パパが帰ったからゆっくり書ける。笑
長文なので、暇な時にでも、もし興味があったら読んで下さい。。



次男の場合、通常のグレンの他に手を加えた所が3箇所。


1つは側副血行路。これは何本かあったけど親玉(って先生言ってた。笑)みたいな部分があって、そこを潰すとそこから伸びてる側副路が止められる。これは昨日の閉胸の時に潰せた。



2つめは左の肺動脈。細めだから、太く形成しましょうって言われてて、細い理由が肺の血液を受け入れる機能が悪くて退化したのか、元々のものなのか、太くして血液が流れるか、流れた血液が肺に流れて肺は許容できるのか。など色んな問題がありましたが。

先生の現在の診断では、肺に大きな問題はなさそう。血液もしっかり流れていて、肺も許容してくれている。と。



3つめはノーウッドで作った新しい大動脈。
根元に軽度狭窄があって、数字だけ見ると手術適応ではない程度。だけど、開胸したこの機会に先のこと考えて修正してきましょう、と。


ここまでは担当医のお話。


ここからが副院長、スーパードクターの話。


1つめ2つめの話もして下さったのですが、3つめの大動脈の軽度狭窄の話。


私は最初、できるだけ次男の血管だけでいきたいと強く思ってました。

担当医にも言われてたけど、癒着を剥離したり、他の血管との間に隙間をつくるだけでも成長して狭窄がよくなる可能性は十分ある。と言われてたし、人工物を使えば、いつか体に合わなくなって20歳まで持つことはまずない。開胸は必須。


開胸をできるだけ避けたいと思っていた私は人工物は避けたいと願ってた。


ここで副院長が。

「大動脈狭窄は珍しいことではありません。うちの病院にも人工血管を使った子が何人かいます。術後の経過を内科に聞くと今の最高齢で5歳くらい。経過は良好です。その先のことは分かりません。データがまだないのです。次男君の場合、自分の血管だけでいけると思っています。少しギリギリですが。でも私は思うのです。5歳までギリギリ自分の血管でいったけど、体調はイマイチ、走ることも出来ない、すぐ疲れてハァハァする、5歳以上持ったとしても体育が出来ない。それよりは人工血管を使ってでも、しっかり血液を流してあげて、元気で走れる遊べる体育もできる。そちらの方がいいのではないかと。もちろん自分の血管でいった子でも元気な子はいます。でも次男君の場合は人工血管の方が元気でいられる可能性が高いと考えています。
私は子供がより元気で健常の子にできるだけ近く豊かな人生を送ってくれることの方が大事だと考えます。
正直、元気でいてくれれば、5、6歳での開胸手術なんてできるんですよ。人工血管を取り替える手術は難しいものじゃない。
開胸が必須のリスクを負ったとしても人工血管を勧めます。
今までの何人かの人工血管の子達は、どうしようもなくてやむ終えず人工血管を使っています。やっとここ数年でデータが出てきて、次男君の場合は積極的に人工血管を使いませんか?と初めて言えた症例です。」


と、おっしゃいました。



なんだかストンと話が入ってきて。

そのあと「お父さんお母さんはどうお考えですか?」と聞かれて、最初に思ってた自分の思いも伝えました。
何度か先生とやりとりをする中で。


想像しちゃったんです。


自分の血管でギリギリいって、軽度狭窄が成長とともによくなるのを待ちつつ、疲れてふらふらしている5歳の次男。

人工血管でしっかり体に血液を流してあげて、長男とついつい走っちゃって、はぁー疲れた!って言ってる次男。



「元気な生活を送れる可能性が少しでもあるなら。先生にお任せします。」

と言いました。



手術が終わってから話を聞くと通常10mmか12mmの人工血管のところ。

入りそうだったのと、少しでも未来のためにと14mmの人工血管を入れて下さいました。


他の血管を圧迫していないか慎重に診ていただき、閉胸。


今のところ問題ないそうです。


ちなみに大人の私達で18mm程度。
高校生とかになって体が大きくなれば開胸手術の安全性も高まるのでね。だそう。



賛否両論あると思いますが、今回私たちは人工血管を使うことにしっかり納得してお任せできました。




いい経過をすごして、同じような子の少しでも希望になれたら。
数年先の有効なデータになれば。
こうして心臓っ子の命が繋がっていけばいいなぁなんて厚かましく思った出来事でした。