日々是Van Halen

日々是Van Halen

第1期Van Halen主にDavid Lee Roth氏考察

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keiは激怒した。必ず、かの邪知暴虐の者どもを除かなければならぬと決意した。keiには音楽がわからぬ。keiはサラリーマンである。戯れにゲームを嗜み、本の山に溺れてロックを蔑ろにしてきた。けれども音楽を創ってくれる者へ思いやりのない暴言を吐く者に対しては、人一倍に敏感であった。

 
去る10月1日、デイヴ氏ことDavid Lee Rothが自身の50年に及ぶキャリアからの引退を表明しました。親切な方からデイヴ氏が8分20秒喋りまくる下記動画を紹介されて、ぼくはそれを聴いて心を打たれました。この電話インタビューはあちこちのタブロイドサイトにかいつまんだ引用があり
 
これを聴くまではとくに疑問も持たずに海外サイトの誇大な大見出しと扇情的な短文引用を受け入れていました。これがこわいところです。実際はどれもデイヴ氏の本意を汲んでいない。
 
ここに書いた全訳を読むと、デイヴ氏がなぜ引退を決意したのかがよくわかります。また、若いころの‥1973年から76年頃のマ?という思い出話しもしてくれていて。
 
少し長いですが、デイヴ氏ファンの方々にお読みいただければ幸甚でございます。さて、David Lee RothとDavid Lee Rothを応援する人を応援する素人オタクのたわごとはこのへんで終わりにしましょう。ショウは間もなく始まります。
 
 
 
 
◆赤字/David Lee Rothデイヴィッド・リー・ロス
◆灰字/Jhon Katsilometesジョン・カチロメッツ / Las Vegas Review-Journal
 
 
ジョン?こちらデイヴィッド・リーだよ
 
 
デイヴィッド・リー、調子はいかがですか
 
 
いい朝で絶好調だ
 
 
ははは、やっぱり。声が聞けて嬉しいです
 
 
今テープレコーダーで録音してる?
 
 
いつでも録音できますよ
 
 
うん、これから言うことをちゃんと録音してね。でないといろんなところからまた15分間も同じ質問をされる。毎回15分間も同じ質問されたらたまらんから
 
 
ははは!
 
 
いや、よくあることだぜ?その15分間は俺たち2人でもっと有意義に使えるならいいけどな(笑)
 
 
ありがとう
 
 
 
なぁジョン、ジョン?
 
 
はい?
 
 
この出会いは君にとってもっともすばらしい出会いになるだろう。君のその素晴らしいキャリアの瞬間を2人で分かちあおうじゃないか。目を閉じて、いい旅に連れて行ってあげるからどうか質問しないで聞いてほしい
 
 
どこから電話をかけているんですか
 
 
うん、アレックス・ヴァン・ヘイレンと2人で電話をかけてるよ
 
 
Wow!
 
 
1日3、4回くらい彼と話しをしてる。ふざけながらだけどな(笑)。アルからのメッセージだが彼もこの話しを聞いてほしいと思っている。いいか?話すよ、いい?
 
 
目を閉じよう、俺たちは君をいい旅に連れて行くからどうか質問しないで聞いて、ね?俺とアレックスはもう50年来のつき合いだ。喧嘩しながら、いろんな計画をしながらの長い長いつき合いなんだ
 
 
1972年に卒業してから彼の実家で音楽を作っていて、俺たちは最初クラブやバーなどで活動していた。毎晩45分間のセットを5回やっていて、演奏は週4回で仕事がすごく忙しかった。楽器などは全部、車とバンに入れていてね。天気によっては一時停車をして楽器の点検もしなけりゃならなかった
 
 
車の上にある雨で濡れたベースドラムを拭いたりもした。ハイスクールを卒業してからお金全部がガソリン代になってしまったから俺たちは食べることをやめた。あの時、アルはサンドウィッチを半分に切って俺に分けたことをよく覚えている。いろんなところに行ったり来たりして演奏していたから、ガスステーションを見つけるとガソリン代に使うポケットの中の小銭を全部取り出せるようにアルと俺は必ず車から降りたよ
 
 
それから?
 
 
ああ、1晩で120ドルを稼いだよ。週4回働いて給料は土曜の夜に支払われる。それでそれぞれの彼女と一緒に皆でデニーズに行った。拠点に戻るまで2時間もかかるし、パサデナで唯一開いている店はデニーズだけだったからね。1973年から74年、75年、76年と通っていたかな。そう、ここでは俺たちがよく言う「サタデーナイトサパークラブ(土曜の夜の夕食パーティー)」をやっていたんだ
 
 
ははは!
 
 
店に朝の3時に着き、メニューに乗っている全ての物を頼む。バナナスプリット3つ、スラムダンクブレックファーストのベーコンが乗ってるやつとソーセージが乗ってるやつ。パスタ全種類、ケチャップに砂糖にサイドのパティ、頼める物全部だ。俺たちは店のテーブルを2台合体させてね。その光景はまるでダブルアルバムの宴会のようですごくいかしてた。その光景におばさん店員たちは恐れをなしたようだった(笑)。何せ1973年だからな!
 
 
ああ(笑)
 
 
この思い出をアルに話してみたら驚いたことに彼もそれをよく覚えていた。アルはその時、警官が店に入ってきたよな?と話しの続きをしてきたんだ(笑)
 
 
それで?
 
 
警官は俺の方をじっと見つめて「お前ら何者だ?」と。まぁ、分かるよな?俺たちの昔の格好は(笑)
 
 
ええ、アハハハ(笑)
 
 
「ロックンロールバンドです」と俺は答えた。「お前ら、これ全部払うお金はあるな?」と警官。「あります」と答えたさ
 
 
ワオ!
 
 
「なら、お金を見せてみろ」と警官が要求してきた。そこで俺たちは1週間がんばって稼いだ120ドルを差し出すってわけだ。これで警官は納得して店を出ていった。2歩引き下がってたよ。俺にとっちゃこれはまるで昨日に起こった出来事だ
 
 
店を出ようとしていたとき「ちゃんとお金を払うんだぞ」と警官が言ったのも覚えている。「できれば店員にもちゃんとチップを渡すんだ」とも言われたからおばさん店員にチップを渡したのも覚えてる(笑)
 
 
ははは!
 
 
当時、チップを渡す奴は金持ちか俺たちみたいに頑張った奴だけだったからな。おばさんたちはすごく喜んで、サタデーナイトサパークラブにノってくれたおかげでパーティーは大盛り上がりだった
 
 
俺たちは食べて食べて食べまくった。次の日は日曜日だから残ったパティや、ケチャップ、ナプキンに紙コップも丁寧に鞄にしまって持ち帰るんだ。それで日曜も1日中食べまくる。次の日、月曜からはまた練習の時間でしばらく食事できないから。「やあ、俺はデイヴ。こちらはヴァンヘイレン兄弟そしてマイク。今から盛り上げてやるから!」ってね(笑)
 
 
ははは
 
 
これを5年間半もやっていた。そういえば、最近2階で昔のパンツを見つけた。俺はサイズ29でエディは26だ
 
 
マジか!
 
 
これは今に至るまでの俺の話。俺の大切な同級生がこの世を去ってからアルと俺はよく話すんだ。アルにはまだ言えないが、彼はもうある程度勘づいてるだろう
 
 
正直、人の命、というか俺の命もどれだけ短いか痛いほど分からされたよ。本当はマルボロマンが俺を先に連れて逝ってしまうだろうと思っていた。「おいエド、俺の方が先に逝っちまいそう!」と彼によく冗談で言ってたしな
 
 
俺の医者やつき人がよく言うのは「ステージに上がるたびに寿命が縮むだけだからもう(ステージに上がるのは)やめておけ」だ。みんなもう知ってるだろ?おれはお客さんと触れ合うたびに、ウクレレを持って出るたびに、変装して出るたびに、いつも全力でやってきただろ?50年間ずっとだ
 
 
だから‥もう舞台を降りるよ、俺は引退する。これは最初で最後のたったひとつの公式の発表だから、これを全世界に広げてほしい
 
 
えっ‥それって‥
 
 
理由はもう金庫の中に閉まったからなにも言えない。この5つのショウは俺の最後のショウになるよ
 
 
はい‥
 
 
俺とアルは1つのショウの為に75のリハーサルをするという意味を持っている『Block』というバンドを考えてる。このバンドを本来のVHスタイルでやるつもりだ
 
 
俺とアレックスだけが唯一のバージョン、これが彼からのメッセージだ。他のバリエーションも出さない、後継もさせない、仕掛けもない、これが正真正銘のヴァン・ヘイレンだ。君たちに贈る忘れられない贈り物はこれで全てだ。すごくいい時間だったよ。悔いもなく、言う事もなく。君たちのことは忘れない
Stay Frosty!
 
【終】
 
 
 
 
 「いい?わかった?」「聞いてるか?」を連発するいつものデイヴ氏の語り口。最後までデイヴ節全開でした。
 
 
昔の記憶って年齢を重ねるにつれ鮮明になっていくんですね。それぞれの彼女と皆でデニーズはさぞや華やかだったことでしょうハート
 
 
己の外見のよさを理解している自信。その期待を裏切らない自惚れ屋な中身。なのにそれを短所にさせない絶対モテ男の力量がなせる安心感。正統派イケメンなのに気さく味100%の間口の広さ。決してキザだけでないおちゃめな部分も持ち合わせるかわいらしさ。そして彼にしか歌えない数々の名曲。実に無慈悲で罪深き・・・罪深きDavid Lee Roth(違います)
 
 
50年間一生懸命やってきた、これ以上(の過剰なサービス精神)は寿命を縮める可能性があるから引退するよ、という解釈でいいでしょうか。このデイヴ氏の身の振り方はエディ・ヴァン・ヘイレンの早逝が大きく影響していることは間違いありません。
 
 
 
引退していいよ、これからは安穏に過ごしてほしい、とテレパシーで直接王にお伝えすた
 
 
いつまでもわがままで甘え上手な暴君でいて下さい。あなたに振り回されることがぼくの幸せなのですから。誕生日おめでとうございます、我が王よ。
 
 
 
 
 
 
 
ご訪問ありがとうございました照れ