添乗員 森田 世界の旅 -34ページ目

添乗員 森田 世界の旅

放浪癖 バックパッカー 酔っ払い まじめな添乗員 恐妻 かわいい子供
ハネムーン

小さい頃、一冬に3回位は近所で火事があった。

カーンカーンカーンと警鐘が聞こえると、我が家ではお祖母さんに野次馬と笑われたお祖父さんが一目散に家を出ていった。

家族で私ひとり、いつもその背中を追った記憶がある。

 

燃え盛る炎に恐怖を覚えつつも興奮している自分がいた。

 

小学生ステイホームの1年前、珍しく近所で火事があった。

家にいたキコを連れ消防車のサイレンを追いかけた。

キコよ、野次馬って言葉しってるか?

ヤジウマ?

こういう俺たちの事を野次馬と言うんだ。

 

お祖父さんは現場に着くとバケツリレーに参加していたが、私はただ見に行くだけ。タチの悪いだけの野次馬である。

仕舞いには燻るだけの煙にガッカリした本当に性格の悪い野次馬である。

 

パパ、この前土手の近くで火事があったよ、

そうか、どうだった?

倉庫みたいなものがボウボウに燃えてたよ、

君は見に行ったのか?

うん、ヤジウマしに行った、

誰と?

一人で。

バカ野郎、なんでパパに教えてくれなかったんだ!

 

こうして祖父のDNAは私からキコへと繋がった。

 

本来ならば、バカ野郎の後は、危ないじゃないか!だろう。

 

本日、16時間を越える夜勤仕事の朝、出社してきた者が言った。

モリタさん、大宮駅の前のインターネットカフェで店員を人質に犯人が立て籠っているニュースを聞きましたか?

ああ、そうなんですか、それは大変だ。

帰り道通る所かと思うんですが、気を付けて下さい、あの道は避けて通った方が良いですよ。

恐ろしいですね、そうします。

 

先ほどは申し訳ありませんでした。

たまたま遭遇したような文章を書いていて。

正直に申し上げますと、野次馬な自分に引け目、さらけ出したくない性癖、、がありまして、、、

 

高鳴る気持ちを抑えつつ、タイムカードを押すと一目散に現場へ向かう。

向かいながら、ご自慢のスマフォに問いかける、

オッケーGoogle、ヤジウマって何?

 

野次馬とは、自分に無関係な事で、人のしりにくっついて、面白半分に騒ぎ回ること。その人。です、、

 

想像通りの的確答えが返ってきた。

聞けば、犯人がインターネットカフェでバイトする20代の女性を人質に取ってから既に16時間を越えていると言う。

野次馬心にも得体の知れぬバカ男への怒りと、ただバイトでそこに居ただけの女性の気持ちを考えると、どうか無事であってほしい、取り返しの着かない心の傷をこれ以上追わせないでくれ、と祈る。

 

はい、CM明けに坂上忍さんから中継が入ります、

 

はい、現場からです。

さいたま市大宮区にあるインターネットカフェで17日午後から客の男が20代の女性従業員を人質に立てこもりを続けています。立てこもっている個室ブースは鍵がかかり防音の構造になっているということで、通報から丸一日がたちますが、警察は慎重に説得を続けています。

坂上さん、スタジオにお返しします。

 

スタジオにお返し後、記者がキャメラマンに問いかける、

スマフォ、映ってませんでしたか?と。

 

どうやら左手に持つバインダーの内側は取材した紙でなく、スマフォに打った文字を読んでいたようで、それを気にしたようだ。

 

前回のブログではこのまま私も事件解決まで野次馬を続ける所存だったが、

お腹も空いていた。

ご自慢のスマフォに、大宮駅近くの美味しいラーメン屋を問いかける。

葱次郎ですです。

香ばしいネギ油の膜が張る醤油ラーメン、

ラーメンを食べたらさすがに眠くなってきた。

 

ジャーナリスト精神には遠く及ばず、野次馬としての精神にも疑問を抱きながら、ラーメンのあと味と共に電車に乗った。

帰アパート後、気になるこのニュースを追い続けているが今もまだ状況に変化無し。

 

頼むよ埼玉県警、

くたばれ20代のバカ男、

どうか希望を失わないで、女の子。