先進がん治療として粒子線治療装置の市場が拡大
WHO によると2015年で年間880万人が癌で死亡しており,今後20年で さらに増える見通し.
粒子線治療では,体内を切開することなくがん治療が可能
放射線と比較して,癌病巣への線量集中性が良い.
粒子の貫通能力,治療地点は粒子エネルギーで調節可能.周囲の正常細胞への影響を最小限に抑えつつ,がん細胞への選択的攻撃が可能.
粒子線治療では患者に負担の少ない治療を提供可能.
日本の治療施設は併せて 17 箇所(世界最多) / 登録患者数は増加傾向
今後の導入可能性拡大には装置の小型化・低コスト化が重要
加速器の主マグネット部分の小型化・簡素化のために,既存シンクロトロンからシンクロサイクロトロン方式の新型加速器を検討中.
シンクロサイクロトロンはシンクロトロンに比較し,簡素な構造で静磁場のため,5-6 Tの超伝導電磁石を使用することができ,小型化可能.
サイクロトロンやシンクロサイクロトロンは最大xエネルギーまで加速した後,ビーム取り出しとなるため,粒子エネルギーは固定.
フィルタにおける線量の減衰,及び,機材の放射化の観点からエネルギーは可変が好ましい.(検討中の新型)