本来は、本日日曜は宮崎フェニックスリーグ参戦の予定でしたが、諸事情有りで行けませんでした。
そのへんの顛末は、書くかもしれないし胸にしまうかも知れない。

という事で、気分を変える意味でも映画プレビューでも。


前回「天気の子」が面白かったので、アニメならばそうハズレはないかな、という希望と、題名「空の青さを知る人よ」という表現が詩的で良いな、と思いこの映画をチョイス。
普段ならアニメはスルーするんだけどね。

映画館の座席に着いて、実は嫌な予感。
観客はそこそこ入り、その入場者のほとんどがJCやJK又はその連れ。
場違いな雰囲気。
「天気の子」では普通に大人もいっぱいいたからと、油断した。
そして内容も確かに、婦女子が見るような映画でした。
成人男子やシニアが見るにはちょっと辛い。

物語は、秩父でベースを弾き続け高校を卒業したら東京に出ようと決めている女子高生あおいが主人公。
そのあおいの姉あかねは、両親が交通事故で亡くなり、あおいを親代わりとして育てていた。
本当は、あかねが高校卒業時に恋人新之助と共に一緒に東京へ行くつもりだった。
そんな姉にあおいは負い目を感じてました。
また、子供心に新之助に対し恋心を抱いていたあおいは、新之助の後を追うつもりだったのでしょう。
そんな時、町おこしの為街を訪れた演歌歌手のバックギターとして新之助が街に戻ってきた。
夢破れて挫折した新之助は、やさぐれでかつての輝きを失い、あおいはショックを受けます。
そこへ、ベースの練習場として使っている神社のお堂に、10年前の新之助が突然現れます。

現在の新之助とあかね、あおいと10年前の新之助。
奇妙な四角関係がある意味ラブコメとして描かれる、というお話です。

お話の展開が読めないという点では映画的に良いのだけど、物語そのものの動きが鈍いから全体的にリズムがない。
本と演出の弱さを感じるし、それは婦女子向け向けだからという問題ではない。
と、思う。
また、登場人物の造形が薄っぺらいから、感情移入もし難い。

アニメだからって舐めてもいかんけど、アニメだから許される、ということも無いんだよね。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』シリーズで知られるクリエイターチーム「超平和バスターズ」が再び結集したアニメ。

なんて解説にあったけど、その両作品見てないから、この作品の位置づけは分からない。
少なくとも、このレベルのアニメ映画が標準と考えるなら、ちょっと大人の鑑賞としては辛い。

最後に、この映画の舞台は秩父市らへんらしいけど、秩父って辺境ではあるけれど、埼玉県ですけど。
西武電車使えば1時間ちょっとで池袋や新宿行けるでしょう。何かと言うと東京に出る、なんて言ってるけど、通おうと思えば日帰りで大学もライブハウスも行けると思うんですけど。
新之助の失われた10年の東京暮らしが、あかねとの青春の距離感をあらわしてるというのなら、舞台を九州とか北海道にしたほうが良かったんじゃね、と思うけどね。
妹のために東京行きを諦めたと言っても、別に週末度に会いに行けるだろう。

あ、アニメそのものの絵は丁寧だし美しく描かれてました。それは日本アニメとして誇って良いと思う。