ソファに腰掛ける二人。かなり広い部屋だ。するとロボットは飲み物を運んできた。

「あの時、俺たちが運んでいたのは核ミサイル、らしかったんです。それのせいで地球の人がたくさん死んだ。」とヨシュア。

「どういう経緯で核を運んだの?まさかあなたの意思?」とアルテミス。本当は心読んで知っているのだがアルテミスは黙っていた。

「いえ・・俺たち警察に捕まって、ボスが俺たちに、地球から人を運んでこいって。知らなかったんです。核を積んでるなんて。」とヨシュア。

 

「ホントなんです。ほんとに俺たち知らなくて・・」とヤマダ。

「そうなの。信じるわ。で、核を運ぶように言った者の名前は?」とアルテミス。

「ストルムグレンて奴です。小惑星体を裏で牛耳ってる。あいつに見つかれば俺たちは殺されます。」とヨシュア。

 

「そう・・・ストルムグレン・・。私が太陽系の支配者なのは、あなた達、知ってるわね。その男に会いに行ってみようと思うの。好き勝手してるみたいだから・・ちょっとね。」とアルテミス。その顔は少し怖いような、とても悪い顔をしていた。

 

「あなた達は暫くこの船に居ると良いわ。嫌なら、行きたい所に送り届けてあげる。もちろんストルムグレンに引き渡したりはしないわよ。支配者なのが誰なのか分からせるだけ。」とアルテミスは言った。

 

「次は小惑星帯?」ハッデンは言った。「良く分かったわね。凄いわ、ハッデンさん。私の心を読んだの?」とアルテミスは言った。

「いや、ただ、そこしか残っていないかなと思って。それに、あそこは権威に従わないものばかりだ。」とハッデン。