クリスタルカリバーン2 | iPadGamer

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かつてアーケードで一世を風靡し、その後すっかり衰退してしまったジャンルにピンボールがある。現在、実機のピンボールメーカーはほとんど残っておらず、その主戦場はPC及び携帯ゲーム機に移行している。そのPCゲームピンボールで絶大な人気を誇ったリトルウィングの「クリスタルカリバーン」に、ついにiOS版が出た。その名も、Pinball Crystal Caliburn IIである。


そもそもピンボールは、昔のアーケードセンター(ゲーセン)にはほとんど置いてあった。iPadGamerも、ピンボールにはかなり熱中しており、昔はよく薄暗いゲーセンの片隅で何時間もピンボールをプレイしていたものである。多くのピンボールは、開始当初にボールが3つ与えられ、それをフリッパーで弾きながら高得点を狙い、ボールが全てが落ちてしまうとゲームオーバーになるという仕組みになっている。エクストラボール(ボールが一個増える)、リプレイ(もう一回遊べる)などの機能もあったため、上手くなると幾らでも遊ぶことができた。1ゲーム3時間ほど立ちっぱなしでプレイして、3分ほど缶ジュースを飲んで休憩してから、おもむろにリプレイを始める、という時代もあった。皆何もかも懐かしい・・・

ピンボールが衰退してしまった理由は、この「一人で長時間占領してしまう」システムにも原因があったかもしれないが、おそらく最大の原因はメンテの大変さだろう。機械的に動くピンボール機には、定常的なメンテナンスが欠かせないのだが、他にも色々忙しいゲーセンのアルバイト店員に、きっちりメンテしろと言う方が無理な話。おかげで、ヘタってしまってボールを弾くこともできないフリッパーや、当たったボールを跳ね返せないバンパーが続出。事情を知らない多くのサンデープレイヤーを激怒させつつ、実機のピンボールは衰退していった。

一方で、ビデオゲームであれば、面倒なメンテナンスもでかい筐体も必要ない。また、様々なフィーチャーや盤面上のギミックも自由自在だ。ということで、最近のピンボールはすっかりビデオゲームが主流となっている。中には、盤面が全く変ってしまったり、幾つもの画面をスクロールしたりする、奇想天外なピンボールもある。しかし、コアゲーマーである当方に言わせれば、まともなピンボールゲームなどほとんど存在しない。物理法則を無視したような動きをするピンボールゲームは論外として、きちんとボールの動きをシミュレートしていると称するものでさえも、実際にはそうじゃないと感じることが多いのだ。「左のフリッパーで左のレーンを狙う」といった、一見非常識だが実戦では当然のテクニックでさえ、できないピンボールが多い。そんな中で、リトルウィングのクリスタルカリバーンだけは、「そうそう、そうなんだよ」と言ってしまいたくなるような、本当の意味でのピンボールだった。当方も、かつて時間を忘れて遊んだ唯一のピンボールゲームである。

iOSでは、初期の作品であるトリスタンだけはリリースされていた。当然iPadGamerも持っており、しょっちゅうプレイしている。


しかし、さすがのトリスタンのボールの動きでさえ、違和感を感じることがあった当方としては、ずっとクリスタルカリバーンが出ないかな?出ないかな?と思っていた。それが、この度ようやくリリースされたのだ(爆喜)



まだじっくりプレイしていないので細かい評価は避けるが、相変わらず球の動きは素晴らしい。高得点を取れそうで取れない、絶妙な盤面配置も良い。やりこみ甲斐がありそうだ。


また、ヘルプ画面では、ゲームのルールの他、ピンボールのテクニックについても詳しい解説がある。まったく、リトルウィングのピンボールに対する愛には、スタンディングオベーションをしても足りないくらいだ。


ただし一点だけ、これはネットでもAppStoreのコメでも大評判になっているが、ヘボすぎるアイコンのデザインだけは何とかならないのだろうか。トリスタンに比べても、やる気の無さが際立っているのだが。


ちなみにこちらがトリスタンのアイコン。


アイコンデザインはアップデートで幾らでも直せるので、是非常識的に考えて欲しいところだ。一人でも多くの人にピンボールの素晴らしさを教えるためにも、このゲームはたくさんの人にプレイしてもらいたい。