけど。


それまでもたんかもしれんけ、

覚悟しとけ。




父はじいちゃんの時も冷静やった。

今回も冷静。

私たち子供には絶対弱い顔を見せん人やった。





私は、

いてもたってもいれなくなって、

あーちゃんに手紙を書いた。


あーちゃんは生花より造花が好きやったけ、

急いで花の手配をした。




それから、二日後の朝に、

あーちゃんはなくなった。




朝、電話をかけてきてくれた弟。


初めは普通にしゃべりよったんに、

とたんに泣き出した。

あーちゃんがなくなったんよ、ねーちゃん。


昨日、夜に弟と電話で、

あーちゃんに手紙と花を届けてねって、

話たばっかりやった。


明日、俺がお花明日持っていくけんね。

って。




弟をなぐさめて、

今日帰るけって電話をきった。

なんて話したか覚えてない。



電車の中で涙がとまらんやった。

彼氏が家まで一緒に戻ってくれ、

家でもずっと涙がとまらんで、

会社への連絡はメールしかできんやった。


彼氏はとりあえず会社に行き、

私は涙でよく見えんやったけど、

帰りの飛行機をネットで探した。

気づいたら、寝てしまっとった。


飛び起きて時計見たら、

1時間くらい寝とった。

意味不明。

早く帰りたいのに。



妹から電話で、

もう帰ってきようと?って。

ばたばた飛行機予約して、帰った。


乗り換えの品川で、

彼氏が待ってくれとった。

香典を準備してくれとった。


お金たりんやったら、

この中から使ってもいいけ。

気をつけるんよ。

って。



空港で搭乗手続き。


受付のお姉さん、

通路と窓側は開いておりません、

真ん中のお席になります。


はい。

って言ったとたん、

鼻水と涙があふれ出てきた。



気分優れませんか?

大丈夫ですか?




恥ずかしい。

27にもなって、

嗚咽でうまく答えられん。

はずかしい。




非常口の席でしたら窓側ご案内できますが。

本当に大丈夫ですか?



あんまり聞んで。

こっちは全然大丈夫じゃない。


ハンカチがべちょべちょ。



おねえさん、朝から変な客って思ったやろうな・・・。




そして、

窓際席へ。



飛行機からみた雲の上は、

天国みたいに見えた。


雲の上をふわふわ歩けるんやないかと思うくらい、

夏の雲はふわふわ。


空はダメやね。

見たら涙が止まらん。


となりに乗っとったおじさん。

変な子やと思ったやろう。

鼻水が滝のようやったもん。


はな
あまりにも美しすぎて、撮ってしまった。







お通夜に駆け付けた時、

あーちゃんはつめたかった。


本当に寝むっとるようで、

あーちゃん帰ってきたばい。

ってゆっても、おきんやった。


もっと早く帰っておけばよかった。




目がパンパンに張れてガチャピンみたいになった。

おかあさんが気持ち悪いよって。

母上・・・

他にいいかたあるよね。

ガチャピンて・・・





あーちゃんのひつぎには、

よんさまコレクション(カレンダー・風呂敷・写真)

ファンタグレープ(ほんとは三ツ矢サイダーより飲みたかった)

化粧品(あーちゃんが使いよったやつ)

渡せなかった造花

今まであーちゃんに宛てた手紙

孫の写真

あーちゃんとじいちゃんの2ショット写真

甘味和菓子

あーちゃん手作りの帽子たち

歌詞のつづられた手帳

キラキラのおっきな指輪

眼鏡


もろもろいれた。


あーちゃんさみしがり屋やけん。


妹と通夜の夜に、

あーちゃんのお部屋で荷造り。


あーちゃんこれだけあったら、

大丈夫やろ!


荷物が多すぎて、じいちゃんもびっくりやね!

なんかこりやぁって。



でも、

金属はだめらしい。


しかも、あんまり入れると温度が上がりすぎて、

骨が残りにくくなるとのこと。


あーちゃんの骨は大丈夫やった。







お通夜も告別式も滞りなく終わった。

初七日も一緒にした。


初七日のお経が終わって、

和尚さんが振り向き、

5分だけおばあちゃんの事をお話させてください。

とおっしゃられた。


お寺の和尚さんは、

あーちゃんとかなり古い付き合いで、

じいちゃんが死んだ時の話、

あーちゃんの戒名についてお話してくださった。


○○院は住所のようなもの、

中二つは位、

下から四つは戒名。


四十九日まで、

魂はその住所にいるらしい。


また、没年月日・戒名・生前の氏名がわかれば、

どこのお寺でも供養ができるらしい。


宗派の話も含めありがたいお言葉をいただきました。





あーちゃんの死をちゃんと受け止めることができたはずなのに、

プリン、三ツ矢サイダー、よんさま、


見ると泣けてくる。

ちゃんと、

じいちゃんに会えたかな?



東京へ帰る朝、

あーちゃんにあいさつしようと部屋に行ったけど、

おらんやった。



私の中ではあーちゃんが鮮明に生きとる。